『けんりきが選ぶ超個人的熱闘甲子園テーマソングBEST10』
8月が終わってしまった。
8月といえば、夏の甲子園の季節である。
皆様。高校野球は好きですか?
この時期、TVで夏の甲子園大会に釘付けになっていた方も多いだろうし、高校生たちの熱い闘い、一球一球にかける情熱に、目頭が熱くなったという方も少なくないだろう。
今年の夏も、熱い暑い高校球児の夏が終わった。
京都国際高校の初優勝で幕を閉じた今年も、本当に心を揺り動かされるような好勝負の連続だった。
そして、夏の甲子園と言えば、毎年放送されている『熱闘甲子園』である。
この番組で球児たちの汗や笑顔や涙の裏側にある想いやエピソードを知り、何度泣いてしまった事か。
今年も最終回最後の「熱闘甲子園、また来年!」を聞いて、夏の終わりを感じた高校野球ファンも少なくないに違いない。
さて、そんな『熱闘甲子園』の歴代テーマソングには本当に名曲が多い。
また、熱闘甲子園の制作の皆様の、テーマソングに合わせて作る映像が素晴らし過ぎるのも、名曲たちをより印象に残るモノにしているのだと思う。
今回のnoteは、そんな名曲の中から独断と偏見によるTOP10を勝手に決めてしまおうという企画。
オープニングとエンディングで2曲使われていたり複数年担当してるアーティストも居るのだが、今回はあえて「1アーティスト1曲」限定での選曲にさせてもらった。
この曲が流れると、あの熱い夏が蘇る!
その年の印象的なゲームの解説と共にお楽しみください。
では行きます。
『けんりきが選ぶ超個人的熱闘甲子園テーマソングBEST10』‼︎
10位.2014年 優勝:大阪桐蔭(大阪府)
印象的なゲーム:準決勝 大阪桐蔭15-9敦賀気比
※準々決勝までの4試合で49得点の敦賀気比打線と27得点の大阪桐蔭打線の、まさにノーガードの殴り合いのような激しい打撃戦。
上位から下位まで高校生離れした攻撃力を見せつけ、初回に5点先制し、2度に渡ってリードを奪った敦賀気比だが、大阪桐蔭打線は冷静に四球を選び出塁しランナーをため、すかさずタイムリーを打ち、4回裏に逆転すると、追いすがる敦賀気比を地力の差で押し切った。
1回戦の坂出商業戦での16-0の圧勝から、圧倒的な打力で強烈なインパクトを残した敦賀気比は惜しくも準決勝で姿を消した。
テーマソング:オモイダマ(SUPER EIGHT)
※『オモイダマ』というタイトルはドラゴンボールの『元気玉』のように、″みんなの想いを集めて投げる″というイメージだと思うが、関ジャニ(あえて、こう呼ばせてもらうが)のメンバーたちの良い意味でバラバラな歌声がサビでビシッと1つになる所がグッとくる。
9位.1993年 優勝:育英高校(兵庫県)
印象的なゲーム:2回戦 徳島商業8-7 久慈商業
※エース川上憲伸投手を擁する徳島商業が、初出場の久慈商業に0-7の大苦戦。しかし8回裏に8安打7得点で追いついた徳島商業が、その勢いそのままに9回裏に逆転サヨナラ勝ち。
テーマソング:明日への卒業(石川よしひろ)
※1992〜1995年当時、深夜ラジオのパーソナリティーを担当していた事から一部の中高生から「アニキ」と慕われ熱狂的支持を受けてた石川よしひろさんが、この年の熱闘甲子園テーマソングに大抜擢。
今聴いても青春が蘇ってきて、胸が熱くなる。
♪心からの笑顔も 心からの涙も 教えられたわけじゃない 忘れない いつも・・・♪
熱いぜ、アニキ。
8位.2018年 優勝:大阪桐蔭(大阪府)
印象的なゲーム:3回戦 金足農業5-4横浜
