アルツハイマー病 真実と終焉
今回の本は「アルツハイマー病 真実と終焉」
探していた本とやっと会えた、そう思った本でした。
それでは参りましょう。
1.手に取ったキッカケは?
この日も地元から少し離れた大きな本屋さんへ。
この日は目的がありました。認知症に特化した本が読みたい!認知症についてもっと勉強したい。
この時の私はグループホームでリハビリのアルバイトをしていたため、認知症の方についての勉強意欲が高まっていました。
認知症の症状は、人によって本当に様々です。しかし、病態として何か共通点はないのか?リハビリテーションとしてどう関わるのか。
その知識を増やしたいと強く思っていました。
認知症の本は介護関連の棚に多くあって、医療系の棚には数が少ないです。認知症は病気ではなく、症状の一つなのでそれも医療棚にない理由の一つかもしれません。
しかし、私の求めている本はそこにありました。
アルツハイマー病に特化した本。そして終焉という文字。ここはタイトルに惹かれてまず手に取りました。分厚い…率直な感想です笑
ですが、この際厚みのある方が勉強になるだろうと思い、あまり気にしませんでした。
また目次の前に「本書の概要」と書かれており、読者への配慮は申し分ないなと思いました。ここも決め手になったポイントです。
ということで今回の決め手はこちら!
✅認知症特化の本を探していた
✅タイトルに惹かれた
✅読者への配慮がなされている
やはり目的を持って本屋さんへ行くと、良い本も探しやすくなりますね。
※読んだ内容はTwitterやInstagramに要約として投稿しています。
2.読み終えた後に思ったこと
ひとこと感想は「圧巻」でした。
今まで抱えていた問題である、認知症に対しての介入方法を見直す機会をいただけました。
重度の認知症の方に対してできることは限られているように思います。
特に身体的な介入は困難となってしまう場合が多く、セラピストの治療法もこれと言って確立されたものはありません。
しかし、この本を読んだ後に軽度の認知症、いわゆる軽度認知機能障害( MCI)を見ていかなければならないと思いました。
セラピストは発症早期の介入をすることもありますが、その根幹は予防医学にあると思っています。
いかに発症しないようにしていくか、アルツハイマー病もその予防医学が鍵を握っていると気づきました。
正確にいうと、気づいてはいました。ですが、いまいち根拠にかける部分もありました。それがこの本を読んで確信をもてました。
セラピストにおける認知症の方との関わりは、発症をいかに食い止められるか。この本を読んで、自分の出した答えは習慣作りをしていくこと。
そのためには社会的な関わりを持って、自分に役割を感じることが大切です。誰かに必要とされている、そう思える人は周りに支えられ、感謝の中で過ごす事ができます。
そんな環境をうまく作っていけるのも、セラピストに出来ることではないかと思います。
身体機能を良くする事だけが私たちの役割じゃない。その先にある役割作りにセラピストとして仕事の価値があるんじゃないでしょうか。
3.この本をオススメしたい人
まず仕事で認知症と関わる方に。
そしてセラピストに。
現場を知っている方であれば、ある程度の知識は持っているかと思います。その知識をもとに今一度、アルツハイマー病とは「何か」を知って頂きたいと思います。
かなり厚みで、読みた絵のある本となっています。読み終わった後に長時間の講義を聞いたように疲れるかもしれません。
しかし、この値段でこれだけのボリュームを勉強できるツールはないと思います。
これから訪れる認知症患者激増社会に向けて読んでおくべき一冊。