最近の読書#51
みなさんどうもです!さかいです!
今回も僕が最近読んだ本の紹介をしていきたいと思います!
例によって個人の感想なのでご了承ください…!
では、どうぞ~!
・都合のいい地雷系彼女とカラダだけの関係を(すかいふぁーむ)
ライトノベル。
主人公のアキがゲームを通じて出会った少女『リヨン』は、いわゆる地雷系と呼ばれるファッションに身を包む美少女だった。
最初のオフ会、リヨンはいきなりアキをラブホテルに連れ込むが、行為は未遂に終わる。
その後も何かにつけて誘惑をしてくるリヨンと、知人の美少女たち。
そしてリヨンには、アキには言えない秘密があって…というもの。
いわゆるテーマ型のライトノベルで『地雷系』をキーワードとしたハーレム系のラブコメ。関係を持ちそうで持たない焦れったさはとてもラノベ的。
やはり他の美少女ハーレムラノベの例に漏れず第一巻はキャラ見せの要素が強いため、今後の展開が気になるところ。
かなりサラリとしていて読みやすい、かもしれない。
変な家2(雨穴)
もはや物まねですらバズっている有名youtuberで作家の雨穴さんが書かれた、不動産ミステリの続刊。
物件情報の不可解な点からその建物の秘密を解き明かしていくロジックパズルでありながら、複数の物語が集約され糾うように収斂していく様は読んでいて気持ちが良い。
チェーホフの銃ではないけれど、出された情報を伏線として回収していくのが非常に上手な作家さんなので、この風呂敷の畳み方は非常に勉強になる。
本としては小説というより『読み物』として強く意識された作りになっていて、SSやブログのような読み易さに振った書き方が大いにウケているのを見ると「やはりエンタメは時代性に合わせて柔軟に表現し、既存のフォーマットに縛られ過ぎない方がいいんだな」と思わされた。
すごく個人的な余談だけど、お話の中に東京駅に集合して車で新潟県妙高市まで運転して行く、というくだりがある。
新潟県出身かつ何度も車で新潟-東京間を行き来した経験のある身として「これ運転大変だろうなぁ…」と関越道の記憶がチラついて物語と全然関係ない思い出がノイズになっちゃった、というパーソナルな話でした。
・横浜駅SF(柞刈湯葉)
SF小説。
web小説経由で出版されたものらしい。作者名はイスカリオテのユダに肖ったものなのだろうか。
ストーリーとしては、横浜駅が自己増殖を繰り返し本州を覆いつくした世界で、駅構外に住む主人公ヒロトが人伝に偶然手に入れた5日間だけ『エキナカ』に入れる『18きっぷ』を使い横浜駅構内を冒険する、というもの。
実際の横浜駅が開業以来増改築をし続けていることをネタにした小説で、そういった風刺モノかと思いきや、サブタイトルや目的地の『42番出口』など、様々なところに往年の名作SFを彷彿とさせるネタを挟んでいて知ってる人はニヤリとさせられる。
外伝もあるらしいので、気になる方は読んでみるのもアリかも。
・その可能性はすでに考えた(井上真偽)
ミステリ小説。
『奇跡の証明』を目指す借金まみれの探偵、上苙丞と金の貸主であるフーリンの元に、依頼人である渡良瀬莉世が訪れる。
依頼内容は「自分が殺人を犯したかどうかを推理してほしい」というもので――というお話。
犯罪可能性をすべて否定していくという、いわゆる悪魔の証明をストーリーの根幹に据えているのは物珍しい。
外国名、主に中国系の名前が沢山出てくるが、登場人物それぞれに外連味がありしっかりキャラが立っているため、覚えやすく分かりやすい。
ある意味でラノベ的なキャラクター設計とも言えるが、ミステリ部分が非常に緻密であるため読みごたえがある。
ただこの作品、直接の繋がりはないけど前作があるようなので、余裕があるならばそっちから読んだ方がいいかもしれない。
・成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈)
2024年本屋大賞を受賞した小説。
話題作ということで手に取ってみた。
舞台は滋賀県大津市。
主人公の成瀬あかりは、周りに頓着せず、自分の興味の赴くままに行動することから『変わり者』として見られていた。
そんな成瀬が自分の野望を叶えるために夢を語り、我が道を進んでいく物語、といったところ。
短編連作形式で様々な角度から成瀬とその周囲の人々、そして滋賀の街並みが描かれている。
作中で描かれる地方都市の空気感が絶妙で、地方出身者として妙に懐かしい気持ちにさせられた。
全体的な感想は『マイルドな涼宮ハルヒ』。
ハルヒほど後先考えないわけでもなく、周囲に迷惑を振りまく訳でもなく、しかし行動力を持って周りを巻き込んでいく姿は令和時代にマッチしたヒロイン像と感じた。
こういう人生に志や目的意識を持って進んでいく様は好感が持てるので、続刊も期待して読みたいところ。
以上になります!
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました!
なにかの参考になれるなら幸いです!
それでは!
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