虎に翼86話(一美)

寅子「あの… 航ーさんは      その…戦時中に
何か・・・」

航一  「…  秘密です」

航一 が席を立った後…

寅子「少し…無神経だったかしら」

優未「少し〜ぃ  ⁇」

優未「火事……？」

近くで火事🔥
消防車が 来る騒ぎに…
…………….……
家裁支部で…

警察官「佐田裁判官  至急
逮捕状をいただきたいんですが」

寅子「もしかして…昨夜の
火事ですか？」

「駅前のスマートボール場から出火して 近隣 4件を巻き込んで全焼したんですって」

寅子「逮捕  ということは…
放火の疑いが ある」

「本人は否認してますろも
犯人はスマートボール場を経営していた朝鮮人で
間違えねぇでしょう
ほんね  これらすけ朝鮮の
連中はぁ」

寅子「やめてください。
差別的な発言は 見逃せません！」

「差別的…⁇」

寅子「法を犯したのか どうかは  いずれ明らかなることです」

高瀬「あんげな奴に  何を注意しても無駄ですよ」

寅子「はて…  では  差別を前に黙っていろ！と…」

深田「そらろも  まぁ実際いろいろと事件もあったでしょう」

寅子「私は犯罪を容認するつもりはありません。
でも…そのことと 差別の問題は別でしょ」

小野「皆さんのお茶淹れます。自分のを淹れるついで ですんで」
小野 ドアの外へ…

深田「昔からアイソの ねぇ娘で」
「あのままでは嫁のもらい手が…」
「彼女は 一度 婚約を破棄されてるそうで」

ドアの外で
陰口を聞いてしまう 小野

＊ここにも差別は
ありそうだ…
　　　　　　　　一美

……………
支部の近くの神社の辺りで…

「佐田先生  こんにちは」
＊美佐江だ！
フツーに出てくるところが
怖い😱…
寅子   ドギマギ…しながら
「こんにちは」

美佐江「お元気ですか？」
寅子…
「えっ… (声が上ずる)
美佐江さんも お元気…？」
美佐恵「教えてもらった通り  家族に当てはめて考えると  
法律の理解が進みますね」

＊美佐江の歪み は
家族に派生して いそう…
                                一美

美佐江がブレスレットを引きちぎった日 以来  新潟市内で起きていた 連続引ったくり事件は パッタリと止んだ。
寅子が 美佐江に対して抱いた疑念や恐怖は
正しかったのか…
間違いだったのか…
答えを出せていない。
………………
放火事件の裁判は本庁で
航一、寅子、判事補 入倉の3人。合議体により行われることに…

航一「三条の放火事件について  来週  初公判の期日を入れました」

入倉「また朝鮮人か…
事件ばかり起こして困った奴らですよ」

寅子「はて…生まれた国は
関係 無いのでは？」

入倉「私は事実を言っただけです。いい奴らもいれば、
どうしようもない奴らも多い」

寅子「だから…それは
どの国の人間でも一緒でしょ」

入倉「そもそも最近 奴らが
威張り散らしてるから
余計な事件が起きるんです」

寅子「裁判官として  在るまじき発言よ。撤回すべきです」

航一「なるほど   放火は重罪です。被告人は容疑の段階で否認していると報じられています。慎重に審議していきましょう」
………………
【初公判】
被告人の顕沫は 幼少期に家族と共に日本に渡り 弟 広沫と三条市でスマートボール場を営む。が、経営不振に陥り 100万円余りの負債を抱えた。弟は工場に働きに出て、兄は  一人借金返済の為 頑張っていた矢先、
閉店後に火災が発生。
・火元がスマートボール場の物置で、普段  火の気の無い場所だったこと。
・事件が起きる前に  火災保険を契約していたこと。
・顕沫が 現場から逃亡していたこと
から警察は 顕沫を疑い、
顕沫は放火 及び 保険金を
騙し取ろうとした詐欺罪に容疑をかけられたが、
否認し続けていた。

(ここから朝鮮の言葉です)
弟  広沫「兄さんは無実だ！
こんなの 間違ってる‼︎
この逮捕も💢
裁判も‼︎
あんたらも  何もかも💢
兄さん！何も話すな‼︎
黙ってろ‼︎」

広沫「この国じゃ
警察も  裁判官も  誰も…
信じられない
あぁ 俺たちは どうしたらいいんだ💢」

＊差別されてる と
感じてたら…
そりゃ目の前には
"信じられない世界" が映し出されるわね

事務員 小野
(朝鮮の言葉で…)  
「静かにしないならば退廷させられますよ。
お兄さんが苦むことなる」

いきなり朝鮮の言葉で
話し出した小野に
寅子は…
杉田兄弟 は…

…唖然


…………………
入倉「被告人は黙秘で
ほとんど しゃべりませんでしたね。
弟は 弟で あんな騒ぎを起こして   いいことなんて(と薄笑い)  何も無いのに」

寅子「どうしても…声を上げたくなってしまったんでしょう」

＊途中省略します

航一「佐田さんは  それでいいんです」

なるほど  (一美)











…………………