※この年、甲子園に吹き荒れた金農旋風。エース吉田輝星投手の快投で鹿児島実業、大垣日大という強豪私立を倒した公立農業高校の金足農業が、勢いそのままに優勝候補横浜高校を飲み込んでしまった。
2点ビハインドの8回裏、横浜のエース板川投手から、金足農業高橋選手が劇的な逆転スリーランホームランを放ち、9回は吉田輝星投手が横浜の4番万波選手から始まる打順を3者連続三振に切って取り、見事ジャイアント・キリング達成。
テーマソング:夏疾風(嵐)
※ゆずの北川悠仁が書き下ろし、国民的アイドル嵐が歌うという、キラキラ感しか感じないスーパータッグが放つ、爽やかな風が吹き抜けるようなポジティブ応援ソング。
嵐の爽やかさが高校球児たちにピッタリでとても良いのだが、ゆずバージョンも球児たちの泥臭い部分も感じられて、どちらも好きです。
今回はゆずバージョンを貼ってみました。
7位.2009年 優勝:中京大中京(愛知県)
印象的なゲーム:決勝 中京大中京10-9日本文理
※絶対的エースで4番堂林翔太投手を擁する中京大中京の一方的な展開で試合は進み、10-4で迎えた9回ツーアウトランナー無し。あと1人とされてからの日本文理の甲子園史上に残る驚異の粘り。5点を返し1点差まで詰め寄ったものの、あと1本、あと1打が遠かった。
敗れても、力を出し切った満足感からか、最後まで爽やかな笑顔を見せていた日本文理ナインが、とても印象的だった。
テーマソング:Halation(秦基博)
※子供の頃野球少年で、将来の夢はプロ野球選手だったという秦くんにとって、高校野球のテーマソングのオファーというのは本当に嬉しかったに違いない。
高校野球最後の夏に、敗退寸前のヒリヒリ感、必死感が伝わってくる歌詞がとてもエモーショナルで素晴らしい。
6位.2010年 優勝:興南(沖縄県)
印象的なゲーム:準決勝興南6-5報徳学園
※エース島袋投手を擁し沖縄初の春夏連覇を目指す興南の前に立ちはだかった、地元兵庫の強豪報徳学園。立ち上がりから島袋投手が捕まり2回にして5-0と大きくリードを許した興南だが、島袋投手が立ち直ると共に打線も繋がり始め、ジワジワと点差を詰め、7回についに逆転!
そのまま押し切って勝利した興南は、決勝では東海大相模に完勝し、見事春夏連覇の偉業を達成した。
テーマソング:あとひとつ(FUNKY MONKEY BABYS)
※いろいろ有って(苦笑)素直に聴けなくなったという声も耳にするけど、やっぱり文句なくいい曲だし、楽天イーグルス優勝時の田中将大投手登場シーンも含めて、これほど野球の映像に合う曲というのもなかなか他に無いと思う。
そして、この曲をファンモンと共作してるのが、あの『夜空ノムコウ』の作曲者である川村結花さんである事を知った時も衝撃だった。
川村結花さん提供曲のレベルの高さが異常なんですけど(笑)。
5位.2006年 優勝:早稲田実業(西東京)
印象的なゲーム:決勝早稲田実業1-1駒大苫小牧(延長15回引き分け)→早稲田実業4-3駒大苫小牧
※まさに歴史に残る、多くの人の記憶に刻まれてるであろう怪物田中将大投手とハンカチ王子斎藤佑樹投手の息を呑むような投手戦。
日本中にハンカチ王子ブームが沸き起こり、早実を後押しするような空気の中、田中投手を始め駒大苫小牧ナインはよく闘ったが、延長再試合の末、惜しくも敗れた。
この時最後の打者となり斎藤佑樹投手に三振で抑えられた田中将大投手だが、ここで敗れた事がプロに入ってからの大活躍に繋がったのかもしれないと勝手に思っている。
テーマソング:スフィアの羽根(スキマスイッチ)
※スポーツをやってる人なら誰でも背中を押されるような、スキマスイッチらしい胸踊るようなポジティブ応援ソング。
