結構毒舌エヴェレット先生
エヴェレット先生、よく「あいつは癪にさわる」とか愚痴をこぼすのです。
敬虔なクリスチャンのはずなのに。
人間味があって、親近感が湧くんです。
こんな苦労を乗り越えて今私の手元に「ピダハン」の1冊があるんだな〜と感じたらいいなと思い、今までまとめて来た記事ではお伝えきれなかった愛すべきエヴェレット先生の姿をまとめてみました。
*それではエヴェレット先生とピダハン村の冒険にいってらっしゃい!
*駆逐してやる〜!のエヴェレット先生
(第11章より)
ヘビに追いかけられてパニックになった蛙が屋根から飛び出してきて、仕事を中断されることが幾度もあった。
頭の上で屋根がガサガサ言い出すと、すぐに棍棒を取り上げ、待つ。
まずカエルが飛び出してくる。できればこいつも殺す。
私は屋根の寄生者はすべて駆逐したかった。
ヘビが顔を出した。
ブン!
棍棒のひと振りでヘビは屋根と支柱に頭を強打し、息絶えたヘビの亡骸をジャングルに放り投げると、私はふたたび仕事にかかる。
*虫に神経伝達経路があったなら・・・
(第2章より)
ムトュカスというV字型をした、血液を吸い、噛まれたところがやたらに痒くなるうえ、肌が敏感だと相当に腫れ上がる。
たとえやつらがむき出しになっていない部分、つまり刺されるとは夢にも思っていない部分ばかり狙ってくる滑稽なたちだということに気付いたとしても、嫌ってはいけない。
なぜか。嫌い始めるとそればかり気になって悶死するかもしれないからだ。
白状すると、わたしもこういう虫達に高度な神経伝達経路があって、拷問の苦しみを味わわせてやれたらいいと何度願ったことか。
*どう殺してやろうかと考える暇つぶし
(第3章より)
妻と当時7歳の長女がマラリアで死にかけている際に、病院に行く為に船に乗った。
ありったけのお金を払うから、船長になるべく早く病院のある町へ行きたいのだと伝えると、
「いいか、あんたの奥さんが死ぬ定めなら、いずれ奥さんは死ぬんだ。それだけのことだ。あんたがたの為に船を急がせる気はないね。」と断られた。
仕方なく、しばらく祈りながら船に乗っているとエンジンが停止した。
すると信じられない事に、乗組員全員と船長がお揃いのサッカー・ユニフォームを着て船を降りて、乗客も大半が下船した。
くそいまいましい2時間の間、自分の船で母子が死にかけているのをよそにサッカーに興じるやつらをどうやって殺そうかとあれこれ考えて時間をつぶすしかなかった。
船を乗っ取り、あいつらを全員この場に残して出発してしまおうかとも考えた。
*お仕事を紹介したエヴェレット先生
(第10章より)
カボクロ族の医者ゴドに息子のジュアレスは頭がよく、レコードやラジオがいじるのが好きだから、しっかりした指導を受けて、ちゃんとした道具を使って、少し援助さえすれば店を出して繁盛させられるかもしれないと提案する。
エヴェレットは友人のラジオ技師のジュアレスに相談した所、住み込みで指導するし、独り立ちできたら道具も分けるし、費用はエヴェレットが持つという話になっていた。
数週間後、ゴドに返事を聞きにいくと、「私の仕事は人手が足りないし、人を雇う余裕もないから、お受け出来ない。もしここをでて、新しい技術を身につけたらきっと戻ってこず、私の助けはしてくれないでしょう。」とお断りされる。
「それではあなたの都合でジュアレスの将来を台無しにしてしまう。」と反論するも、「今ここで私には必要なのです。」と再度断られてしまう。
エヴェレットは怒りに我を忘れてコーヒーの残りを一息に飲み干すと家に帰る。
子供は親の経済の道具で、子供は親がしたいことをするための所有物であり、家計を助けて当然と思うのだと怒りをあらわにする。
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