Letter18 社会人二年目〜もうすぐ退職する私へ〜

月日は流れ、年が明けた。

私の退職は職員全員に知れ渡っていたが、

私は何も変わらない日常を過ごせていた。

会社の中で一番若かった私は、

まるで娘や妹のように接してもらっていた。

娘が辞めるようで寂しい。

遠い人になってしまうような気がする。

など、温かい言葉を沢山いただいた。

最終的に２つの大学から合格をいただいたが、

地元から通いやすい方に進学することにした。

2月。

まずは放射線の課内で、

私の送別会が開かれた。

最初は慣れなかった飲み会。

自分の居場所がわからないような感覚。

今はただ、そこにいればいいと思えた。

飲み会の最後に、胴上げをしてもらった。

人生で初めての胴上げだった。

外は雪と氷の世界だったが、

私の周りは、暖かかった。

そして3月。

会社全体で、私の送別会が開かれることになった。

予定された日は、

2011年3月11日。

この日付けが忘れられないものになることを、

私はその時考えもしなかった。