『理解』してもらうためには
人に何かを理解してもらい、納得してもらいたい時ってあると思います。
仕事なら、営業の仕事で自社の商品サービスを買ってもらいたい、上司向けに新規プロジェクトのプレゼンを行う、とか。
プライベートでも、自分の意見を相手に伝えたい、個人的なお願いをしたい、とか。
この時、相手にこちらの主張やお願いを『理解』してもらうために、以下の3つのことを意識するといいのでは?という話です。
1. 理屈が通っている
2. 正しい
3.相手の感情に反しない
1. 理屈が通っている
これはつまり、論理が成立している、ということです。
いかに自分の中ではそれが価値ある情報や提案であると思っていても、相手に理解してもらうためには、論理が成立していなければなりません。
論理が成立しているということは、言い換えるとエビデンスが示されているか、ということです。相手が善人だったり気が弱い人だったりした場合、想いとか勢いだけで相手を丸め込めることもあるかもしれません。しかし、普通は論理が成立していない話に、人は理解を示してくれません。
自分の話が論理的に間違っていないか、という視点は大前提として必要でしょう。
2. 正しい
論理的には成立していても、必ずしもそれが正しいとは限りません。
何故なら、話を成り立たせているエビデンスや、前提としている条件が、必ずしも正しいとは限らないからです。
例えば、「太陽や星は、地球の周りを回っている」という主張を唱えるとします。
この意見のエビデンスとして、「地球が回っているとしたら、人間が普通に地上に立って歩くことなど出来ない。遠心力で人が吹っ飛んでしまう。」と主張します。
これって、一見すると論理が成立していますよね?
でも、ご存じの通り地球には重力があるため、このエビデンスは間違っています。
天動説が間違っていることは、現代においては周知のことです。しかし、このように論理的には正しいけど、事実としては正しくないことを、さも正しいことであるかのように主張している人も良く見かけます。
エビデンスが事実に基づいているものではなく、自分の偏見や感情に依ったものであると、某ネット掲示板の元管理人じゃないですが、
「それって、あなたの感想ですよね?」
って思われるのがオチです。
3. 相手の感情に反しない
どれだけ論理的に明快であり、話のエビデンスが動かしようのない事実に基づいていようとも、その話が相手の感情に寄り添っていないと、相手に理解してもらうことはできません。
何故なら、人はそこまで合理的な生き物ではないからです。
例えば、ジャンクフード大好きで、毎日ハンバーガーばっかり食べている人がいたとします。この人に対して、
「ジャンクフードは体に悪いから食べない方がいい。例えば○○バーガーのポテトセットを食べたとき、糖質は○○あって、脂質も××ある。糖質や脂質を取り過ぎると、こういう疾病を招くことになる」
と話したとします。
この人、この話を聞いたとして、食べるの辞めると思いますか?
多分、辞めないですよね。ジャンクフードが体に悪いことなんて、誰しも百も承知でしょう。それなのにジャンクフードを食べてしまうのは、それはジャンクフードを食べることが好きだから。それに尽きてしまいます。
ジャンクフードを食べることが好きな相手を説得するなら、相手の好きという気持ちを無視してはいけません。その気持ちに寄り添った上で、相手が自発的に辞めたいと思えるように、話を誘導する必要があります。
相手がモテたいと思っているなら、「モテること」と「ジャンクフードを食べることを辞めること」をリンクさせて話する必要があります。
このとき、「ジャンクフードばっかり食べてたら、体重が増えてモテないよ」と、相手を否定するようなことは言ってはいけません。それは、相手の感情に反しています。
人間は、自分の気持ちに寄り添ってくれない人間の言うことなんて、基本聞きません。
相手が前向きに取り組めるように、相手を持ち上げつつ、提案型で話することが重要です。
最後に
以上が、人に自分の話を理解してもらうために気を付けたいこと3つです。
これら全部を気を付けて話するのって、大変ですよね。とてもじゃないですが、アドリブで出来ることではありません。
相手に何かを理解してもらおうと思ったら、事前準備を時間をかけて入念に行う必要がある、ということを最後に書かせていただきます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
何かしらの参考になれば幸いです。
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