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畑薙遠征膝栗毛! もう色々ありすぎて
23年前に畑薙ダムに行きました。その時は静岡駅から自転車をこいで、標高差1000mを超えて畑薙ダムまで到着しました(上の記事)。今回はその旅の続きになります。
(1)畑薙の地理
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畑薙は静岡市の奥にあります。静岡県の形を思い浮かべたときに左側のとがった先端近くのところにあり、静岡のてっぺんです。さらに山梨県境まで進むと間ノ岳(あいのだけ)まで行きます。標高3190mで奥穂高岳とならんで標高第3位の山です。この山岳地帯も政令市内なんです。静岡市の広さを感じます。
地図をみても畑薙は静岡市の中心地どころか井川地区からも相当な距離があるのが一目瞭然です。
(2)畑薙までの交通事情
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井川までは大井川鉄道の観光用列車があり、車がなくても来ることができます。東海道本線の金谷駅から大井川鉄道が出ており、千頭で乗換になります。井川駅から先は交通手段が乏しく、畑薙までは実質、車で行かざるを得ません。
なお、静岡鉄道のバスが静岡駅と畑薙ダムを結んでいます。あとで記述しますが、個人的には次回はバスを使おうと思っています。
(3)井川の文化・産業
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畑薙の手前、井川地区のビジターセンターにはいい伝えがある話がいろいろ展示されています。面白いですよ。土産物コーナーや食堂もありました。
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井川地区の特徴を1枚の写真に写しました。山間の集落。大井川があり、茶畑があります。お茶が名産です。
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他に名産ではちみつがあります。舐めて見たら濃厚で美味でした。
(4)遠征の様子
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畑薙までは非常に遠いのです。山間につき、早めに行動したいものです。朝日が高くなってからでは暗くなるのは早く、時間が確保できません。名古屋を朝3時に出て畑薙ダムに夜明けに着くようにしました。途中で夜明けになり、標高高い山が明るく照らされています。
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ダムに着いた頃にようやく明るくなりました。気温も高くなりました。自転車を組み立てて走ることにします。道路の路面が悪いことを事前に学習したので、無理はせず歩きも十分視野に入れます。
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23年前はここ沼平ゲートがゴール地点でした。今回はここから自転車の旅を再開します。登山届を出して出発します。
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畑薙橋を超えていきます。大自然の中に突如現れる赤い橋。見事なものです。路面はほぼダートといっていいでしょう。ところどころにコンクリート舗装があります。
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道中ダムの時のような砂防施設があります。水はダムを超えて流れます。圧巻の光景です。そのまま自転車をこぎ進めます。
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中ノ宿の吊り橋まで来ました。結局はここがゴールになってしまいました。この先、赤石ダムには前日の強風で倒木があり、先に進めないとのこと。自転車がパンクしたこともあり、中の宿まで戻り休憩することにしました。
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吊り橋はこんな感じ。渡ろうとすると非常に揺れます。高所恐怖症なんでちょっと怖いです。というかこれ以上進むの無理です。ワイヤーがしっかり張られていて、安全ということは頭では理解できるんですけどね。
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少し行っただけで足元が震えてしまったので進むのやめました。ここで記念撮影にします。誰もいないので自撮りです。
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帰りは2時間かけてゲートまで歩く覚悟をしていたのですが、偶然通りがかった方に助けていただけました。自転車のタイヤを外して車内に搭載していただきました。車内から外の大井川の様子を撮影。冬なので、水量が少なくなっています。この状況、全国的だそうです。
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沼平のゲートに戻ってきました。ここから登山靴に履き替えて周辺を散策します。厚底登山靴でゲートを再度通過します。せっかく遠いところに来たのだから秋らしい風景をしっかり撮ります。
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可愛らしいモニュメント。県道と林道の境になります。
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赤石山脈の奥ではすでに積雪が始まっています。茶臼岳一帯は雪化粧をしていました。
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畑薙ダム湖の周辺では秋の模様が随所に見られました。
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葉が黄色がかって綺麗ですね。紅葉も随所にみられました。
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ススキの原っぱも秋を感じさせます。
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松ぼっくりを拾ってみました。それだけです(笑)
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非常に寒かったので、帰りに白樺荘で日帰り入浴をしました。畑薙に近いところにある温泉。23年前もここでお風呂に入りました。
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早朝からやっているので、ダムに行く前にベースキャンプ的に用を足したりするのもいいかもしれません。
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温泉は朝7時からやってます。今回の旅は非常に身体にこたえました。
(5)道路はもうこりごり
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畑薙に行くまでには島田金谷インター降りてくねくね道が3時間ぐらい続きます。急カーブの連続では逐次確認しないと安心して進むことが出来ません。暗い中運転して生きた心地がしませんでした。さらに道中は前日の強風により落葉。倒木落石があたり一面にありました。時々降車しては下回りを確認。枝葉を取り払ったり、傷かついていないか確認をしたり非常に難儀をしました。
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明るくなってから道路の状況を見ると少しはマシになったかなと思います。それほどひどい状況でした。
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それが原因か分かりませんが、帰りは車のアンダーカバーが外れ、JAF を呼びました。応急処置をしていただいたので、名古屋に帰ることができましたが、それでも山の中で3時間待ちました。住所もわからない場所。県道の番号と峠、交差点の名前が頼り。都心と違ってすぐに現場に駆け付けるなんて不可能です。
待っている間、水と食料が非常に気になりました。もし JAF の人が来てくれなかったらどうなったらだろうかと半ば絶望しかけました。プチ遭難気分です。残っている水の消費を抑えて、食料がどれだけ残っているか確認して、計算しながら飲み食いします。山岳で本格的に遭難した経験はないのですが、それに近い心理状況になりました。
(6)サイクルツーリズム
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サイクルツーリズムはサイクリスト(自転車乗り旅行者)による現地での消費行動です。お土産は当然購入します。(そうでないとサイクリストの地位は上がらないですから)
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温泉に入ったほか、井川名産天然はちみつを購入しました。甘くて濃厚でした。時々、旅の復習をしたいと思います。
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井川の食堂ではさつまいもごはんや総菜、おでんを買って食べました。素朴な味で非常に美味しかったです。現地の経済に少しは貢献できたでしょうか?
(7)今回の旅総括
本当は椹島(さわらじま)まで行きたかったのです。椹島ロッジで記念撮影できなかったので、リベンジしたいと思います。
とはいっても次回は椹島までロッジ宿泊者用のバスに乗って椹島を拠点に登山など活動したいと思っています。できれば来年夏に行きたいですね。
23年ぶりの畑薙は少々不完全燃焼でしたが、天候等やむをえない事情がありました。案内看板「登山者へのお願い」項目の1つに「引き返す勇気はありますか」があります。天候に左右されやすい山岳地帯では自分の安全を守ることが一番大事でしょう。目標に到達したいがために無茶をして取り返しがつかない事態になるのは避けなければなりません。今回の旅はそれを感じさせてくれるたびになりました。
生きていればいつかはリベンジできる。来年、椹島に再アタックします。