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72-68候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)

 冬 小寒 24節気72-68候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)

 「寒の水(晩冬)」と言う季語があります。
 1年で最も水が澄む「寒九」は、寒の入りから九日目(1月13日か14日頃)。この日に汲んだ水は腐らず「薬」になると云われるほどに水質がよく、「寒造り」というお酒、お味噌もこの時期に「寒仕込み」、「寒天」「高野豆腐」「葛粉」などもこの寒さの中で仕込まれるのです。


地上の厳しい寒さはまだ始まったばかりですが、地中深くでは静かに水が動き出し、凍土は下の方からゆっくりと溶け始めています。「水泉動」(しみずあたたかをふくむ)は、そんな地中の水の動きを表したものでしょう。氷の張った池の底でも、かすかに水が動き始めています。はっきりと目には見えないけれど、春に向かうかすかな変化を繊細な目で見つめていた、先人達の眼差しを感じる七十二候です。

 ということで、私たちの力が及ばぬ『自然の摂理』は、淡々と時を刻んでいきます。

 
 さて、水泉動(しみずあたたかをふくむ)
 昨日から『えべっさん』が始まっています。昨日9日の宵戎、今日10日の本戎、明日11日の残り福と3日間行われます。
 現役の頃は、寒さの中ももろともせずに必ずお参りをしたものでした。いつしか「福笹」や「熊手」の価格も跳ね上がり、今頃はもうあの賑やかしい飾り物は買えなくなっているのでしょうね・・・。

 『商売繁盛で笹もって来い! お神楽〜!』な〜んてね。

 

2025年1月10日(金) 【旧暦 師走十一日】


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