ナイロビ空港あるある
ケニアに着いた。
本当に来てしまった!!
一生、無いと思っていたけど、”野生の王国”を、実際、この目で見る日が来るなんて・・・。
私は、胸の高まりを感じながら、ターミナルビルに向かってゆるゆると移動する飛行機の窓から、舗装された滑走路の向こうに広がる草むらを眺めていました。
少し遠くに、キリンのオブジェが見えました。
横を向いたキリンの、長い首のシルエット。
ケニアへようこそ、っていう、よくあるモニュメント的なものか。
ジョモ・ケニヤッタ国際空港から、ナイロビの中心地までは車で30分ほど。
サファリツアーでお世話になる現地ガイドさんと合流し、迎えの車で、まずは街へ向かいました。
最新の日本車も走る、大都市ナイロビにあるスーパーに立ち寄った後、初日から早速キャンプということで、街を離れ、いよいよ”野生の王国”へ!
「動物園にいるような動物が、野生で見られるって、どんなだろう?」
そんなことを思っていた私が、既に、”野生の王国”を目撃していたことは、後に知るのです。
ちょっと変だな?と思ったのは、無事サファリツアーを終えた帰国の日。
旅の出発点、ジョモ・ケニヤッタ国際空港の到着まで、まもなくという頃、車窓からシマウマが見えました。
牧場?いや、シマウマなんて飼わないか?
モヤモヤを抱えたまま帰国をしたものの、世界観が変わるほどの素晴らしいサファリ体験の衝撃が大きくて、このことをすっかり忘れてしまいました。
それからしばらく後、あるテレビ番組で、ナイロビ郊外にある「ナイロビ国立公園」というのを紹介していました。
大都会が近いのに、多くの動物が逞しく生きていて、サファリもできるとのこと。
「これか!!」
一瞬である記憶が呼び戻され、一瞬で腑に落ちました。
ナイロビ国立公園は、ジョモ・ケニヤッタ国際空港の隣にあったのです。
あのキリンの首が上下に動いていたとしても、まだケニアに降り立つ前の私は、その首が機械制御で動いていると思ったかもしれません。
海外旅行が面白いと思うタイミングの1つは、”常識だと思っていたことが、常識じゃなかった”と知った時。
こういう経験が増えるにつれ、思考がより柔軟になっていくのは良いのですが、同時に、冗談にだまされやすくなったというか。
「そんなわけないじゃん!」って言われるようなことが、何度も「そんなことあった」ので、まず何でも、最初は一瞬、信じてしまいそうになり、よく笑われます。
さあ、こんど空路でナイロビに来るときは、着陸直前に、上空から動物を探してみよう!