虎に翼85話(一美)
寅子「なので稲さん 週に何度か
私の友だちの お店を手伝ってもらえませんか?
両立が難しければ わが家に来るのをやめていただいて構いません」
優末「えっ…・・」
寅子「優未と私はいずれ この土地を去ります」
稲「それは…」
寅子「私 優未が『友達がいない』と言った時
"何を言うのが正解" だったか
ずっと考えていました。
"心のよりどころが 一人" だと関係が対等から→特別になって→いびつになっていく..
失った時 なかなか立ち直れない。
だから優末には よりどころをたくさん作ってほしかったんだと思います。
稲さんにもそういう場所や人をたくさん作ってほしいなって…」
稲「寅子さん ありがとうね。こんな年寄りのこと
親身に考えてくださって」
稲は週に2度 涼子の店で
働くことに…
……………………
ライトハウスで…
話し合いの結果
玉は涼子のことを
お嬢さまから涼子ちゃんと呼ぶことに…
本庁の職員
「おお これ かきあえなます
らねっけ」
「本当ら 新しい付け合わせら」
「どんげしょって?」
涼子「実は最近 新しいお方が入ったんです」
別のテーブルでは
航一と寅子がハヤシライスを食べている。
航一「なるほど」
寅子「なんですか?」
航一「ここ数日で 一番晴れやかな顔をされているので いいことがあったのかな と」
航一「佐田さん。明日の夜お時間ありますか?」
* 一美:えっ
寅子「えっ」
航一「杉田弁護士主催のマージャン大会 一緒に行ってみませんか?
実際に遊んでいるところを
見れば理解が深まります」
寅子「いいですね。
でもまだルールが…、それに
優末を一人にもしておけないですし」
航一「一緒に連れてきたらいいのでは?」
*おーー ダイレクトに来ましたね! 一美
寅子「ウフッずいぶん熱心に誘ってくださるんですね」
航一「はっ… 遊び方を覚えてもらいたいんです。
そうすれば本庁の連中を誘ってマージャンができますから」
寅子「航一さんの拠り所はマージャンか」
そして翌日
寅子「こちら、新潟地裁本庁で判事をなさっている
星航ーさん」
寅子「こちら 娘で…」
優未「優未です。初めまして」
*優未ちゃん
めっぽう積極的で
オープンハート
一美
航一「初めまして。優未ちゃん お刺身は好きですか?」
優未「はい 好きです」
*航一も
驚異のオープンハート
一美
航一「よかった。お魚が
おいしいお店らしいので行きましょう」
寅子を置いて
航一と優未は
さっさと 先に行ってしまう
航一は 歩きながら
優未に
「どのお魚が好きですか?」
優末と一瞬で 溝を埋める航ー
航一と優未が並んで歩く姿を…
後ろから
唖然として 見送る 寅子の様子に
あはははは🤣🤣
………………
麻雀会場
ガラリ 戸を開けると…
次郎「おや佐田判事まで」
航一「突然 すみません。
佐田判事はマージャンの勉強がしたいそうなので」
寅子「お邪魔はしませんので、どうぞよろしくお願いします」
優未を見るなり
太郎 大泣きする
うぁ〜〜〜ぁぁぁぁ
あ〜ーーぁぁぁぁぁ
次郎「びっくりしたね
そらろも お嬢さんのせいじゃないよ。兄は長岡の空襲で
一人娘と孫娘を亡くしてるんです」
新潟県長岡市は中心部市街地の8割が焦土と化す大空襲に遭い 大勢の犠牲者を出した。
次郎「何となく似てんですかね 佐田判事のお嬢さん、
兄の孫娘に…」
えぇーーーんぇんぇん
泣き続ける太郎を
突然
航一は 抱きしめる
*一美:ギクッ
航一「ごめんなさい…」
あーーーぁぁぁぁぁ
号泣する 太郎
「ごめんなさい」… 航一
*航一 は… なぜ 謝る?
…………………
次郎 「佐田判事も お嬢ちゃんも 悪りぃかったね
兄はこのすぐ近くに
一人で住んでますんで。
二年程めぇ に かみさんを亡くしまして、それからますます仕事に没頭していまして、星判事のおっしゃっていた『死を受け入れられていない』というやつらんだ
そせば 私はこれで
兄の様子を」
…………………
航一「食事だけでも
して いきましょうか」
寅子「そう…ですね」
航ー「これも、おいしいですよ」
優未「ありがとう」
*優未の声はめっぽう明るい
寅子「時が流れるのを 待つしかないんでしょうか?
…裁判官としても
…人としても
戦争で心に傷を負った人たちに寄り添いたいものですね」
航一「そうですね」
寅子「あの… 航ーさんは その…戦時中に
何か・・・」
航一 ヒ…ミ…ツ
*戦争の傷って
ン10年経っても
DNAのキズ
記憶の傷として
無意識裡に
残るんじゃないかな…
『虎に翼』というドラマで
一番感じたことは
『戦争は してはならない』って
こと
一美
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