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カフェの味に感動した化学系ライター、ハンドドリップに挑戦する(2)

昨日のちょっとした実験で、コーヒーをドリップしている間に湯温が理想的な抽出温度からどんどん離れてしまっていることが推測された。

ざっくり言うと、25秒で1℃くらいのペースで下がってしまうようだ。抽出するときの温度がコーヒーの味に直結しているとすると、コーヒーを淹れ終わるまでに時間をかけすぎないほうが、美味しく淹れられるんじゃないか?

と、いうわけで、測ってみた。

室温25.5℃、湿度58%、気圧不明。いつも通りコーヒーを淹れてみる。お湯を注ぐのに何秒かかっているか測定する。下図のt(1)、t(2)、t(3)の時間をiPhoneのストップタイマーで測った。

コーヒーを淹れる流れを即席のフローチャートにしてみました


実験メモ

結果、t(1)=12 [秒]、t(2)=12 [秒]、t(3)= [秒]、だった。開始時、ぼんやりしていたので温度は92 [℃]スタート。最後にお湯を注いだ直後に湯温を測ったら、81.0 [℃]だった。113 [秒]で9 [℃]下がったことになる。

昨日のグラフをもとに考えると、113 [秒]では6 [℃]未満しか下がらないはずなので、ドリップケトルを動かしたせいで、中のお湯が動いてしまい、予想以上の早さで温度が下がってしまったと推測される。

沸かしたお湯の温度を保ちながらコーヒーを淹れるなら、なるべく早く注ぐことが大事なのかと思ったけれど、ドリップケトルを必要以上に動かさず、中のお湯の温度低下を防ぐことの方が効いてくるかもしれない。

さらに気になるのはドリップケトルの注ぎ口までの距離だ。細い管を伝ってお湯を注いでいるのだから、ケトル内の温度よりも注いでいるお湯はより温度が下がっているんじゃないか?

ドリップケトルの中のお湯だって、温度が一様とは限らない。空気と触れている表面と、直火に近かった底の部分では温度に差がありそうだ。温度計はケトルの底に当たっているから、注ぎ口へ移動しているお湯はもっと温度が低いかも。

「93 [℃]のお湯で抽出する」、この指示を忠実に守るのってめちゃくちゃ難しくないか?!2日目にしてコーヒーの奥深さを実感し、思わず天を仰ぐのであった。

(連載タイトルを、100日後に美味しいコーヒーをドリップする理系ライター、にした方が良かったかな……)

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