正解のない答えを探した夜。
梅雨になると身体が使い物にならない。
(脳)神経系の病気や片頭痛持ちの人等も苦しむ時期だと思う。
私は脱力感なのか倦怠感なのか分からないけど、しんどいから気をそらす為にNetflixで胸きゅん青春映画見て気持ちは晴れた。外は土砂降りだけど…
まだ寝るには早いから、次は数年前に話題になってた『人魚の住む家』でも見よう。
内容は知らないけどどんな感じなんやろな〜。
なんて気楽に再生ボタンを押した。
《ここからネタバレあるよ》
再生医療や重度療養介護、臓器移植、脳死、その他色々なものが詰まりに詰まった衝撃的な作品だった。
あらすじは、主人公(篠原涼子)の娘が水難事故で医者に脳死と宣告される。そのまま心臓が止まるまで見届けるか、脳死判定を受け臓器移植をするかの2択を迫られる。目を覚ますことの無い脳死の娘は心臓が動いてるから生きている。臓器移植を選べば自分の手で子供を殺める事になると、延命治療を選択するところから始まる。
自宅介護になり。家ではいつ目が覚めても歩けるようにと先端科学でリハビリを受けたりするが…家族に大きな亀裂も走る。最後は臓器提供を選ぶ形になったが、娘の葬式で人間の『死』は脳が死んだ時なのか心臓が止まる時なのか答えが分からない父は医師に「死を実感したのはやはり心臓が止まった時でした」と伝える。
医師は『娘さんは生きていますよ。(臓器提供した)心臓は止まってませんから。』でストーリーは終わり、最初の伏線を最後に回収する。
(文章下手でごめんなさい。是非とも本家を見て欲しい)
軽い気持ちで見るものではなかった。
『死』とは何か。脳死判定制度、尊厳死。15歳以下の親が選択できる権利…
どれも答えがない。
国によって脳死は心臓が止まるのと同じ扱いもあるが、日本は決まってない。しかも脳死判定は臓器移植をする時に適応され、それ以外の延命などには基本適応外で本当に完全に脳死かどうかも分からない。
私はこんな身体だが一応臓器提供ドナー登録をしている。延命もしないでくれと。
ただ、これがまだ理解できない歳の子だったらどうなのか。自己決定権がありながらもそんなん通じるわけないじゃん…そこで権利は親に委ねられる。急に難易度が高い選択になるしどちらを選んだとしても精神的ダメージはでかい。法制度が変わったとしても死の選び方を選択するのは変わらない。人権の問題で未だに曖昧にされ続けてるから臓器提供者が増えないと言われる要因でもあるのかなと客観的に見れば納得できるが、自分の事となれば話が変わってくるだろう。
以前にベットから動けない。呼吸はしていても症状で毎日が苦痛で、1人では何も出来ないのは死んでるも同然。だけど、周りには死なない病気で良かったねと言われた辛さは凄まじいものだったと友達が喋っていた。またこれも答えがない問題で一生関わっていかなきゃいけない事でもあるんだなとしみじみ感じた。
夜更かしなんてするつもり無かったのに、グルグル答えのない問題を考えていたら気付けば日付を越していた。そっと目を閉じて素直に生きよう。明日が幸せになれたらいいなと思いながら寝た。
次の日の朝は素晴らしく寝坊をしてブルーな気持ちからスタートした。素直に生きようと決めて寝た私は素直になる。
夜更かしは良くない。