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訳詞の勉強。
やさしい翻訳塾の作戦会議をきっかけに、訳詞に興味を持っていたのですが、なかなか購入した本を最後まで読めていませんでした。
今もまだ全部は読めていないのですが(第10章の練習問題がまだできていない。大好きな曲だからきちんとやりたくて!)、それ以外はほぼ読めました。訳詞は難しいだろうと思っていましたが、本当に、とっても難しそう…!!いや、翻訳全般どの分野も私にとってはすべて難しいのですが(苦笑)
模範訳例を見ていると、びっくりするぐらいめっちゃ意訳!!
意訳というか、「それどこに書いているの?!」と思ってしまうような、英語の歌詞を見ただけではわからない情報がたくさん入っている!!
しかしながら、その歌詞の背景をきちんと調べた上での情報であるため、翻訳者さんが自由に解釈して訳詞したというわけではないのです。
私は元々洋楽が好きで、歌もやっていたのでライブなどでカバーしたい曲は歌詞カードの対訳を読んで、知らない単語は辞書で調べたり、MVを見てさらにイメージを膨らませ、自分なりにしっかり意味を理解して歌っていたつもりでした。しかしながら、この本の中に載っていたマーヴィン・ゲイの"What's going on"の模範訳例を見て、あまりの自分の解釈の浅さに驚きました。全然理解せずになんとなくで歌ってしまっていた…。ショックを受けました。(ライブで歌ったことはないのですが、カラオケでは歌ったりしていました。)
さらに、アレサ・フランクリンの"Respect"。こちらはカバーしたことはないのですが、聴く曲として好きでした。すごく強い女性のパワフルでかっこいい曲!女性全体をリスペクト(尊敬・尊重)してよ!的な曲だと思っていたんですよ。(男女差別等に対する政治的な曲かと思っていた)
それが、泉山さんの模範訳例を見てみると、セックスレス夫婦の妻が「私にちゃんと構ってよ!大切にしてよ!」というイメージ?!!!(これは私が受けた印象なので、正しくは下の引用の解釈になります。)
この曲で歌われている“respect”には、その「特別待遇」に近い意味合いが込められている。「せめてベッドの中ではあたしを特別待遇してよ(=あたしをうんと悦ばせてよ)」と言ってるわけだ。
第19回 Respect(1967, 全米No.1)/ アレサ・フランクリン(1942-)
筆者: 泉山 真奈美
より引用
そんな感じの曲だったのー?!!!!と驚きまくりです。
しかも、そのイメージが大人になり、結婚&離婚を経た今だからこそ痛いほど共感できる!!(笑)
もうこれは、新たな曲との出会いです。そんな曲だったなんて知らなかった!!
他にも訳詞に関する本がないか調べていた中で、下記の本を見つけました。(Kindle版しかなかったのでKindle版で読みました。)
こちらは英語から日本語への訳詞(文化通訳)のお話。
文化通訳というのは、ゲーム翻訳で言うローカライゼーション的な感じなのかなと私の中では解釈しました。
ネルソンさん自身も音楽をされているそうで、少し親近感が湧きました!
米津玄師さんのパプリカの英語バージョンを手掛けられた方だそうです!!たぶん聴いたことある!!
すごく面白くて勉強になりました。
実は作詞家をしていたときに、一応留学経験があるということで、日本語の歌詞を英語に、英語の歌詞を日本語に翻訳することを依頼されたことが数回だけですがありました。
その時は私なりに必死にやったと思うのですが、遠い昔のこと過ぎて記憶があまりない…。きちんとできていたのだろうか…。
翻訳ではなく作詞をするときも、海外の作曲家さんの作品に歌詞を付ける場合だと、仮歌が英語で入った状態のものを渡されることが多いため、その英語の歌詞(響き)や内容を活かして作詞をすることも多々ありました。
プロの作詞家としてデビューしてからは今年で12年目になります。
今はあまり活動できていませんが、過去の経験をもし今後翻訳のお仕事で活かせたら、それほど嬉しいことはありません。
訳詞は、作詞家だとしても簡単な作業ではないことはわかっていますが、機会があればやってみたいです!
話は変わりますが、泉山真奈美さんの『アフリカン・アメリカンスラング辞典』も購入しました!
スラングもきっと私ほとんどわからない…。
映像翻訳をする際にも役に立つのではないかと思い購入しました!
泉山さんは英英辞典もスラング辞典もたくさん持っていらっしゃるそうです!!
あと、泉山さんはアーティストさんのインタビューや通訳のお仕事もされていたそうで、いつか通訳もしてみたい私としてはとっても憧れます☆
ここ数年はヒーリングミュージックやクラシック、JAZZのインストなどをよく聴いていたのですが、久しぶりにヴォーカルの入った洋楽を聴いて勉強してみようかなと思います!
Saki