見出し画像

【小説】混沌符~ChAotic note #1

ある日

 小さなゴミ箱の隅にこびりつくかの如く生活していたんだまん丸狸の目玉のようにキラッと光るん。
 その悲しみに気づかなかった私は後に後悔をするだろう後に後悔をして傷つくだろう後に後悔をして泣くだろう吐くだろう、でも。
 きっと美しい朝日に向かい唾を吐きながら鉄騎を駆るそれは、それは単気筒でドスドスドスドスと重く鈍い音を立て、私の尻を突く。

 私は。
 おまえの尻を突く深く突く、血、に。まみれてそれでも突く。

 狭く苦しいその場所で。汚れ穢れて朽ちてくれないか?誰にも知られず老いぼれてくれないか?まだおまえは若く老いぼれて朽ちるまで長いぜ。発狂せずにいられるかい?
 突かれて裂けた股間を舐めながらきっと発狂せずにはおられないでしょうね。
 私はおかまい、なし。
 おか、まいな、くどうぞ。人生を。

(つづく)

次回


いいなと思ったら応援しよう!