虎に翼116話(一美)
それぞれの変遷
原爆の使用を 世界で初めて
違法とした この判決は
その後 世界で注目を集め
被曝者への 国の支援を法制化する根拠の 一つとなっていった。
地裁の廊下で…
竹中「長い長〜〜い記者人生で 初めての本だ」
そう言って
寅子に原稿を見せた。
寅子「たくさんの方に読んでいただきたいですね」
竹中「まぁ…これで俺も…」
杖を使って
ようやく立ち上がる竹中…
竹中「また どこかでなぁ
佐田判事」
立ち去って行く竹中の
後ろ姿に
深く 深〜く 頭を下げる寅子
*「佐田判事」という
呼び方…
竹中が そう呼ぶのは
これが"最初で最後" なんじゃないか…と、
:一美
…………………
【この判決がある!】
山田 轟 法律事務所
よね「控訴せず 判決確定
これでいいんですか?」
岩居「原告たちに これ以上
負担をかける訳には いかない」
轟「それに俺たちには
この判決がある‼︎」
岩居「そうだ!我々で被曝者救済の立法を求める活動をしていこうじゃないか!
雲野先生なら 絶対そうする」
轟「よーし 原爆被害者救済弁護団 ここに決定!」
そこに寅子
寅子「私… 」
よね「うん! だまって呑め」
*ひとり 一人
やることは やりましたね
:一美
…………………
【判例は
決して消えない】
星家で…
寅子「できることは やった
でも… これで原告の・・
被曝者の方々が…
救われた訳じゃない」
航一「上げた声は 判例は
決して消えない」
↑
先週の金曜日、
私も 同じこと 書きました
:一美
『雨だれ石を穿つ』
………
航一「寅子さん 苦しい事は分け合いながら…
これからも もがきながら
一歩一歩です」
……………
百合の認知症は ゆっくりと
進み この2年後に
家族に見守られて亡くなった
………………
昭和43年
ガンを患い 手術をした多岐川は
治療に専念していた。
寅子「多岐川さん ご退院
おめでとうございます」
多岐川「よく来たな」
そこへ
汐見夫妻の娘 薫が帰宅
ヒャンスク「薫 どこに行ってたの?」
薫「関係無いから💢‼︎
放っといて!」
薫は 大学生となり
学生運動に没頭していた。
………
寅子に打ち明けるヒャンスク
「多岐川さんが入院してる時に薫に 話したの
そうしたら
薫は『なんで!そんな大事なこと だまってたの💢⁉︎
"朝鮮人である自分は捨てた" って…
それ 自分の生まれた国が
自分の血が… 恥ずかしいって思ってたってこと⁉︎』」
ヒャンスク「それは絶対に違う!」
汐見「お父さんたちは
辛い思いをして欲しく無かったんだ」
薫「信じらんない!
それって だって
安全な場所に!
加害者側に立って
今まで"見て見ぬフリ"してきたって事じゃない!
最低だよ💢‼︎」
…………
星家
そして
猪爪家 の面々
それぞれに歳を重ね
寅子は 寅ばあちゃんに…
……………
寅子の現在の肩書きは
東京家庭裁判所
部総括判事
少年部の部長。
久藤(ライアン)は
東京家裁の所長に。
寅子たちが家庭裁判所の
発足に奮闘してから 20年
社会の発展と ともに
世の中は変わり
未成年による凶悪犯罪、
日米安保改正や
ベトナム戦争への抗議デモが 徐々に激化
………
【天職】
少年部で…
巻田「だから 俺が誰に何の迷惑かけたんだよぉ💢‼︎
ただオートバイ走らせた だけだろが💢‼︎
ごちゃごちゃ うるせーぞ
ババア‼︎」
寅子「あははは
コラァ 音羽さんに失礼でしょ
ババアはこっち(私)
まぁ ごちゃごちゃ うるさいのは認める。
でも 私たちは
巻田くんにとっての 一番を考えることが仕事なのよ」
*仕事が 寅子の天職に
なっている
:一美
…………
星家で…
テレビを見ていると
ニュースで
桂場が最高裁長官に就任
昭和44年 1月
桂場は
司法の頂へと 上り詰めた
:一美