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自分の強み、もう一回考えてみませんか

「あなたの強みは何ですか?」

就職活動では鉄板のこの質問。パッと答えられる人も多いと思いますが、この質問に答えるためではなく、本当の意味で自分の強みを理解し、活かせてている人はどれくらいいるのでしょうか。

「正直今の仕事は、強みを活かせてる気がしない…」

そう思うのであれば、強みを活かしたくないですか?そのためにはまず、自分の強みが何なのか、面接対策レベルではなく、深く理解する必要があります。今回はその手助けとなる、「多重知能理論」について解説されているこちらの本を参考に、「強み」についての内容をまとめてみたいと思います。

8つの知能が個性

多重知能理論(Multiple Intelligence Theory=MI理論)とは、(中略)人間皆それぞれ脳の各領域に対応した8つの知能を持っており、これらの知能はそれぞれ大いに伸ばすことができる、という考え方です。

多重知能理論では、知能を人が問題解決をおこなう際に使う力と定義し、それを8つに分類したものです。その人によって強弱の違う8つの知能が集まったものが、個性となります。ここでいう8つの知能とは以下です。

■論理・数学的知能
論理や数字と演算を理解し、使う能力。
■言語的知能
言葉を効果的に使う能力。
■音楽的知能
音のリズム、高さ、メロディーとハーモニーといった概念を理解し、使う能力。
■空間的知能
空間やその中にあるものを認識したり、その認識を可視化したりする能力。
■博物的知能
物事や自然現象を認識し、理解したり分類したりする能力。
■身体・運動的知能
身体全体、またはその一部を使って身体運動を調整する能力。
■対人的知能
心にあるものを表現し、他人を理解するために口頭や文字でコミュニケーションをとる能力。
■内省的知能
自分の考えや感情、好み、利害などを理解し、コントロールする能力。

自分でもこの8つの知能の数値化をしてみました。各知能を1〜4の数値でつけ、それを下記のような図に表します。
だいぶ雑な図・写真ですみませんが…(笑)

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これをやってみて気づいたのは、「内省」が一番得意で、自分の中では日々当たり前にやっていることでした。考えないで行動はできなくて、考えすぎて行動できないことが多々あります。その分ミスや間違いが少ないとよく言われます。本を読んで考えたり、スケジュールや日々のタスクを考えたりする、内省の時間が結構好きなんだなと思い返したり、コーチングの講座に通っているときは、自分の内面について考えさせられる時間が多いので、それも好きだなと思い返していました。
絵を描いたり、音楽や楽器演奏が好きだったりするので、その辺りで数値が高めになった項目もいくつかあります。
この数値の付け方は、本には特に基準が書かれていたわけではないです。完全に自分の感覚でつけているので、正直ちょっと甘くなっている部分がある気がしますが(笑)、これをやることで自分自身の振り返りにもなって面白かったです。

本の中にも参考として、いくつか例が載っているのですが、それらを見ると自分の形と違っていて、本当自分と他人って違うんだな〜面白いと思えました。例え形は似ていても、それぞれの根拠となっている経験や理由も絶対に違うので、それぞれの個性は同じになることは無いんだなとしみじみと実感させられます。

自分の得意な知能を使って学ぶ

8つの知能のどれが得意かは人によって違います。その自ら得意とする方法を使って、物事を学ぶことでより効率よく学ぶことができます。
例えば、植物の受粉について学ぶなら、こんな学び方がありますよね。

1. 実際に植物を受粉させて学ぶ
2. 教科書や本を読むことで学ぶ

どちらの方法でも学ぶことはできます。本を読むのが得意なら2の方が理解が早いかもしれませんし、実際に自分の手を動かして覚える方が得意なら、1の方が向いているかもしれません。
このような、1つの物事に対しての、理解への入り口をエントリーポイントと言います。1つのことを学ぶ際に、エントリーポイントを意識して、得意なエントリーポイントで取り組むことで、理解を早めることができます。

