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映画日誌’24-42:ビートルジュース・ビートルジュース

trailer:

introduction:

『チャーリーとチョコレート工場』の ティム・バートン監督が、自身の出世作となった1988年の映画『ビートルジュース』の35年後を描くホラーコメディ。前作に続き、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのマイケル・キートン、『シザーハンズ』などのウィノナ・ライダー、『ホーム・アローン』などのキャサリン・オハラらが出演。新たにジェナ・オルテガ、モニカ・ベルッチらが共演する。ヴェネチア国際映画祭オープニング作品。(2024年 アメリカ)

story:

名前を3回呼ぶと死後の世界から現れる、お調子者の「人間怖がらせ屋」、ビートルジュース。推定年齢600歳のビートルジュースの野望は、人間と結婚し、死後の世界から楽しい人間界へ移住すること。彼はかつて結婚を迫るも叶わなかったリディアのことが忘れられずにいる。一方、リディアは自身の霊能力を活かし、テレビ番組の司会者として活躍しているが、私生活では一人娘アストリッドとの関係に頭を悩ませていた。そんな中、アストリッドが死後の世界に囚われてしまい、リディアは藁をもすがる思いでビートルジュースに助けを求めるが…

review:

『ビートルジュース』というタイトルは聞いたことがあったものの、人生の中で彼に遭遇したことがなかった。何の呪文かと思っていたが、本作を観るにあたり、ついに『ビートルジュース』を鑑賞。1988年ということで、薄目で観る。何なら片目で観る。いやもう、何て言うの、1980年代ではイケてたであろう諸々を様式美と思って観るしかないのよ。しかし今回改めて『ビートルジュース』と向き合ったことで、私はティム・バートンをよく分かっていなかったのかもしれない、という気付きを得た。

私にとってティム・バートンは『シザーハンズ』の人である。そしてジョニー・デップという地雷(個人の感想です)と組んだ『ダーク・シャドウ』『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』などで駄作製造機のイメージを持っていたが、そうだ、彼はキッチェなハリボテで彩られた、ポップでダークな世界観を創り出す稀有な才能だった。『ビッグ・フィッシュ』『チャーリーとチョコレート工場』といったヒット作はもちろんのこと、そういえば私は、駄作と名高い『マーズ・アタック』が大好きだった。

もう一度、ティム・バートンと歩み寄ろう。そんなことを思いながら観た35年ぶりのビートルジュース、ほぼCGを使わず手作りで撮影したというティム・バートンのこだわりが詰まっており、きっちりバカバカしく面白かった。マイケル・キートン73歳、軽快な身のこなしに驚く。それにしてもイタリアの至宝、モニカ・ベルッチの使い方よ。お約束のバナナ・ボートやサンドワームも登場するし、1作目を観たからこそ楽しめた。ハロウィンだし、みんなソウルトレインに乗ろう。私もソウルトレインに乗ってあの世にいきたい。死後の世界があんな風にポップでキッチュだといいな。

そして35年ぶりのウィノナ・ライダー、相変わらずかわいかった。ブラックウォッチ柄のワンピースもかわいかった。ウィノナは『シザーハンズ』でトップスターの地位を確立したけれど、その後いろいろあって決して順調な人生ではなかったから、こうしてまた安定して活躍してくれるようになって本当に喜ばしい。イーサン・ホークと共演したベン・スティラー監督作『リアリティ・バイツ』もよかったよね、かわいかったよね。要するにウィノナ・ライダーがかわいいという話。

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