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人はやらない理由を探している

営業的なことをお話します。

 FPコンサルをベースとした資産形成(積立運用)や資産運用(一括投資)の提起から提案、商品提案という流れで投資導入を提案しています。

 お客様とお話するきっかけは、紹介であったり、FPcafeセミナー(当社独自の相談会)にご参加頂いたりと、将来のための資産形成に少なからず興味がある方とお話しています。

 コンサルティングでは、最初に将来のお金の想像を共有しています。不安に思っていることや解決したいことを伺い、多くの方が、将来の中でも想像しやすい老後のお金の問題の解決を希望する運びとなります。老後生活という高い確率で到来するお金の問題に対して不安があり、現役世代中に貯めたいという希望を持たれます。老後は労働収入がなくなり、今までの蓄えと公的年金に依存して生活していくわけですから。

 次に、老後の必要資金を想像して仮説を立ててみるわけです。ここらへんで、絶望する方が多くいて、コンサルティングの空気が重くなってきます。現在の支出を基準として老後の支出を考えると、毎月20万円から30万円は支出して、その生活を25年程度続けたとすると、1億円近い額になるわけです。支出の次は年金の計算ですが、国民年金と厚生年金を足し合わせた受け取り予想額を考えます。公的年金の期待値なのどお話もするわけです。支出額の1億円近い公的年金を受け取れる計算などなく、老後に不足する額は2000万円では到底足りない仮説が出る場合がほとんどです。

 その不足額を、現役世代中にためるとなると、現在の貯蓄をそのまま老後にスライドさせても、毎月コツコツ積立を続けても到底安心できる金額まで増えることはないと想像する方が大多数を占めます。ほぼ絶望です。

そうすると、投資を行いお金を育てていく必要性が出てくるわけです。

 老後必要資金の仮説を踏まえて、具体的に商品(積立NISA、iDeCo、一般特定口座、変額保険)を紹介し、投資の方法を伝えていくわけです。商品は積立や一時投資をする仕組みです。投資先(投資信託)の説明になると、リーマンショック時などの値動きを振れ幅として、過去20年くらいの動きを共有し、リスク、コスト(購入手数料、信託報酬)などを伝えていくわけです。

 お客様の心理としては、私と会うための目的である将来のお金の漠然とした不安は、最初の面談で具体化され、面談が進むと、金融商品の不安や、積立の仕組みを導入する不安、リターンとリスクの不確実性の不安に変わっているのではないかと感じるようになりました。

 不安を解決するための仕組みを始める不安というものなんでしょうか。

 資産運用には絶対が無いという不安なんでしょうか。資産運用への不安であれば、適合性の原則から投資を勧められないということとなり、仕事として割り切れるのですが。。。


 【余談ですが】   ふと思うことが、なぜ投資をしないのだろうかという原因が、私にあるのではないかと考えてしまいます。マネーコンサルティングは人対人ですので、相談者の印象や雰囲気、相性などもありますし、コンサルティング方法も判断要素の一つになってきます。営業的に考えると、失注の原因として投資の適合性が原因であれば、仕方がないと割り切れますが、人物やコンサルティング内容といった投資適合性以外の原因であれば、非常に辛い気持ちになります。こちらも仕方がないことかもしれませんが。

 弊社のコンサルティング内容の改善については日々取り組みを行っております。より分かりやすく資産形成・資産運用がわかるようにトークスクリプトを作成しています。トークスクリプトは3年で9回のアップデートがあり、より分かりやすくなっています。

 【元に戻って】   何かの不安が解消されたら、次の不安が待ち構えているような気がしてなりません。その不安を、一つ一つ説明し理解を共有して次のステップに進んでいるつもりですが、スムーズに進む方と、立ち止まって時間をかけて、最終的に導入しない方もいます。

 要は、その人の持っている性格が、投資をするかしないかを決めているような気もします。

 楽観的で直感的判断をされる方が、投資をはじめ、資産を増やしているのではないかと。

 悲観的で判断を先送りする(じっくり考えて、結果投資をしない)方は、何もせず、寂しい将来を迎えるのではないかと思ってしまいます。

 投資が正義であるとは言いませんが、経済的余裕は正義であると考えていますので、将来に向けた資産形成・資産運用をやらない理由を探す時間がもったいなく思います。


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