この年見事優勝投手となった斎藤佑樹投手がプロ野球からの引退を発表した直後の2軍戦での登板で入場曲に使い、また1軍での引退試合では先発した上沢投手(現ボストン・レッドソックス)が斎藤投手へのエールとして入場曲に使用した。
4位.2019年 優勝:履正社(大阪府)
印象的なゲーム:3回戦星稜4-1智弁和歌山
※世代No. 1の剛腕星稜の奥川投手と強力智弁和歌山打線の対決が注目だった試合だが、奥川投手は見事に智弁和歌山打線を力で捻じ伏せていく。
1-1になった6回以降は智弁和歌山のエース池田投手とのバチバチの投げ合いが、本当に圧巻だった。
試合はそのまま延長戦に突入し、延長タイブレークとなった延長14回裏、星稜福本選手のサヨナラ3ランホームランによって、白熱の投手戦は劇的な幕切れを迎えた。ちなみに星稜奥川投手はこの試合で脅威の23奪三振を奪っている。
テーマソング:宿命(Official髭男dism)
※多くの選択肢の中から野球というスポーツを選び、入る学校を選び、家族の愛情に包まれながら、友達、恋人、指導者、チームメイト、、いろんな出会いや別れを経た上で、今そこに立っている高校球児の現在地を”宿命″と表現したのが本当に凄い。
「バッテリー」とか「背番号」とか野球用語を散りばめた歌詞の中で、最も印象的なのは”「大丈夫」や「頑張れ」って歌詞に苛立ってしまった そんな夜もあった”という部分だろう。
歌い手でありソングライターである藤原聡が、これを書くのには相当の勇気が必要だったはずだし、だからこそこの曲が、球児たちやその周りの人達のココロに寄り添う珠玉の1曲と成り得たのだと思う。
3位.2017年 優勝: 花咲徳栄(埼玉県)
印象的なゲーム:2回戦大阪桐蔭2-1智弁和歌山
※春夏連覇を目指す大阪桐蔭と、その前に立ちはだかる同じ近畿の超名門智弁和歌山。
根尾・藤原・柿木を始めとする″最強2年生”たちを擁する大阪桐蔭は、初めて根尾選手を4番で起用。根尾選手は先制タイムリーで、その期待に見事応えてみせる。
智弁和歌山打線は大阪桐蔭のエース徳山投手を苦しめ、何度もチャンスを作るが、4回に1点を奪った以外はホームが遠かった。本当にレベルの高い一進一退の好勝負を制した大阪桐蔭の2年生たちの活躍は、観てるだけでワクワクさせてくれ、強く印象に残っている。
テーマソング:虹(高橋優)
※クソ暑いグラウンドで泥まみれになりながら走り回り、必死にプレーする高校球児たちの姿を、そのまま真空パックしたかのような歌詞が、とても素晴らしい。
特に「奇跡を待ちはしないよ それを起こしに行くんだろう」というコトバは、その最たるモノだと思う。
2位.2013年 優勝:前橋育英(群馬県)
印象的なゲーム:1回戦仙台育英11-10浦和学院
※大会屈指の左腕浦和の小島投手が大乱調で初回からまさかの6失点。
それでもセンバツ優勝校である浦和学院は諦めない。3回に一挙7安打8得点で大逆転してみせた。
ならばと仙台育英も意地を見せ、6-10の6回に一挙4点を返し、ついに同点に追いついた。
共に好投手と強力打線を持つ両チームの熱戦は、9回裏にツーアウトからヒットを許した所で小島投手が力尽き浦和は投手交代。とどめを刺したのは仙台育英熊谷選手のバットだった。強く振り抜いた打球は外野を深々と破るサヨナラ打に。1回戦から、まるで決勝のような、強豪同士の白熱の名勝負だった。
テーマソング:ダイヤモンド(コブクロ)
※個人的にコブクロのタイアップ曲の中でもTOP3に入る名曲中の名曲だと思う。
