虎に翼80話(重遠の孫)
小野「いいんけぇ? 高瀬君はそれで」
高瀬「僕は支部長の考えをキチンと言葉で聞きたい」
寅子「この仕事をしている以上 どんなに酷いことを言われても 手を出してはダメ。
同じ次元に落ちて仕返しをしてはダメ。借りなんて作って欲しくない。
貴方を確実に傷付けて
心に出来たカサブタを事ある毎に
悪気なく剥がしていく様な人達に
ずっと ヘイコラして欲しくない...
この件に 貴方が縛られない様に、
したい様に出来るように..
そう思って」
・・・・・
高瀬「あり~がとう これ娘さんに。
死んだ兄さんと 図書館の帰りに
これをよう食べていて
兄さんは 大学進学を
僕に譲ってくれたんです。
だからこの仕事を 書記官を
続ける事が出来て感謝しています」
・・・・・
寅子「優未起こしちゃった?
キャラメル頂いたから
明日のおやつに...」
優未「今食べちゃダメ?
だって美味しいもの
一人で食べてもつまんない
夜だしダメだよね
ごめんなさい」
(優未には、まだ「良い子チャン自動制御装置」が付いている)
寅子「う~ん 一緒に食べましょぅ」
(あの時のように)
二人声を揃えて「いただきま~す」
寅子「お父さんは直ぐゴメンナサイする人だった。
言いたい事は ぜ〜んぶ押し殺して
人に合わせて謝っちゃう、
でも随分経ってから
ポロッと本音をこぼして..
そういう..
不器用で優しいところも
優未は似ちゃったのかもね」
・・・・・
寅子「よく来られますね」
航一「心配性なもので」
・・・・・
太郎「あんげ事がありましたが…いつでも言ってくんなせえ..夕飯のお手伝いなど」
寅子「あっ その件は解決しました。1か月の献立を事前に作って…私は帰りに、その材料を受け取って帰る。これでかなりの時間短縮です」
太郎「つまり手助けは無用らと」
寅子「これからも三条のため 手を取り合って頑張ってまいりましょう」
次郎「いや~ 心強いですね~」
太郎「ほせば また」
・・・・・
寅子「ごめんなさいね 足止めしてしまって。行きましょ」
航一「新潟本庁のそばに旨いコーヒーとハヤシライスを出す喫茶店があるんです。新潟の名所は分かりませんがそこならばご紹介できます」
寅子「あら 誘ってくださるの? 嬉しいわ。
あっ 誘ってくれた訳じゃないの?」
填補という制度で本庁の刑事事件を担当することになった寅子。
航一「お忙しいのに仕事を増やしてすみません」
寅子「とんでもない。三条は刑事の事件があまりないので経験だと思って頑張ります」
航一「少し早いですが昼食にしましょう。その後 担当していただく事件を説明します」
寅子「例のお店に連れてって下さるんですよね?
そう思ってお弁当も持って来ませんでした。
お腹も もうペコペコで。フフッ」
航一「なるほど」
寅子「あっ 違いました⁉︎」
航一「行きましょう」
寅子「あっ 行くんですね」
涼子「はい お待たせいたしました」
航一「失礼いたします」
涼子「あら星さん 今日は随分お早いのね」
航一「ええ」
涼子さま出現‼️
「しがらみ」からの自由は、100年経って観ると、どう見えるのだろうか⁇?
光