心理学のつまみ食い
大学では、心理を専攻していた関係で、今でも時々心理学の辞典をパラパラとめくっては、本のつまみ食いならぬ、つまみ読みをしています。
今日は、共感的理解という言葉が気になって読んでみました。
共感的理解というのは、カウンセラーの基本的態度の一つです。
要は、相手(クライアント)が見ているもの、話していること、感じていることを、あたかもカウンセラー自身が自分のことであるかのように感じて相手に反応を返していく技術のことです。
例
クライアント:子供のころから父に虐待されて育ちました。だから人と上手く関われないのです。
カウンセラー:それは大変だったでしょう。本当にご苦労されてきたのですね。
こんな感じです。
あくまで単純に例を示していますので、文字化してしまうと、小手先のテクニックに思われがちです。
しかし、共感的理解の本質は、相手のことを深く理解しようという気持ちをもって話を聞くことにあります。
そもそも、共感的理解と言っているのであって、共感する技術とは言っていない点に注意が必要です。
他人をやすやすと理解できるほどの人は、そう多くはありません。
ほとんどいないといってもいいでしょう。
クライアントに対して、まず理解しようという姿勢を見せる
こうすることでクライアントは話をする土壌ができて、カウンセラーは聞く耳をもつことができるというわけです。
何やら小難しい理屈を述べているように聞こえるかもしれません。
心理学とかカウンセリングとか、そんな難しい理論を持ち出さなくても、共感的理解というのは、別に普通に、「人の話をきくときの望ましい態度はこれです」といっているだけなのかもしれませんね。
そんなことを感じました。
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