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筋トレを継続する方法

世の中には2種類の人間がいる。筋トレを継続できる人間と筋トレを継続できない人間である。このタイトルにつられて記事を読んでくれているあなたは、後者の筋トレを継続できない人間であろう。ぼくも少し前までそうだったが、あることをきっかけに筋トレを継続できる人間になった。

中学から大学までバスケ部で、それなりの強豪校で試合にもでていたが、筋トレでフィジカルを向上すれば、もっと活躍できるであろうことは当時からわかってはいたが、体育館が使えない日に、仲間としゃべりながらダラダラと筋トレをするくらいで、ぼくの競技者としてのバスケは、大して波風を立てずに終わった。

社会人になると、あたりまえのように体重は増え、ついに健康診断で「メタボ」の称号を与えられるまでになった。これではいけないと思い立ち、トレーニングを始め、約2年ものあいだ試行錯誤を繰り返し、いまでは、腕立て、腹筋、スクワットの合計で毎月3,000回をこなせるようになった。

メタボの称号を受けてから、早速、目標を立てた。最初の目標は、「毎日バーピーを10回」である。バーピーとは、腕立てとジャンプを繰り返す全身運動で、3分もあれば10回は簡単にできる。楽勝にできると思ったが、学生時代の筋トレと同様、できたのは最初の数日で継続できなかった。運動強度としては軽いが、バーピーはそれなりに大きく動くため、始めるのが億劫なのだ。目標を変えることにした。次は、「毎日腕立てを10回」だ。腕立てなら、できないわけがない。しかし、これもわずか数日で失敗してしまった。その次は、「毎日腕立てを1回」だ。これも失敗した。

自分自身の弱さはこれほどかと思い知った。ぼくが毎日できるのはトイレと歯磨きぐらいかもしれない。ここでぼくは気づくことになる。
『毎日……、これだ! 毎日が難しいんだ!』

「毎日腕立てを1回」を分解すると、「毎日・腕立てを・1回」となる。「腕立てを・1回」はさすがにできる。問題は「毎日」だ。ついつい、毎日を目標にしてしまいがちだが、それってかなり難しい。腕立てを、トイレや歯磨きと同じレベルにもっていくには、決意だけでは無理がある。

思い切ってぼくは目標を「毎週腕立てを10回」にした。すぐにその場で腕立てを10回。これで今週は終わりである。一週間後にアラームをセットして10回をクリア。この調子で1か月クリアした。クリアできると、少し高い目標を立ててみようと思えるようになる。それを繰り返していくうち、数ヶ月後には、腕立て、腹筋、スクワットの合計で毎月3,000回を達成できるようになった。ひと月を30日とすれば、毎日100回こなしていることになる。毎日腕立て10回をできなかったことから考えると、我ながらすさまじい進歩である。

今回の筋トレの目的は、次回の健康診断までに、メタボの称号を返納することであり、毎日、連続して筋トレしなくてもいい。大事なのは連続ではなく継続。目標未達成で自己嫌悪になることの螺旋から抜け出す。そのためには、目標を分解し、達成できるレベルに落とし込む。ひとたび目標を達成できるようになれば、目標のレベルを下げるして筋トレができればそれでいい。大事なのは、継続であって、連続ではない。毎日やるというのは連続である。ひよりそうになったときに、他の人もひよっていることを忘れないようにしたい。

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