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カナダの短大の授業ってどんなの?カナダの大学へ通ってみた。セネカ・カレッジ編 パート2

カナダの大学シリーズ 第2弾は、前回の続きでトロントのセネカ・カレッジです。今回は実際に半分学生(パートタイム)で私が受けた短大の授業についてもっと詳しくお話ししようと思います。パート1を読んでいない方はこちら:

前回お話した通り私の最終目標はCGA(公認会計士)だったので、セネカではAccounting & Finance Advanced Diploma(アカウンティング&ファイナンス アドバンス ディプロマ)という3年制の学部と専攻を選びました。通常の2年制のプログラムには22科目必要ですが、さらに10科目多く、最初に受ける羽目になった英語の授業を除いて32科目受ける必要のあるプログラムです。とった授業の多くがCGAプログラムに直接活かされるというプログラムだったので、私にはちょうどよかったのです(ちなみに!カナダでは2014年にCGA,CMAとCAはCPAという一つの資格に統合されたので、現在セネカにはCPAに向けた4年制のHonours Bachelor of Commerce – Accounting & Financeというプログラムがあります。もしCPAとセネカに興味がある方はご注意を!)。

セメスターと受ける科目の計画

カナダの学校には9月から12月までの秋セメスター、1月から4月までの冬セメスターと5月から8月までの夏セメスターとあります。フルタイムは秋と冬だけの2セメスターでの授業が基本ですが、パートタイムでは夏休みにあたる夏セメスターも継続されているので一年中勉強できます(ワーイ←皮肉)。

平日夜の授業は7時から10時、土曜日の授業は朝9時から12時のどちらも3時間一コマですが、特に平日夜の授業は10時までみっちりやることは少ないです。たいてい9時半前には終わります。たまに8時半までに終わってしまう授業もあり(私の場合は「Auditing 監査」のクラスでした)早く帰れて嬉しい反面、ちょっと授業料もったいなくない?と思ったりもしました。

私は当時独身で平日週5の仕事をしていましたが、たいてい1セメスター3科目をとっていました。オンラインの科目も選んで4科目一気にとったことも何度かありましたが(平日の夜2日と土曜日+オンライン)、仕事と趣味の時間も合わせると4科目はちょっとハードです。科目も会計の勉強の他に、数学、会計ソフト、ビジネス一般やマーケティングなど、内容が幅広かったので、比較的簡単な科目と難しそうな科目を組み合わせて(例えば数学系は英語じゃなくてそこそこ基礎もあるので比較的簡単、法律系は単語も難しく暗記が難しいなど)なるべくバランスが取れるようにしていました。それでも、夏休みもとらずひたすら授業を受けたにもかかわらず最終的に卒業まで5年近くかかってしまいました。

先生とクラスメート

パートタイムの先生たちは生徒と同じように、昼間は別の仕事(たいてい教えている教科に関連した仕事)をしていて、夜や週末に学校で教えているということがほとんどなようです。なので教科書に載っている知識に実際の現場での応用を足して教えてくれたりもします。公認会計士の場合は資格維持のために毎年講習がありますが、学校で教えている場合は免除されるとか。

生徒も昼間は違う顔を持つ大人ということもあり、また自分で働いたり家庭での貴重な資金を使って勉強しているのもあって、みんな真剣。先生たちもそういう境遇をわかっているからか、先生と生徒がお互いに尊重しあっている雰囲気を感じられる場面が多くみられました。実はここが結構重要ポイントで、ヨーク大学での経験を比較として後日書きますが、パートタイムの学生の特徴のようです。

教室もほとんどの授業が日本の大学のような巨大な講堂ではなく小中学校の教室サイズくらいの部屋で行われ(もし日本で専門学校へ通ったことのある人は専門学校のクラスのよう、と言ってもわかってもらえるかもしれません)生徒数も15~25人くらいという少人数で行われるので、2,3回受ければ先生も生徒も顔なじみになりました。

生徒間でも同じゴールを目指している同士だといろいろ情報が共有できたり、または一般教養としてとらなければいけない科目などでは(私の場合は漢字も知ってるし、ということで中国語の基礎をとりました)もっと幅広いジャンルですでに活躍している人が新しいことを学びに来ていたりするので、自分が目指すゴールをすでに本職にしている人と話したりすることもできました。

授業の様子

授業はずいぶんリラックスした雰囲気で行われます。みんな教室に入る前にコーヒーやお茶、はたまたおやつまで買って到着。先生もたいていコーヒーやお茶を持って教壇に立ち、授業が始まります。さすがに匂いが強いものや音がうるさいようなものはマナーを守って避けますが、授業中に飲んだり食べたりを叱られることはありません。休憩の時に買いに行くことも一般的です。そういえばクッキーを持ってきて、休憩中にみんなにくれる先生もいましたね。不思議と今でもその先生の顔を覚えています(笑

授業のスタイルは科目によって異なり、ただずっと授業を聞きながらノートをとるものもあれば、途中でグループでの話し合いがあったり、またグループを作って課題に取り組むこともありました。

途中に小テスト(Quiz クイズ)がある科目もありますが、中間テスト(Mid-term exam ミッドターム・イグザム)と期末テスト(Final exam ファイナル・イグザム)がたいてい最終成績の大半を占めています。最終成績の内訳は科目ごとに違い、最初のクラスで必ず確認があります。中国語のクラスはそうでしたが、科目によっては授業の態度点を重要視する科目もありました。期末テストで50点以下をとったり、最終成績の平均が50%以下をとると単位が取得できない、というのは全教科共通の基本ルールでした。

ちなみにオンラインの科目でも、中間・期末テストは学校内にあるつねにテスト環境だけを提供している「テストセンター」に来て受けないといけない、というのがほとんどです。テストセンターでは受付で身分証明などを行い、図書館みたいに静かな「テストの部屋」に入室。中でどの席に行くか案内され、あとは与えられた時間(通常1テスト3時間)ひたすらテストを受けます。

私からのアドバイス

パート1では大人でも気軽に始められる、と書きましたが、長く続けるにはまた違ったコツがあります。パート2の話を聞いているだけだと和気あいあいとした環境で、リラックスして受けられる印象かもしれませんが、半分学生(パートタイム)はあくまで「半分」学生。

もちろん半分半分にして、パートで仕事をしながら通うことも可能ですが、昼間は本職でみっちり仕事した後に短大の授業を受けるという生活を長く続けるには、多少の覚悟をもっていないと続きません。終えてみた私からのアドバイスは、いきなり欲張らずにまずは簡単そうな科目を一つか二つから始めること。そこで授業の感じや英語のレベルなどの感覚をつかんでちょっと自信をつけてから、スピードにのるのがオススメです。私の場合、最初にESLのクラスに引っかかってそのクラスだけ受けることになったのは、逆に良かったのかもしれません。いきなり欲張って始めると、挫折して続かないこともありますよ。

ある程度まで進むと今度は中だるみで疲れてきてしまうので、そうしたら私の場合は「振り返り」ます!後ろをちょっと振り返って、今まで乗り越えてきた教科の数々のことを思い、なんなら成績も見て、「ここまで来たんだし、突き進むしかない!」と過去の栄光を糧に私は最後まで進んでいきまいした。

学校へ通うのは大変ですが、英語も確実に上達するし、カナダでの就職にも絶対有利です。もし迷っている人がいたら私は本当にオススメしますし、応援します。なんなら相談にも乗りますよ!

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