行き場のない子猫がうちの子になるようだ
昨日、捕獲機に野良猫が1匹が入った、と連絡がきた。
近所に不妊・去勢手術をし終えていない猫がおり、毎年子供を産み、野良猫の数が増えている。
そこで、捕獲機を設置して、TNR*しようとしていた。
うちのガレージに、捕獲機に入った子猫が1匹連れられてきた。
不妊・去勢手術をできるような月齢ではない。そして、兄弟がいたはずなのに、1匹だけ捕獲されたようだ。
里親募集をする際も、兄弟一緒の方が良いと思う。一旦は、親と兄弟がいる場所へリリースするのではないかと思った。そもそも、そういう話での捕獲だった。
なのに、元々この子がいた場所に住んでいる人は、「この子を戻してくれるな」と言った。
行き場のない子猫が、うちのガレージにいた。
*
うちには既にねこがおり、突然のことだったため、一晩、子猫はガレージで夜を過ごした。ご飯やトイレや毛布の準備はした。
次の日、獣医さんへ連れて行き、ノミ・ダニの処理と、血液検査をしてもらった。
血液検査の結果は……一ヶ所だけ、引っかかった。猫エイズウィルスだけ陽性であった。
うちにいる2匹のねこも、猫エイズウィルス陽性の、通称りんご猫だ。
*
正直、里親を探したら、すぐにもらわれていくと思っていた。
キジトラ模様で、活発、お顔もとてもかわいい3ヶ月の子。
この子なら、検査結果が問題なければ、すぐにもらわれると思っていた。
――エイズ陽性か――。
それだけで、譲渡の難易度は格段に上がる。
里親募集をする期間が長引くほどに、子猫らしいかわいさはなくなるだろう。
譲渡会で人気なのは、そりゃあ、子猫だろう。
うちの2匹のねこの関係にも、問題があった。
長女あねこは、独立独歩。次女いもこは、ねこと寄り添いたい。
あねこはいもこに冷たく当たり、いもこはよく「しゅん」となっていた。
いもこは、いつもあねこを目で追っている。あねこは、いつも"わたし"(筆者)を追いかけている。
家族はみんな、そんないもこを「かわいそうだ」と感じていた。
今回、うちにやってきた子猫は、威嚇はしているものの、なかなか順応できそうな子だと感じた。今日時点で、人間と周りをしっかりと見ている。すごい。
いもこなんて、うちに来てから1年と少し経った最近、人間を見ることができるようになったのに……。
よし、ひきとろう。
というか、里親探しをしたところで、エイズ陽性がひっかかり、どうせうちに長くいることになるだろう。じゃあ、一緒じゃないか。
ということで、隣の隔離した部屋に、子猫がおります。
通称、"くり坊"。男の子です。
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