エントリーポイントを作る

このエントリーポイントを自分に使う場合と、他人に使う場合とで考えてみます。

1. 自分に使う

英語学習でエントリーポイントを使う例がp.186に載っていたので、一部を抜粋します。

■説話的エントリーポイント
物語や文章を読んだり、聞いたり、書いたり、話したりすることで学ぶ。
例:英語の小説や映画を読んだり、見たりする
■論理的エントリーポイント
数字や測定を扱う。データを用いたり、推論的な考え方をして学ぶ。
例:文法や定型句を学ぶ
■根拠的エントリーポイント
哲学、背景、起源、根拠を考察して学ぶ。
例:英語の歴史や起源を学ぶ
■審美的エントリーポイント
美術的感覚を養うことで学ぶ。
例:絵画鑑賞とその英語の批評を読む、絵画や料理など創作
■経験的エントリーポイント
物理的なものやコンピューターシミュレーションを使い、個人的な経験をしながら学ぶ。
例:英語のソフトウェアを扱う、創作活動や運動など
■共同的エントリーポイント
他者との共同作業やプロジェクトを通じて学ぶ。
例:英語で他者と会話する、グループ活動に参加する

今までの私の場合、TOEICを受けるなら、「とにかく問題集を解いて対策しよう!」と考えがちで、いかに最短で得点を取れるかを考えていました。確かに高得点を取ることも大事ですが、本来の目的である"英語でのコミュニケーション能力をつける"のであれば、問題集だけでなく、映画を見たり、洋楽を聞くや英語圏の人と話すということもできます。そういう関わり方をすることで、自然と英語に触れる時間が増え、英語力が身についていくのかなと感じました。

2. 他人に使う

他人に使う場合も自分に使う場合とそんなに考え方は変わりません。人に何か伝えるときに、どうしても自分の得意な伝え方や、これまでのやり方に囚われてしまうことは多いと思います。そこで「エントリーポイント」を意識することで、伝え方の幅も広がるのではないでしょうか。

例えば歴史の先生で歴史を教えるとしたら、「教科書通りの授業をする」だけでは内容が入らない学生もいると思います。そこで、1.自分に使う でお伝えしようなエントリーポイントが使えます。
歴史小説を読ませたり、歴史に関連する絵画を見せて考えさせる、他の学生と一緒に歴史について調べてまとめる・・etcといった感じで、「教科書通りの授業をする」以外の選択もたっくさんあるのです。

「こう伝えるしかない」と思っていたものでも、発想を変えてみると意外といろいろな伝え方ができるものです。1パターンの教え方だけでなく、エントリーポイントを増やした教え方をすることで、興味を持ってもらえるようになることも増えるでしょう。

まとめ

数学ができない、英語ができないと思うのではなく、学びたいことに対して、自分に合ったアプローチを考えることが大切だと感じました。いろいろある手段の中で、一番自分の得意な能力を活かすことができる分野を選ぶことで、ぐんぐん自分の能力を伸ばすことができると思いました。

これは自分だけではなく、自分の周りの人に対しても使えると思います。自分がやってたやり方に固執するのではなく、「この人は何の知能が高いんだろう?」と考えてその人にあった仕事の振り方や教え方ができると、それぞれが持っている能力を生かしながら、仕事ができるのではないかと思います。

この多重知能理論の考え方は、「他の人はこれできるのに、自分はできない・・」と比べて落ち込んでしまったりする人に、勇気を与える考え方だと思います。"みんな"ができることができなくても、別のアプローチや得意な分野は必ずあるので、そういったところにフォーカスしてほしいのです。生まれてから気づいたときには比較したり・されたりするので、自分を客観視するのは意外と難しく、少し意識しないとできません。だからこそ、今日紹介した内容や本の内容を知って、一人でも多く自分の持つ強みに出会えたらと思います。本もとてもわかりやすく書かれているので、ぜひ読んでみてください!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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