
虎に翼130話(重遠の孫)
平成11年。
寅子が亡くなり 15年。(享年69歳)
優未は着付けや茶道のお教室 雀荘と寄生虫研究の雑誌の編集…
(優未さん「何にでもなれる」
は良いけど、職業多すぎない?
あれもこれも欲張るのは、
"欠乏感から 役に立ってると思いたい、必要とされてると思いたくて
忙しくしてる"
って ことじゃない?)
花江は すっかり
猪爪家の重鎮です。(85 ?歳)
・・・・・
寅子「何だか元気がないわね。
お母さんの面白おかしい顔でも見せてあげられたらなぁ」
(はるは大往生。
花江も大往生 心得。
けれど寅子は往生際 悪く
優未に付き纏う)笑
美雪「なぜか分からないけど 急にクビだって」
(美雪は「普通?」になった?)
優未「私の知り合いでよければ
ご紹介します。
法律はあなたの味方です」
・・・・・
優未「お帰りなさい
航ーさん。(93 ?歳)
秘密の話聞いてくれる?
私とお母さんの生き方って
全然違うじゃない?
私は私が好きだけど お母さんの
凄い所 かっこいい所
なんにもも引き継げないまま人生が終わっちゃうような
気もしてて。
でもさっきね
自分の中にお母さんを
すごく感じたというか…
私にとって『法律って
お母さんなんだよなあ』って
だからね 今
すごく近くに感じる。
感じると心が軽くなる。
み~んなの中にあって
寄り添ってくれるもの
なんだよなって」
航一「だ そうですよ」
寅子「フッ…
何だが照れるわね」
航一「寅子さんがいなくて
とても淋しいけれど
もう少し
こうやって 彼らを見守って
この余生を楽しみたいって
自分でも驚いてしまいますが
そう思っているんですよ」
寅子「やだわ 私が法律って。
ねえ?」
航一「はて?
今の僕の話 聞いてました?
(幽霊になっても自己中のまま)笑
その得意気で幸せそうな顔 懐かしいな」
・・・・・
桂場「私は今でも
ご婦人が法律を学ぶことも
職にすることも反対だ。
法を知れば知るほど
ご婦人たちは
この社会が不平等で いびつで
おかしいことに傷つき
苦しむ。
そんな社会に異を唱えて
何か動いたとしても
社会は動かないし 変わらん。
(「ご婦人」を「庶民」にしたらどうなる?
桂場流女性保護思想は、
男の優越意識から来ている)
寅子「でも
今 変わらなくても
その声がいつか何かを
変えるかもしれない」
桂場「君は あれだけ
石を穿つことのできない
雨垂れは嫌だと
腹を立ててきただろ」
寅子「未来の人たちのために
自ら雨垂れを選ぶことは
苦ではありません。
むしろ至極光栄です」
(為にという見返りは要るのだろうか?)
桂場「君のように 血が流れて
いようともその地獄に喜ぶ
物好きは ほんの僅かだ」
よね「いや…ほんの僅かだろうが
確かに ここにいる」
桂場「失敬。撤回する。
君のようなご婦人が
特別だった時代は
もう終わったんだな」
(呆気なく撤退)
寅子「はて?
いつだって私のような女はごまんといますよ。
ただ時代がそれを許さず
特別にしただけです」
はる「どう?地獄の道は」
寅子「最高!です!」
寅子「ねえ 皆さんにとって
法とは何かしら?」
轟「約束だと思うなあ。
人らしくあるための」
繋がれていた縄を握りしめて
しかと 噛みちぎる
口の中 はたと血が滲んで
空に唾を吐く
生まれた日から
わたしでいたんだ
知らなかっただろ
さよーならまたいつか!
・・・・・
そもそも地獄設定がどうなのだろうか?
苦しみを原動力にする限り、
幾山河越えても苦しさは絶えない。
あるがままの「現実」に
足を取られる事なく、
喜びを見、楽しみを見、
あるいは想いを育て、
形にしていく。
失敗をしようと
報われぬ雨垂れの
一滴であろうと、
そこにこそ
幸せがあるのでは
ないのだろうか?
この世はもともと
地獄でも天国でもない
幸せに生きるための場だと
と 私は思う。
光