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「憧れる」という才能



つい先日、
ここいろの交流会に
参加してくださってる
保護者さんから、



うちの子、
ここいろの2人みたいな
大人になりたい!
って言ってるんですよ~!



という言葉をいただきました。
(ありがとうございます!!)



ここいろで関わっている子が
そんな風に思ってくれていることを知れて
純粋にめちゃくちゃ嬉しかったんですが、



さらに、
その言葉の後に
保護者さんが、


自分が子どもの頃は
そんな風になりたい大人や信頼できる大人、
憧れの対象がいなかったから、
正直、我が子がうらやましいんですよね~



という言葉をくれて。




その言葉を聞いた時、
「憧れの大人」に出逢えたり、
「憧れる」という才能が
発揮できること自体が、

そもそも
すごく恵まれていることで、


いくつかの条件が重ならないと
「憧れる」って才能は
発動されないんじゃないか
って思いました。

私が思うに、
「憧れる」という才能は、

安心して自分のことを考えられるスペース
(物理的な空間・時間+心理的なゆとり)


自分の中の「憧れ」や「希望」が
引き出される存在との出逢い


の両方がいるんだと思います。



私自身のことを
振り返ってみると、


幼い頃の憧れの大人は、
NHK「つくってあそぼ」で
おなじみのわくわくさん。

小学校の3年生ぐらいまでは、

わくわくさんみたいに
いろんな工作ができる人になりたい!
ゴロリと一緒に工作したい!

って割と真剣に思ってました。
(我ながら可愛らしいわ~(笑))



ただ年齢が上がっていくと、
「憧れの大人」に出逢うことや
「憧れる」ってこと自体が
難しくなっていきました。



なぜなら、
そんなことを考える余裕と
大人になること自体への憧れが
なくなっていったから。



思春期に入ってからは、
自分の女性を好きになる特性や
障害のある兄がいる家庭環境での
悩みが大きすぎて、
毎日をサバイブすることに精一杯。


自分の将来を思い描こうにも、
自分が普通に幸せそうに生きてる未来が
全然イメージできなくて、


自分は将来、
どうなっちゃうんだろう…


ちゃんと大人になれるんだろうか…


これからどうやって
生きていったらいいんだろう…


という不安と恐怖でいっぱいでした。



身近な大人を見ても、
みんななんだかいつも
疲れてて忙しそうで、
あまりいい目をしてなくて。



大人って、大変そう。
大人って、つまんなそう。
大人って、なんか嫌だね。


はぁぁぁ~~~~
大人になんか
なりたくねえ~~~~。


って気持ちばっかり
募ってました。



私はもともと、
自分がすげ~!!!
かっこいい~!!!
って思ったものや人に対しては
すぐ憧れてマネするタイプなんですけど、


今の自分の生活そのものの
安心安全が脅かされている時期や、

自分の未来や人生に
希望がもてなくなっていた時期は、

憧れがもつパワーや
「憧れる」という才能を
無意識に封印して、
心を閉ざすようになってました。



今を生きることが大変すぎるのに、
さらに未来にも希望が持てないって
そりゃあ、
「憧れ」なんて沸かないよね。



でも、よくよく振り返ってみると、
実は、その封印が解かれた時期があって。



それは大学時代。


大学生になってからは
実家から離れる時間が増えて、
物理的にも心理的にも
安心して自分のことを
考えられるスペースができました。
(ほんと、めちゃくちゃホッとしました)


そして、アルバイト先の
ラーメン屋さんの店長が
いままで出逢った
どんな大人にもいなかった人で。



お客さんいても関係なく
ミスしたらブチくそ怒るし、
面白いことあったら
子どもみたいにはしゃぐし、
でも仕事がめちゃくちゃできて。


仕事終わりには飲み屋さんや
カラオケに何軒も連れ回されて、

酔っぱらったら必ず、
その場にいるスタッフ全員に
お前はどうしたいんや?
と問いかけてくる人でした。(笑)


よく言えば、熱い人、
悪く言えば、暑苦しい人(笑)
ともとれる店長だったんですけど、


仕事も遊び方も
人との向き合い方もパワフルで、

嘘がないというか、
無邪気というか、

人生を楽しんでいるのが伝わってきて、
私はこんな風に生きてる大人に
出逢ったのがこの時が初めてでした。


そして、自然と
この人みたいになりたい
この人みたいに生きたら
人生楽しいだろうなあ

って思えたんですよね。



だから、
店長がよく使う言葉や
口癖をマネしてみたり、

店長に教えてもらった
仕事の仕方や遊び方を
マネしてみたり、

店長が乗ってる自転車が
なんだか妙にかっこよく見えて
似たような自転車買って乗ってみたり、


わくわくさんの工作を
マネっこしてる時と同じように
店長のマネっこをするようになりました。


店長のマネっこするのは、
不思議と全然恥ずかしくなくて
嫌じゃなかったんだよね。



きっとそれは、
私にとって店長が、
もともと私の中にあったけど
封印してしまったもの
(パワフルなところ、無邪気なところ)
を引き出してもらえる存在だったから。


人ってそもそも
自分の中にないものには
憧れの気持ちは湧かないから、

誰かを「憧れる」って才能は、
自分にもその憧れの人と
同じものをもっているってことを
教えてくれるサインでもあるんだよね。


ただ、その人の方が
自分よりも
より堂々と生きていたり、
自分よりも
よりパワーを発揮してたりするから、
「憧れ」になるの。




気づいたら
いまの私の年齢が、
大学時代に出逢った
店長と同じぐらいになっていて、


無意識に、あの頃の店長と
同じような格好をしていたり、

自然と
パワフルで無邪気なパワーで
人と関われたり、


自分の中にある店長っぽい部分が
自然と発揮されるような
自分になってました。



そんな私の姿を見て、
さーちゃんみたいになりたい!
って言ってくれる子に
出逢えてるって、

すごく不思議な気分になるし、
こうやって憧れって
連鎖していくのかなあ
ってしみじみ思いました。




もし、いまあなたが
自分の「憧れる」って
才能を封印してしまっているのであれば、

人生の中に、
少しだけでもいいから
安心して自分のことを
考えられるスペース

をつくってあげてください。

そして、
自分の中の「憧れ」や「希望」が
引き出される存在との出逢い
を思い出したり、

もしそんな人が
いなかったのであれば、
今からでも探してみてください。


生徒に準備ができたら
教師が現れるってよく言うけど、
憧れの対象も探し始めたら
見つかるもんですよ^_^



そして、何より、
今のあなたのことを
「憧れ」の対象として
すでに見ている人がいることを
忘れないでね。



あなたがあなたらしく生きているだけで
封印してしまったものを解放できたり
「憧れる」という才能を発揮して
輝き始める人がいます。


だから、あなたがあなたとして生きて
あなたがなりたい自分になっていけば、
それで十分なんだよね^_^



憧れることも
憧れられることも
どちらも大事にして、
なりたい自分に
どんどんなっちゃいましょ〜(^з^)-☆





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