第3話「問題・世界一高い山は？」「エベレスト！」「不正解！！」ってなる話
“問１）□の中に適当な等号、不等号を入れよ。 10.203 □ 11.384
問２）下記の文を英訳せよ。 ①この山は世界で最も高い山である。 ②この山は世界で最も高い山の一つである。
前回の記事を公開した後、
「すべての山を海山と考えればエベレストもマリアナ海溝から測れば19.000ｍでやっぱり世界一になりますね？」
というコメントを頂きました。
そうなんです。「山を海抜で考えない」という暴挙に出ているんだから、そこまで大きい目で測ったらすべての山の裾野は、世界一深いとされているマリアナ海溝っていう暴挙に出ても不思議じゃない。
目には目を歯には歯を。ハムラビ法典スタイル。＃ワタシは誰と戦っているのか
ただ、このお話はこの先もっとカオスになっていくので、ぜひ生暖かい目でゆるく見守ってください。
前回の最後に、数学の世界に一石を投じることになった『 10.203と11.384 は、どちらが大きいのか問題』
もちろん、10,203ｍと11,384ｍでは11,384mの方が高いということは小学生でもわかるのですが、実際は（4,205＋5.998）ｍと（473+10,911）ｍを比べているので、大きい声で「11,384ｍの方が高いです！」と言えない気持ちはよくわかる。
実際に目にできる部分はこの比べる数値の41％のハワイ島マウナ・ケア山に対し、サイパン島タポチョ山は4.1％しかないのだ。
10倍の体格の相手を目の前にして「お…俺の父ちゃんは、お前より大きくてケンカが強いんだぞっ・・・！」と言っているようなもんで、なんとなく虚勢というか、うしろめたさを感じざるを得ない部分もあるのはわかる。
だから、自分で海底から測るという暴挙に出て置きながら、
「まぁ、あれよね、世界で一番高い山の一つなんだよねぇ・・・(;'∀')」
と、最初の勢いがやや失速した形で表現してしまうタポチョ山に若干の愛らしさすら感じてくる。
そんな小さな小さな小競り合いなんて気にせず、いやもはや気が付きもしていない態度の論調のこんな記事を見つけた。
Geology.comというまさに地質学のための記事を集めたポータルサイト。ここにまさに「Highest Mountain in the World-Tallest Mountain（世界一高い山）」という記事が。
第一段落は、こちら。Mount Everest: Highest Altitude
標高が高いのはエベレスト。
ざっくり段落を説明すると、
「エベレストは海抜の標高が一番高い山なので、最高標高の山だと言えるよー。」
第二段落は、こちら。Mauna Kea: Tallest Mountain
最も高い山はマウナ・ケア山。
「海抜じゃなくて、正確な意味での山のふもと（海底につながっていても）から測ると、マウナ・ケア山は世界で最も高い山だよー。」
ここまでは、前回と前々回で書いてきた内容と一致です。
ちなみにこの記事内でのマウナ・ケア山の標高は4,207ｍとなっている。今まで使ってきた数値より２ｍ高い。
しかしながら、マウナ・ケア山は山全体の体積が非常に大きく、自分自身の重さによって海底が押しつぶされ、その高さは徐々に減少している。Wikipediaより
なんと、海底にふもとがある山の弱みがここで明らかに・・・。ちょっとずつ沈むさだめ。
そして、ワタシをカオスの世界へと誘ってくれた、問題の第三段落はこちら。Chimborazo: Farthest from the Center of the Earth
地球の中心から一番遠い山はチンボラソであ～る！
ええええええええええええ(;'∀')
チンボラソってなに？？
お初にお目にかかりますが・・・。
そもそも、サイパンのタポチョ山が正確に山のふもと（世界一深いマリアナ海溝）から測ると、世界一高い山かも～(*´ω｀*)くらいの軽い気持ちで調べ始めたのに、なんと気が付くとワタシは南米・エクアドルまで来ていました。
海の底から測るなんてねぇ・・・ｗｗｗ
なんていう、若干のうしろめたさなんて、一瞬で払拭した「地球の中心から測る」という暴君のような振る舞い。
たしかに、地球の中心から一番遠い地点＝世界で一番高い地点という公式は成り立ちそうな気がするけど・・・。
こんなに自明とも思える公式で導き出されたチンボラソなのに、なぜ今までワタシの耳に入ってこなかったのか・・・。
これもまたみんな知ってるパターンなのかな？？
こうやってまたいろいろ考えているうちに、今日も2000文字を超えましたので、続きはまた明日。
チンボラソなんて、常識だぞー。知らないお前がおかしい！という方はぜひコメントください。
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