【5分要約】人生は勘違いさせる力で決まっている

皆さんは「錯覚資産」という言葉を聞いてことがありますか？今となってはほとんどの人が知っているかもしれないこの言葉。本のタイトルでもある「勘違いさせる力」のことを大きく指しているのだが、人生を生きる上で非常に大切なるものだ。
本書では、この錯覚資産の重要性と「現実を早くみよ！」という歯に絹着せぬ物言いで記されていて、スカッとする内容になっている。エビデンスも多く乗せられているので納得しやすい内容だ。
以下、5分で要約。

実力という言葉に騙されるな！「心理と脳」

同じ会社に勤めている2人の会社員がいる。
1人は、東大を卒業して爽やかな顔の青年。
1人は、中卒で、少ししわのついたスーツをきた青年。
あなたは、どちらの青年の方が仕事ができそうと思いますか？
まだ2人のことを全く知らないし、仕事をしてみてから判断する方が合理的で良いはず。さらに、この会社に入社しているのだから、それなりにスキルや常識的なことは身につけているはずだ。
しかし、人間は前者の青年を高く評価してしまうものだ。
『東大を卒業しているのだから、仕事もできるのだろう』
『爽やかな彼なら、営業もバッチリ決めてくれる。』
他人が抱く思考の錯覚、その中で自分自身にとって都合の良い思考の錯覚のことを『錯覚資産』という。
この錯覚資産が成功ということに大きく影響していると本書では書かれている。

成功するためには？「スキル＋錯覚資産」

成功には「実力」が必要。そう考える人は多くいるが、果たしてそれだけでいいのだろうか？実力とはどれほど高めればいいのだろうか？この本では、「成果」を上げるための要素として、
「実力」「環境」「スキル」「錯覚資産」といったものを提示している。
ここで一つ場違い感があるのがこの錯覚資産だ。
・職場で成長の機会に触れられる環境で、スキルを磨き、実力がつき、成果が上がることがある。
・実力やスキルはないが、良い環境の職場で、それなりの仕事を経験することで実力がつく⇨成果が出ることがある。
つまり、実力ではなく、その場の環境が大きく起因することがわかるだろうか？では、その環境を与ら得れやすいのは、前章の2人の青年どちらなのかを考えると明白だ。

さらに、ここでの利点はそれだけではない。
錯覚資産がゆえに、成果を上げることができた場合、「成果をあげた」という事実が残る。「あー、あの子はこの前成果をあげた子だよね！仕事できるね〜！」というまた錯覚資産が積み重なるのである。

よって成果を得るために必要なことは、環境に得られる「錯覚資産の積み上げ」とその環境下でどれだけできるかという「スキル」なのだ。

錯覚資産を手に入れるには？「主張＋選択」

では、どのように錯覚資産を手に入れるのか？
本書では、
「一貫して偏ったストーリ」を語れ！
「シンプルで分かりやすいこと」を真実であるかのように言い切れ！
という主張と選択を行えと言っている。
こうすることで、一貫した主張が多くの味方を魅了し、ハロー効果をうみ、大きな錯覚資産を生み出す！と語られている。
最近なら、大炎上した株式会社LIMの竹花氏さんもこのようなことを利用していると言える。

「海外に別荘があり、ハワイ大学卒業後、Google、リクルートを経て独立。その後、80億くらいするタワーマンションに住んでいる」という肩書きを見ると、20代でこれだけ成功するってことは凄い人なんだな！と勝手に脳が認識してしまう。そして、youtubeを通してマーケティングのイロハを発信する、マーケティングのスクール運営で生徒を集客するなどの活動を行い、さらに事業の拡大を行っていく。そんな若くて成功した人ならいい知恵や方法があるだろう！と多くの人を集めることができているのだ。
登録者30万人越え、スクールの会員数も万単位、、、。これが新しい事実となり、本当の資産になるのだ。
炎上では、ハワイ大学ではなく、語学学校だったり、Googleではなく業務委託、別荘は誰でも借りられるペンション、HPの画像は合成、、、という嘘の部分が取り上げられている。

この嘘はおいといて、この錯覚資産の力は本物であることがわかる。
数値や実績などが、錯覚資産になりやすいものということも覚えておこう。数値は誰もが認識でき、比較でき、何より分かりやすい。実績もそうである。「堀江さんの本を出した編集長」となると、その編集長もただものではないはずだ！と勝手に脳が判断するのだ。

ふろむださんが作り上げたこの「錯覚資産」というワード。
今後の仕事や人間関係において、必ず重要になってくるキーワード。
気になる人は、是非本書を読んでみてください♪

最後まで読んでいただきありがとうございました！