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【猿でもわかるeスポーツビジネス学#4】テンプレあり!eスポーツチーム向け損益計算書を作ってみた

皆様こんにちは!
桜野はるです。

前回は事業計画書を作ってみましたが、今回は損益計算書について触れていこうと思います。

【前回の記事】

そもそも、損益計算書とは?

損益計算書は、一定期間の収益と費用をまとめた財務書類のことです。
eスポーツチームの収支を把握するために必要不可欠な書類であり、具体的には以下の内容を含みます。

  1. 収益(Revenue)

  2. 費用(Expenses)

  3. 利益(Profit)

eスポーツチームの場合、収益はスポンサーシップや大会賞金、グッズ販売収入などから成り立ちます。一方、費用にはチーム運営費や人件費は勿論、イベントへの参加費用、イベントを開催する場合は開催費等が含まれます。

では、どのように損益計算書を作成すればよいか、ご紹介します。

ステップ1:収益の記載

eスポーツチームの収益を明確にするため、以下のような項目を設けます:

  1. スポンサー収入
    チームのメインスポンサーや個別スポンサーからの収入です。年間契約の場合は契約金を均等に分割して計上するか、収入があったタイミングで計上する方法もあります。

  2. 大会賞金
    大会での優勝や入賞によって得られる賞金を記載します。賞金の発生タイミングに応じて記入します。

  3. グッズ販売収入
    Tシャツやマウスパッドなど、グッズ販売からの収入です。どのくらいの売上が出ているかを定期的に把握することで、収益構造の改善に役立てます。


ステップ2:費用の記載

eスポーツチームの運営にかかる費用を、以下のように整理します:

  1. 人件費
    コーチやプレイヤーの報酬、マネージャーなどの人件費です。月ごとの支出を明確にすることで、チームの規模に見合った支出ができているかを確認できます。

  2. トレーニング費用
    トレーニング用の施設や設備のレンタル、オンラインサービスのサブスクリプションなどが含まれます。

  3. 交通・宿泊費
    大会やイベントに参加するための移動費や宿泊費。eスポーツチームの活動頻度が増えると、交通・宿泊費も大きくなりがちです。

  4. マーケティング費用
    SNSの広告や、ファンイベントの開催費用など。マーケティングに投資することで、ファンの増加や収益の拡大につながります。

  5. そのほか諸経費、法定福利費など
    交通費や雑費、正社員を雇用するのであれば、社会保険や厚生年金など。
    そのほか運営に必要な費用を計上します。


ステップ3:利益の計算

損益計算書の最後に、**売上総利益(Gross Profit)営業利益(Operating Profit)**を計算します。

  • 売上総利益=収益-費用

  • 営業利益=売上総利益-固定費(例:固定の設備費や固定のスタッフ報酬)


注意点:eスポーツ特有の変動性

eスポーツ業界は急速に成長しているため、収益の予測が難しい場合があります。特にスポンサー収入や大会賞金は、安定性に欠けることが多いので、予測と実績の差を分析し、次年度の予算作成に役立てましょう。

また、定期的に損益計算書を更新し、月ごとの変動や収支を細かく把握することが、eスポーツチームの健全な成長につながります。

まとめ

損益計算書を正確に作成することで、eスポーツチームの財務状況が明確になり、収益構造やコスト削減のポイントが見えてきます。収益源や支出項目を整理し、効率的な運営を目指しましょう。

テンプレート

上記の要件を踏まえて以下にテンプレートを掲載します。
テンプレートでは、中期経営計画としても利用できるように第7期まで計算できるようにいたしました。

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