Letter14 社会人二年目〜もう一度勉強を始めた私へ〜
大学の編入試験が減っていることを知り、
もう一度チャレンジすることに決めた。
私は、一年半ぶりに東京の予備校に通い出した。
金曜日の夜、仕事が終わってから夜行バスに乗り東京へ。
土曜日の朝到着し、授業時間まで漫画喫茶で勉強。
授業が終わると、また深夜バスの時間まで漫画喫茶に。
相変わらず金銭的には厳しかったので、
月二回くらいのペースで通っていた。
仕事のある日の出勤時間はバラバラだった。
検診車での移動を伴う早朝検診だと、朝4時半に出勤ということもあった。
夜中の2時に起きて、近所のマクドナルドへ行き、勉強。
早朝で、まだ信号のついていない道路を運転して出勤という毎日だった。
スケジュールとして見ると大学時代よりハードに見えるかもしれない。
でも、不思議と肩の力が抜けていた。
予備校の先生にも文章が'こなれた'と言われた。
全く書いていなかったのに不思議なものだ。
文章を書くことは、筋力トレーニングと同じだと思った。
落ちた筋力を付け直さなければならなかった。
マクドナルドで書き続けた結果、
文章力の方は、比較的すぐに戻った。
あとは、面接の方だった。
今回は、大学時代にネックとなっていた面接練習に力を入れた。
なぜ、一度目は不合格だったのか、気付いていた。
私は全て言われた通りにやっていた。
でも、「選択」は自分でしなければならない。
そんな私に、先に編入で合格した現役大学生の先生が面接練習についてくれた。
私にとってそれはかなり大きかった。
先生は、私に必要なことは何かわかっていた。
声のトーンや表情も見直した。
毎日お客様と会話することで、笑顔も慣れてきていた。
話し方は、アナウンサーの方から学んだ。
メイクや服装、立ち振る舞いは元百貨店店員の方に習った。
歩く時の視線、歩き方も、私の隣を歩きながら教えてくれた。
とにかく沢山の人が、私の再チャレンジを支えてくれた。
そうしている内に書類選考が終わった。
一次試験は通過し、6月に二次試験が決まった。
全部で3校受けることになった。
これを最後にしようという覚悟は決めていなかった。
先のことは何も考えていなかった。
結果を見てから決めよう。
そんな気持ちだった。