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「自分の口癖」を見つけるための日常のヒント

 コミュニケーションについて、話し方について学ぶ上でのスタートの意味合いとは、「自分自身を知る!」ということです。

 ところが、何度も触れているように、コミュニケーションの取り方や話し方・聞き方の「習慣」というのは、日常の中で、「知らず知らずのうちに身についたこと」ですので、自分自身の「表情や態度」という「視覚情報」から「話すスピード」「声の大きさ」「抑揚」などに「無意識」で出てくるのがかなり厄介です。

 その中でも今回は、「自分の『口グセ』について知るためのヒント」について触れて行きます。

⒈【自分の話している姿をビデオカメラやスマフォなどで「録画」する】:自分自身が話しているときの特に「口グセ」は何かという点に絞り込んで観察してみると良いです。なかなか普段の生活や仕事においては、自分自身の口癖を観察する機械というのは皆無に等しいのではないでしょうか?きっと「自分の知らない新たな自分」と出会えるかもしれませんね。

⒉【身近な人に自分の口癖を聞いてみる】:自分の口癖というのは自分自身では気づきにくいものですが、毎日のように接している「家族」や「親しい友人」あるいは「仕事の同僚」といった気軽に話ができる相手というのは、多かれ少なかれ相手の口グセが否が応でも気になってしまう存在です。その相手から聞くことで、さらに未知の自分自身の口グセと遭遇するかもしれません。この時に、注意しなければならないことが「決して否定しない」「素直に聞く」「具体的に質問してみる」という心構えを忘れないようにしたいものです。

⒊【人間ウォッチング】:いわゆる「人のふり見て、我がふり直せ!」です。同じ立場や同じような環境や状況にいる人間は、少なからず自分との共通点があります。すると、同じような行動形態や思考回路、価値観等々が似てきて、これらの環境や状況から出てきてしまう「口グセ」があるものです。例えば、「パワハラ」「セクハラ」などの言葉遣いも、意外と自分自身の立場や状況から知らず知らずのうちに「口グセ」になってしまっていることが考えられます。無意識でいると、その場の相手や状況お構いなしに発言してしまうことがあります。日常から【人間ウォッチング】をして、人間自体に興味・関心を持って観察してみると、新しい世界観や自分を顧みる時間ができることでしょう。

⒋【自分の言葉を自分の耳で聴いてみよう】:口から発した自分の言葉を、自分の耳で聞き手になったかのように、聞き手のフィルターを通しながら客観的に聞いてみるのです。これは30年間の私の研修講師としての経験から発見した【櫻井オリジナルメソッド】です。私が話し方インストラクターになってから、7年目くらいだったと思います。それまでに既に何百回と人前話すトレーニングをしてきた私ですが、なかなか改善したという実感が得られなく悶々としていた時期でした。その場面はほんの一瞬でしたが、まさに自分の体で体感したとても貴重な体験でした。「あれ、自分が今話している言葉が自分の耳で聞こえているぞ!」と感じた瞬間なのです。あなたは自分で話している時に、常に意識して自分の話している言葉を、ちゃんと自分の耳で聴いて確認しながら話しているでしょうか?おそらく9割以上の人は無意識に話しているので、自分が発している言葉を自分の耳で聴くなどということはしたことがないのではないでしょうか?逆にこの話し方というか、聞き方というか、実際は、同時通訳という感じですが、かなり自分自身を客観視できるので、「失言」や「口グセ」も少なくなるはずです。それと同時に、話すスピードアイコンタクトの仕方ジェスチャー等も自ずと変わって、効果的にコミュニケーションをすることができるかなりメリットの多いメソッドです。

⒌【日記やブログをはじめSNSを活用する】:「話は人なり!」その人となりが話し方という「アウトプット」された情報の中に、たくさん含まれています。従って話だけではなくて、文章を「書く」というアウトプットもしてみることで、やはり自分の「表現の癖」「傾向」「特徴」といったものを把握することができます。そので点では、今は「視覚情報」、「聴覚情報」という人とのコミュニケーションにおいて大きな影響を及ぼす情報のアウトプットの仕方を観察できるチャンスは比べものにならないくらい増えています。これらのツールを活用するもよし、「日記」や「メモ」のように、敢えて「手書き」で描いてみるのも、客観的に自分自身を知るヒントになるのです。あなたも「口グセ発見」から「新たな自分自身の発見」へと世界を広げてみませんか?


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