虎に翼102話(重遠の孫)
人間なんて、そんなもんだ。振り返ってみればの連続。過ぎてから分かることばかりだ。
轟の成長は素晴らしい。
じいさんになって人生を振り返った時 俺は心から幸せだったと言いたいんだ。
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頭の中の沢山の寅子。猪爪寅子、佐田寅子、星寅子。
アイデンティティの統一性は何処にある?
それを、外部に求めるのは、自己信頼に欠けるのではないか。
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直人「婚姻というのは両性の合意のみ によって成立するんだ」
直治「りょうせい?」
直人「男と女ってこと」
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寅子「この前 何を間違ってしまったか やっと分かったの。
轟さんと遠藤さんの前で 何も考えず『結婚の意味を見いだせない』なんて」
轟「そうか」
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寅子「名字を変えなければいけないことに引っ掛かって」
よね「意外だな
お前が そこに引っ掛かるとは」
寅子「いつでも婚姻関係を結べる側のワガママな悩みなのかもしれないとも思う。
そして男女の恋人のことしか考えていなかった」
轟「人間なんて、そんなもんだ。振り返ってみればの連続。過ぎてから分かることばかりだ。
花岡への気持ちを知ったのは山田が俺に『私の前では強がらなくていい』と言ってくれたからだ。
山田と話せていなかったら 一人 答えも出せずに心が壊れていたかもしれん。
今振り返ってみれば 自分の気持ちを知ったあとも どうせ俺のことは世の中には分かってもらえまいと
諦めていた。
時雄さんに思いを告げて 同じ気持ちでいてくれると知った時は 俺の全てを受け止めてもらえた気がした。
この先の人生 お互いを支え合える保障は法的にない。俺らが死ねば俺らの関係は 世の中からはなかったことになる。
(「現実」によって露呈する「憲法」「民法」の不整合)
じいさんになって人生を振り返った時 俺は心から幸せだったと言いたいんだ」
寅子「またこうしていろいろと話を聞かせてくれないかしら?
裁判官としても 人としても 私に見えてない世の中のこと もっと知りたいの」
轟「ああ もちろんだ」
よね「別にワガママなんかじゃないだろ。結婚しても 名字を変えたくないと思うこと。
誰の顔色 気にして弱気になってるんだ」
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優未「航ーさん…
お母さんのことでお話があります」(寅子の引っ掛かりを伝える優未)
百合「優未さんも加わって 三兄妹もっと仲よく にぎやかになるわね」
航一「みんなにも 今日 話そうと思ってたんだ。結婚したら 僕が佐田姓になるって」
百合「そんなこと 絶対いけません。亡きお父様に朋彦さんに顔向けできない。
私は絶対に認めませんよ」
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「憲法」「民法」が変わっても、「家」というものが、無くなった訳ではない。
光
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