【営業の教科書NO.73】そもそも営業は何から手をつけるべき?
〜今日のポイント〜
● まずは自分の目標値の達成シミュレーションを描く
● KPIを達成させるために、どの営業手法が実現可能かつ効率的かを考える
● 現状の動きと連動・連携できる部分がないかを整理する(ここに引っ張られすぎないようにする)
● 検証タイミングを決めておく
〜今日のご質問〜
副業で、期間限定でクレジットカード決済手数料無料の、端末の営業を始めます。まずはリストアップでしょうか? 何から始めれば良いか教えてください。
〜ラジオ内容はこちら〜
今日はご質問を頂いたのでお答えしようと思います。そもそも営業は何から手を付けるべきでしょうか?というご質問です。副業で営業は今後どんどん増えるはずです。マーケットはどんどんシュリンクして人口が減っていく中、その限られた中でどうやって営業をかけていくか、かつ働く人の選択肢がいろいろ増えているので、個人に負担のかかる営業はどんどんやりたい人が減るはずです。
テレアポや飛び込みなどの営業がまだまだ主流ですがどんどんなくなっていくはずなので、その分のアプローチ手段はどうなっていくかというと副業やフリーランスみたいな自分で商材を選べる人たちです。今までだったら営業をする人は会社で囲わなければならなかったのが、自分で商材を選んで販売をする人たちがこれから増えていくので、副業で営業をしていくというのが主流になるはずです。先行でこういう動きをされている方がゼミの中にいるのはすごくうれしいと思っています。
◆ポイント①KPIの設定をする
今フリーランス講座のメンバーにも最初にやってもらっていることは改めてビジョン出し、自分が何をやりたいのかということで、それと並行してKPIの設定です。自分の行動を決める、営業活動でどういうふうに動くかを決めるのが基本的にはKPIです。自分がどの目標値に向かって動くかが決まれば自ずとやるべきアクションが決まってくるので、何をするべきかを整理するためにもKPIの設定をやってもらっています。
今回質問を頂いた方は12月末までに端末を50台売らなければならないという話でしたが、けっこう期間は厳しいです。最終ゴールは12月末までに50台、1ヶ月に20台売らなければいけない。商材の売り安さみたいなところはあるかもしれませんが、20台はけっこうな数字です。1ヶ月を20営業日で考えたら一日一台です。一日一台を売る営業は商材によってまちまちですが、けっこう難しいです。個人飲食店みたいなところで販売なので、話を聞いてくれない人も多いですし、その中で一日一台営業するというのはけっこうハードルが高いと思います。でも無理ではない話なので、そこをどうやって行くかという話です。
◆ポイント②自分の目標値の達成シミュレーションを描く
一日一台売るためにはシュミレーションをたてましょう。営業するときは一日一台売らないと達成できないというイメージで動きましょうと言ったときに、営業日が減って10日になったら一日に2台売らなければならなかったりなどの動きが決まります。
私だったら一日一台売るためにどうするか、と言う発想で営業を考えます。大目標みたいなところで営業を考えてしまうと何をすればよいかわからなくなってしまうので、シンプルに一日一台売るためにはどうする?という話にします。そのためにはまずアプローチ先の確保をしなければいけないですし、次はファーストアプローチで飛び込みなのかテレアポなのかメールなのかファーストアプローチをして、できたらここで受注です。
通常の営業でいけば、種をまいて育てて刈り取ってという形で花を育てる例で話をしますが、「種やり水やり肥料ありで育てて最後は刈り取る、次の種は作っておく」みたいな形で考るのですが、一日一台を今日から12月末までにずっとやらなければならないという発想でいくと、全部がセットになっていないとちょっと厳しいですねというイメージを持っています。
◆ポイント③ KPIを達成させるために、どの営業手法が実現可能かつ効率的かを考える
アプローチ先を確保してファーストアプローチをして受注をその場で取るという考え方で行くと、一番シンプルな動きが飛び込みです。もしくはメールやDMの直受注、注文をその場で返送してもらうというアクションになります。テレアポでアクションを分けてしまうと、ファーストアプローチと受注が同じで、電話をして受注を取れればいいですが、飲食とかは厳しい印象を私は持っています。1回会って話をしてくれとか、タブレットを1回見せてと言われる可能性はすごく高いと思います。会うことに時間を作るのではなく、アプローチ先を決めてアプローチして受注を取るという全部をセットで考えるような営業の動きをしていかないと厳しいかな、というのが今いただいた情報で私が設定して考えた発想です。
現状の動きからどういったやり方がベストなのか、飛び込みやテレアポを否定しましたが、目標が決まっていて、それを達成しなければならないときのベストなやり方は飛び込みやテレアポに行き着くのかなあという感じがしています。今回は副業ということですから本業でやられている人がいるはずなので、本業でやっている人の営業の数字も見ておきたいです。一日一台と言いましたが、100件訪問して1受注、正社員でフルでこの仕事をしている人が1日1受注をやっていますという感じなら、副業で一日一台は少し難しい気がするので、同じ動きをしてもだめなんです。なので今やっている人たちがどのような成果を出しているかというところは最初に確認すべきだと思っています。
転職した人や新卒で新しく営業を始める人は皆同じですが、基本的にはいま成果を出している人たちをベースに自分の動きを組み立てることがベストなので、まずやるべきは営業のシュミレーションを建てることと合わせて、いま成果を出している人がどういう動きをしているかを確認してもらえればいいかなと思います。
◆ポイント④現状の動きと連動・連携できる部分がないかを整理する
あとは副業ということなので、現状の動きや既存の人脈からなにか受注が取れないか、とか、活動を繋げられないのか、というところも意識してもらえるといいかなと思います。
◆ポイント⑤検証タイミングを決めておく
一旦決めるとやりっ放しというかとにかく頑張るという形で動いてしまうことが多いです。私だったら10月末のタイミングで一旦この動きで達成できるのかみたいな検証する時間を先に決めておきます。このタイミングで成果が出なかったらそもそも撤退するみたいな撤退ラインを決めておくことはすごく大事なことなので、撤退ラインと言うか検証ラインでそういった動きをしてもらうことは意識してもらえると良いかなと思います。
◆今日のまとめ
そもそも営業は何から手を付けたら良いのかということで、シミュレーションをしっかりさせて成果が出せている人の動きを踏襲する、あとは検証ライン、撤退ラインの期日やラインをきちんと決めておくというのが営業をやる上ではすごく大事だと思ってお話させていただきました。