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虎に翼122話(一美)

長官室を訪れる寅子

桂場「何の用だ」
寅子「お忙しいところ 申し訳ありません。
ひとつ お尋ねしたいことがあります
勉強会に行っていた 若手裁判官たちに異例とも言える異動の内示が出ています」

桂場「俺が全て指示した」
寅子「なぜですか?」
桂場「それくらい わかるだろ」
寅子「わかりません」
桂場「裁判官は孤高の存在でなければならん。
団結も連帯も 政治家達が
裁判の公平さ に難癖を付ける為の格好の餌食になる。
君が奮闘する『少年法改正』の邪魔にもなるだろう」
寅子も孤高の存在でなければ
裁判の公平さ に難癖を付けられる  と、言うことか・・
                           :一美
寅子「純度の低い正論は
響きません!
政治家の顔色を見て、
未来ある若者を見せしめにして、石を穿つ雨だれにもせず【切り捨てた】ということですよね。
汚い足で踏み入られない為に💢   桂場さんは長官として"巌" と なったんじゃないですか
あの日 話した『穂高イズム』は どこに行ったんですか⁉︎」

*ほんと だよ
    :一美  涙…

桂場そんなもの掲げていては この場所には居られん」
寅子桂場さん もう 一度
・何を守り
・何を切り捨てるべきか
私やライアンさんと話してみませんか?」
桂場「思い上がるな
立場をわきまえろ‼︎!」
寅子桂場さん」
桂場「出てけ‼︎
いいか  二度と 用も無いのに訪ねてくるな」
寅子「わかりました
お忙しい中 お時間つくっていただき感謝致します。
どうぞ お元気で」

寅子が立ち去った後
イマジナリー多岐川が現れて…
多岐川「お前の強権的
人事に嫌気がさした 志高い裁判官たちは どんどん辞めていってる。う〜〜ん
人手不足が進むなぁ…
お前の掲げている
『司法の独立』っちゅうんは  ずいぶん寂しくお粗末だ」
桂場「黙れ!黙れ‼︎」

*イマジナリー多岐川さんに "言わせてる" けど…
誰よりも
桂場自身が 一番思っていること、感じていることですよね。
確かに 寅子
「私やライアンさんと話してみませんか?」という
提案は
「思い上がるな
立場をわきまえろ‼︎!」
↑そうも 言えるけど…

「私やライアンさんと話してみませんか?」を
『そうしてみようか』
そっちに 一歩踏み出せたら
ガチガチで窮屈な世界は
ほぐれて
ひと回りも 2回りも
広く大きな世界に
なってた かも…

桂場さんの
・人の思いを切っちゃうところ、
単独走者 になってしまうところ(男の人って『独り走り』しがちなのよねぇ)

これ↑
本意では無い
と思うけどなぁ…
"寂しい"でしょ

なぜって
独りだから…

・自分の声をあげる
あげた声は 聞いて欲しい。
だったら
・人のあげてる声にも
貸す耳を持たないと…
じゃないと
世界を小さく 狭く 寂しい
もの にしてしまう
……………………
月に 一度の法制審議会
少年法部会

寅子「調査官なくして 少年審判はできません。彼らの丁寧な調査が少年たちの
心を開くに、
裁判官と少年をつなぐになり、
事件を深部まで照らすんです」

ライアン「はて…やっぱり僕には分からないな。弁護士や裁判所側との意見調整もせず、
少年法改正を急ぐ必要性が…」

豊谷「まず法が変わり 現場が そこに合わせて
形にしていく強引さが 時に社会構造を作り上げていく。家庭裁判所設立に関わった皆さんが 一番 分かってることじゃないですか」

ライアン「うん それはそうだね
家庭
少年
あの時 ムチャをしてでも
家裁設立のために闘えたのは 家裁の仕事が少年たちにできるベストだと
現場に居た僕らが心から
そう信じていた
から」
……
「会いたいね
タッキーに」

*会いたいね
     :一美
……………
山田 轟 法律事務所

美位子の尊属殺事件は
よね たちが上告してから
一年が経とうとしている。
まだ、最高裁で受理するかどうか は決まっていない。

それを調査、報告する
最高裁 調査官の航一
よね たちの元を訪れていた

よね斧ヶ岳美位子
幼い頃から暴力を受けていました。母親は 10代の彼女を置いて逃げ出し
母親がそれまで受けていた仕打ちを彼女は全て引き受けることになった。
家事暴力に...性処理

暴力は思考を停止させる
抵抗する気力を奪い
死なないために 全てを受け入れて耐えるようになる
彼女には頼れる人間も
隠れる場所もなかった。
父親の子を みごもり
2人の子供が生まれた
幾度も流産も経験した…
職場で恋人ができ
やっと逃げ出す すべを得たのに父親は怒り💢
彼女を監禁した。
恋人に全てを暴露すると
脅され追い詰められた彼女は更に激しくなる暴力に
命の危機を感じて
酒に酔って眠る父親を絞め殺した。
恋人は真実を知って早々に美位子から離れていった。
おぞましく
人の所業とは思えない事件だが『決して珍しい話じゃない  ありふれた悲劇だ』
あいつは今でも 男の大声に体がすくむ
部屋を暗くして眠れない
金が出来たら その大半を
自分を捨てた母親に送る。
無理やり産まされた実の子を世話してもらうために・・」

よねは続ける
「私は救いようがない世の中を少しだけでもマシ
したい。だから 心を痛める暇はない
それだけです

航一お会いできてよかった     では…」
深く頭を下げて
立ち去る 航一

*代理人よね の"声" を通すことで  初めて
文言では触れることができなかった 真意に触れたり…
伝わってくる ものが ある。
よねは 既にこのことを わかっていてやってる。
だから が制しても
自分の"声"で伝えた。
予め、読んでから訪れた
航一だが よねの気持ちが
伝わって
よねの"声" を通して
当事者の心情を汲み取ることに 努めた

航一響いた分 しか
航一伝達できない
そのことを
よね 航一
知っている

・声に出す
・聞こうとする
よね 航一
共同創造
一人じゃできない


ここです↓
「調査官なくして 審判は
できません。彼らの丁寧な調査
(最高裁と美位子をつなぐ
になり)
事件を深部まで照らすんです」

仕事とは"処理" するものではなく、
自分自身を創造するもの
                    :一美




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