最近の読書#50
みなさんどうもです!さかいです!
今回も僕が最近読んだ本の紹介をしていきたいと思います!
ちなみに過去のバックナンバーはFANBOXに置いてありますのでご興味があればそちらをご参照ください!
また、内容は個人の感想なのでご了承ください…!
では、どうぞ~!
・脳科学からみた「祈り」(中野信子)
中野信子さんの脳科学から見た「祈る」という行為の本。
祈り、とあるけど実質的には宗教に対する本と言ってもいい。
前半はオキシトシンなど脳内物質がどう身体に影響するかについて、後半は幸福の在り方について書かれていた。
全体として、宗教家もしくは特定の宗教の信者に対し「あなたの行為は脳科学という学術的な面から見ても良いものですよ」と太鼓判を押すのが目的の本なのかな、と感じた。
中野先生の他の本と比べあまりに内容がフワッとしているし、様々な事象に対し「祈るという行為の正当性は脳科学で説明できます」的な内容は根拠が薄く、説得力に欠けると思ってしまった。
エビデンスをベースにした学術的なものと言うより、個人の感想を述べたエッセイ、と捉えた方がいいのかもしれない。
・天才たちの未来予想図(高橋弘樹 他)
現在はReHackのプロデューサーとして活躍している高橋弘樹さんが作られた、今は亡き日経テレ東大学の企画本。
上記番組で登場していた一流大学の研究者らが現在の社会の在り方やその問題点を論じている本となっている。
成田悠輔、斎藤幸平、小島武仁、内田舞という4名の研究者が紹介されていて、それぞれの研究分野について解説がされていた。
とは言っても内容はサラッとしていて触りに触れる程度となっており、口語調な文章も相まって読みやすい。
研究結果を深掘りした内容を知るというより、あくまで「色んな考え方を持って、こういう研究をしている人もいるんだよ」と見識を広めるきっかけ的な本だと感じた。
マイクロアグレッションには、気をつけよう。
・虚空経典(剣持刀也)
にじさんじのVtuberである剣持さんのエッセイ本。
昔から非常に理知的で教養深い人だと思っていたので、より深く知ってみたくなり拝読。
普段の配信では徹底的にエンタメに徹しているため、翻って本書では本人の思想や人格をよりさらけ出している、という触れ込みであった。
が、そこはエンタメの鉄人である剣持刀也。
エッセイでも対談でも配信と同じく切れ味の鋭い言論を魅せ、エンタメとしても面白い一冊になっている。
特に実父との対談はその思想の源流を知ることができると共に、非常に好奇心を刺激された。
Vtuber、とくに『にじさんじ』という『箱』に興味がない人には登場する話や文脈が分かりづらいところもある気がするのは惜しいところではあるが、そもそもこの本を買うのがVtuber好きな人が大多数だろうし、そう考えれば大して問題はないのかもしれない。
・ここはすべての夜明けまえ(間宮改衣)
SF小説。
発売したばかりだけどかなり評判がいいらしいので読んでみた。
主人公の女性は家庭環境や身体に生きづらさを抱えており、人生を鬱々と過ごしていた。
そんなある日、人生に希望を見いだせなかった主人公は入院先の病院で「融合手術を受けてみないか」と体の機械化を持ちかけられ…というおはなし。
いわゆるポストヒューマン的なSFなんだけど、文章がかなり独特。
全体的にひらがなが多めの子供が書いたような口語で書かれており、『アルジャーノンに花束を』を彷彿とさせる。
しかし幼児性を孕む文でありながら、それとは裏腹に細やかな感情を想起させる生々しさがあり、著者の鋭い描写力を感じさせる。
非常に情緒的な作品なのでSFというより純文寄りな、人間の醜さも清らかさも含めて世界を嫌いつつも愛している、そんなアンビバレントな思想が見えてくる作品だった。
人生は自分と自分以外の誰かを愛する旅。
・射精道(今井伸)
射精に関する本。タイトルがもう面白い。
男性の射精を武士道と絡め、性教育の一環として射精を解説する内容となっている。
中身は至って真面目な性知識の本だが、床オナや賢者タイムなどミームになっているような用語を学術的に解説しているので独特のシュールさがある。
しかしパートナーとの行為や自慰など、あまり人前で話さないからこそしっかりとした知識を持っておくべき事柄を真剣に学べる一冊になっている、これぞ性教育といった感じ。
若かりし日に読んだ『ふたりエッチ』を彷彿とさせる、特に男性は一度は読んでおくべき本だと思った。
以上になります!
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました!
なにかの参考になれるなら幸いです!
それでは!
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