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【アメリカ駐在】アメリカの金融教育が進んでいるって本当なのか?

新NISAがもうすぐ始まるのもあり、さらに日経平均もいい感じなので、日本は今「投資」に注目が集まっているのではないかと思う。よく日本は投資をせずに貯金をしているからダメで、アメリカは貯金をせずに投資をしているから良い、その原因のひとつとして日本の金融教育は遅れており、アメリカは子供の頃から金融教育をしているので皆が投資に対する知識をしっかり持っているというものがある。
日本は投資をせずに貯金をしているからダメというのは、個人的な意見だがデフレの時代が長すぎたからというのが一番の理由では?と思う。もちろん教育や文化的なものもあるのだとは思うが、バブルが弾けるという経験、その後の長いデフレ時代を考えると貯金が正解だと思っても全くおかしくない。
さて本題に・・・アメリカの子供に対する金融教育が進んでいるのかという点についてだが、ニューヨーク州に住んでいて、そのように感じた事はあまりない。というのも、小学生、中学生の子供がニューヨーク州の公立の学校に通っているのだが、金融教育は特に行われていないからだ。お金の数え方とかそういう日本でもやりそうなものはあるし、算数の問題でお金を取り扱う事はもちろんある。が、しかし複利の仕組みだったりを教えている様子は全くない。先生によっては、大学の資金をどのように貯めていけばいいのかとか、ただ現金で持っているよりも金利がつく貯蓄口座で貯めた方がいいとか、そういう情報を生徒に伝えたりもしているようだが、特にしっかりとした金融教育のプログラムがある訳ではない。中学校の高学年、もしくは高校になった教えてもらえるのかもしれない。
まぁ、なので、すごく小さい頃から金融教育が行われていて・・・というのは私にはピンとこない。(アメリカはとても大きい国で州や地域よって教育内容も大きく異なるので、すごく進んでいる地域もあるのかもしれない)
各家庭で子供に教えているのかもしれないが、それは日本と同じで具体的にはわからない、謎である。
ただ、日本と少し違うなと思うところがあるとすれば、子供に働いてお金を得るという体験を積極的にさせる傾向はあると思う。例えば、夏になるといたるところで目にするレモネードスタンド、これは子供がお小遣いを稼ぐためにレモネードを一杯1ドルくらいで売るというものだ。アメリカの夏の風物詩なのではと思うくらいによく見かける。友人の子供もレモネードスタンドを去年やったようなのだが、その収益は全額寄付したらしい、レモネード1杯5ドルで売ったらどのくらいの収益が得られるか?とか妄想していた我が子の話はもちろん黙っておいた。高校生くらいになると、夏休みに自分の得意なスポーツを教えたりしてお金を稼いでる子もよく見かける。フェイスブックなどで募集しており、皆とても好意的に捉えているように感じる。また学校でも子供が働いて、大人からお金をもらって資金を集めるというのはよくある。最高学年の子達が卒業のパーティーを盛大にやるために、カーウォッシュをするというようなのは定番だ。私も一度洗車してもらった。正直、全く綺麗になっていないんじゃ?というクオリティだったが、確か20ドルかそのくらいは払ったような覚えがある。子供が働いてそれに対してお金を払う、子供の社会勉強に対する理解や寛容さは多くの大人が持っていると思う。個人的には、金融教育よりもまだ小さい子供にはこういう体験的な学びを多くさせてあげるのが大切なのではないかと思う。

余談だが、皆さんもご存知の通り、アメリカの金利はどんどん上がっている。日本に住んでいた私としては、アメリカの金利もすごいなと感じているが、この間トルコの金利のニュースを見て驚いた。

40パーセント。何事も自分のものさしだけで見てはいけないですね。

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