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夏休みに読みたい! 「永井隆」の本    ー平和を学び、希望に生きるために。

8月に入ると、日本では、やはり二つの原爆記念日が思い出され、15日の終戦の日まで「平和」を祈る心となりますね。
ウクライナでの戦争が激しくなり、核兵器を使う可能性をちらつかせる国がでてきた今こそ、「もう決して核兵器は使わせない」という思いを新たにし、この決意を次の世代を担う若い方たちにも伝えたいと願います。
 長崎で自分も原爆の被爆者となりながらも、被爆した方々の救護を献身的に行った医師、戦後は数々の本を書いて有名になった永井隆のことをご存じでしょうか。「長崎の鐘」「この子を残して」は映画となり、歌「長崎の鐘」はなつかしのメロディーとしても有名です。ただ、二世代前は日本人なら誰でも知っていたこの医師のことを、長崎はともかく、日本人で知っている人は少なくなっているように思います。もしまだ、隆と妻の緑さんについてご存じない方には、2冊の本をおすすめしておきます。
 小学生なら、こちら!

中学生以上、大学生でも大人でも、簡単に永井隆と緑について知りたい方は
 こちら!


自分の書いた本をおすすめするのは、手前味噌のようで、申し訳ないのですが、いきなり永井隆の著作を読むと難しかったり、時に誤解してしまう箇所もあるので、まずこの入門書をおすすめしたいと思います。(本の売り上げは、すべて「如己の会」(永井隆の精神を世に広める会)などに寄付 されています。)
それから、『長崎の鐘』(一番有名)や『亡びぬものを』(小説風に書かれた自伝、おもしろいですよ!)『平和塔』(平和のメッセージがたくさん!)などを読まれることをお勧めします。

  そして今、その永井隆と妻 緑さんがなぜか世界中で有名になっています!例えばイタリアでは、このご夫婦についての展示会が開かれると2万人の方がその展示を訪れたそうです。フランス、ドイツ、スペイン、ブラジルなどからも注目が集まっています。
 特にイタリアでは、「隆と緑の友の会」が結成され、様々なイベントや動画も作られて、とてもアクティブに活躍しています。HPをぜひご覧になってその理由を探ってみてくださいね。

 単なる平和のメッセージを発信した人というだけでなく、隆と緑の人間性、その深い霊性が注目されているのです。
 また、隆は、一流のユーモアの持ち主のとても「ゆかいな人」でした。彼の本は、読んでいて、悲惨な状況だけではなく、おもわず笑ってしまう箇所もたくさんあります。そしてどの本からも勇気と希望をもらうことができます!この夏休みに、何か本を読もうかな?と思っている方々には、「推し」の本です。

今、世界が戦争、異常気象などなどで、暗い雰囲気が漂っています。。。
隆と緑は、戦争の時代を生き、この世の地獄のような状況を生き抜きました。隆の晩年には、カバー写真のような輝くような笑顔の写真があります。原爆で全てをうしなった人がどうして、こんなに明るく生き、病人でありながら見舞いにきた人々を逆に励まし、慰め続けて生きることができたのでしょうか?
 その秘密をぜひさぐってみてくださいね。

(片山はるひ:上智大学神学部教授)

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