泥まみれ傷だらけになりながら必死にプレーする高校球児たちを、傷つくほど光が反射して輝きを増すダイヤモンドに例えていて、この年の熱闘甲子園のメインキャスターであった工藤公康氏は「高校野球をしていた人間で、この曲で感動しない人は居ない」とまで言い切っている。
ちなみに余談ではあるが、最後のフレーズである「さぁ走り抜けろダイヤモンド」は、″球児たち=ダイヤモンド″という意味と、”野球の4つのベースを結んだ正方形=ダイヤモンド”という意味のダブルミーニングになっているのだが、これは野球に詳しくない小渕健太郎氏が偶然書き上げた、奇跡的なダブルミーニングであったりする(笑)。
黒田くん「お前、このフレーズよぅ思いついたなぁ。これは凄いわ。」
小渕くん「えっ?何の事??💦」
みたいなやり取りが有ったらしい。
偶然が生んだ奇跡!ww
1位.2005年 優勝:駒大苫小牧(南北海道)
印象的なゲーム:準決勝駒大苫小牧6-5大阪桐蔭
※大阪桐蔭有利の予想を覆し2回に早々と5点を先制した駒大苫小牧は、スーパー2年生田中将大投手が素晴らしいピッチングで強力大阪桐蔭打線を抑え込む。
それでも終盤に意地を見せ田中投手を攻略した大阪桐蔭が8回についに追いつき、試合はそのまま延長戦に。
延長10回、3回以降は全く攻略できなかった大阪桐蔭のエース辻内投手を打ち砕き、駒大苫小牧が2年連続の決勝進出を決めた。
テーマソング:夏陰(スガシカオ)
※以前からこのnoteを読んでいただいてる方なら俺がスガマニアだという事をご存知だと思うので、「はいはい。ファンだからスガシカオを1位にしたんでしょ?」と思われる方も居るかもしれない。
それは半分は当たっているが、半分は大きな間違いである。
1位には1位にするだけの理由がある。
まず、この曲がランキングに入ってる他の曲と決定的に違うのは、この曲は敗退した学校の球児が甲子園を去り、自分たちの地元に帰ろうとしている時の心境を歌ったモノで有るという事。
勝者でも、勝利に向かって今闘ってる者でもなく、敗者のココロにスポットを当てる、その視点の鋭さと優しさには、ただただ感嘆するしかない。
その虚無感と、やり切ったはず、、と自分に言い聞かせるある種の清々しさと、でも「もし かなうならどんな願いを。。」と考えてしまう後悔と。
ヒリヒリするような夏を過ごした者にしか解らないイタミをその歌声で表現してるのが、本当に本当に素晴らしいと思うのです。
そして、これは間違いなく日本音楽史に残るキラーフレーズの1つだと思うのだけど、「ずっと今日と同じ日々が 願わなくても 続くと思ってた・・・」という歌詞が、とんでもなく素晴らしい。
高校生じゃなくても、「終わり」を経験してる人なら、誰もが胸に響くフレーズに違いない。
ちなみに2位の『ダイヤモンド』に続いて余談を言わせてもらうと、この曲は熱闘甲子園のエンディングテーマで、この年のOPは同じくスガシカオさんの『奇跡』なのだが、『奇跡』は「歌詞が高校生らしくない」という″大人たちの意見”により、スガさんには珍しく歌詞を書き直した曲。
ライブでのみ聴ける″本来の歌詞”が個人的にとても好きで、もしそのまま世に出ていたなら1位は『夏陰』ではなく『奇跡』だったかもしれない。
以上!『けんりきが選ぶ超個人的熱闘甲子園テーマソングBEST10』をご覧いただきました。
貴方の心に残っている名曲、名シーンは登場しましたでしょうか?
野球に興味ないので解らない!って方も、ここで紹介した名曲を聴きながら観ると、もしかして野球に興味がわいてくるかも??
最後まで読んでいただきありがとうございました😊
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