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喋らなければ最高の女なのにな。

この言葉を初めて言われたのはいつだっただろう。

もう、思い出せなくなるくらい、わりと幼い頃からずっと言われ続けてきた言葉だ。
「喋らなければかわいいのに」それってものすごい悪口だと思うけど、言ってくる人たちには悪口と言う自覚はきっとどこにもないんだと思う。
むしろ褒め言葉のようにそれを言う。

昔通い詰めていた古着屋さんの店主が、会話の中でこう言った。
「女の子に喋りとか求めてない」
びっくりして「話が合わないと一緒にいてつまらなくないですか?」と聞くと彼は「女の子はかわいくてお淑やかなのが一番だから、ベラベラ話す女は好きじゃない」と言った。
要は容姿さえ良ければあとは黙っていて欲しい。みたいな感じだ。
それってただの置物じゃん。

「お前って、喋らなければ最高の女なのになぁ。」

これは街コンで知り合って一瞬付き合った男に言われた言葉だ。
大学時代、友達と一緒に街コンに来てみたはもののウェイウェイした空気が苦手で、端っこで1人お酒を飲んでいる時に1人だけ声をかけてくれて、色々と気遣ってくれたのがこの男だった。
会社の先輩たちと来ているけど、俺もこういう騒がしいの苦手だから、と店の外に連れ出してくれた男。

当時男性から求められることだけを自己肯定感の糧にしていた私は一気に心を開いて数回デートしたのちすぐに付き合ったが、自分を出してハキハキ話していたら言われたのが冒頭のセリフである。

その男とは結局2ヶ月も経たぬ間に別れたので、もはや「付き合った」というカウントに入れて良いのかわからないが、やっぱり私は話すと良くないのか、と落胆したからよく覚えている。

具体的に何が良くないのかというと、
女のくせに理屈っぽいのと、
女のくせに意見がはっきりしているのが嫌なんだと言われた。

全体的に「女のくせに」がつくのが面白い。
女だったら男よりも少しバカで、男の意見に迎合して、ただニコニコ笑って3歩後ろに下がるのが良い。
誰もはっきり言わないが、きっとそういう女が良いということだろう。

もしこれが男なら、理屈っぽいのは頭が良いに置き換わるし、意見がはっきりしているのも素晴らしいことになる。
「女」というだけで、徹底して従順なことを求められる。

それがわかった頃からだろう。
私は好きになる男と、そうでない男には完璧に性格を使い分けるようになった。
好きな男には絶対意見は言わない。
話を聞いて、褒めて、自己肯定感を高めてあげる。
正攻法のモテテクだと思うけど、これを使って幸せになったことは一度もない。
結局上部だけのテクニックでは手に入るものは限られているということなのだと私は思う。

どういうことなのかというと、「モテテク」で手に入る男は、あくまでもその「モテテク」が創り上げたパーソナリティを持つ女性にマッチする男性だから、自分がその女性像とズレていればズレているほど成熟後の恋が厳しくなるということである。(逆にこれがマッチすると普通に幸せな恋が手に入る。だからこそ「モテテク」が蔓延しているのだね。。)

しかもモテテクに沿うような女性を無理やり作り出す必要があるので、当然ながら疲れるし、その分相手に対する要求も大きくなる。
要求が大きい女は総じてクレクレで鬱陶しいから、当然ながら男からは逃げられる。そしてまた自己肯定感は低くなる。
ジ、エンド。

じゃあ、そういうモテテクパーソナリティから外れた女はどうすれば良いの?

答えは簡単。
「喋らなければ最高の女なのにな」なんていう男の手を今すぐ振り払うことだ。

喋っても、いやむしろ「喋っていると楽しいね。」と言ってくれる男を選べば良いのだ。
それしか方法はない。
合わない相手でも無理して付き合っていればいつか本当の私を好きになるってくれるなんて幻想はどこにもない。
絶対ない。

自分に合う人と付き合う。
合わない人とは付き合わない。手放す。
文章にするとなんで簡単なことだろうと思うけど、これができないのが現実で、だからみんな苦しむんだよね。

じゃあ、どうしたらそれができるようになるの?ということなんだけど、やっぱり自分を健全に愛せるようになるほかないのです。
大嫌いな自分を?!まじで?!あり得ないんだけど。
そう思う人もいると思う。
昔の私もそうだったから。

「自分に自信を持ちなさい。」
その言葉が一番嫌いだった。
だってなんだか突き放されたような気がしたから。
結局それかよ、って思っていた。
だってそれができたら苦労しないし、それができないから苦しいんだもん。

だけどね、
これを読んでいるあなたには最高の武器があります。
使い方次第で全てをひっくり返すことができる、最強の武器。

それはあなたが可愛いということ。
美人だということです。
それゆえに私たちは苦しめられてきたけど、やっぱり容姿が良いことはアドバンテージでもあるのです。どうしたって。

「あ、なら私は関係ないんで」
と閉じようとしたそこのあなた!
待って!!!!

自分では自分のこと可愛いなんて思えないかもしれない。
けど、クソ男に捕まっている時点であなたは美人です。
だって、今までだってたくさんのクソ男に囲まれてきたでしょ。引っ掛けられてきたでしょ。
それはあなたが美人だからです。
クソ男は自己肯定感が低い美人が好き。
だからあなたがずっとそうやって下を向いていたら男に食い尽くされて捨てられるだけなのです。

捨てるのは私たち。
手放すのは私たち。

私たちには幸い恵まれた容姿がある。
ならばそれを武器にすればいいんです。
合わない男は捨てて良い。
だって捨ててもまた新しい男は現れるから。
「喋らなければ最高の女」なら、容姿という最高の武器を使って自由に喋っているあなたを好きになる男を探せば良い。

自分に自信がないと
「この人と別れたらもう二度と恋愛なんてできなくなるのではないか」
と思ってしまいます。
私もそうだった。
初めての彼氏と別れた時も、不倫していた先生と別れた時も、元夫と離婚した時なんてもうより強く、「ああ、もうこれが最後の恋だ。私はもう一生誰にも愛されない。」そう思った。
けど、そんなことはないんですよ。

人間生きていると膨大な量の人間に出会います。
その中でも女であり、さらに美人なのは正直言って有利です。
だって、容姿でバツを喰らうことがまずないから。
最初からセンター試験突破しているようなもんなのです。
だからね、選ぶのは私たちだよ。

何もないのに自信を持て、なんて無理。
だけど自信なんかなくても主体的に選んでいたら後からいくらでもついてくるから大丈夫。

「選ばれる」のは今すぐやめて主体的に「選ぶ」
選んだ相手に愛してもらう。大事にしてもらう。

これが美人が「自己肯定感」をつける1番の近道だと私は思っています。
だからまずは認めちゃいなさい。

あなたは美人です!!(叫)


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