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【ショートショート】ホットコーヒーの重み

「今日は一日中雨っぽいね」
「せやなぁ」

 ちらりとカーテンを開け、窓の外を眺める。ベランダにはぽとりぽとりと雨粒が落とされ続けていた。朝から降り続くこの雨は、未だ止みそうにない。
 しかしここ何日も雨のなかった残暑には恵みの雨だろう。現に気温の下がった今日はお昼を過ぎても、窓から入る風が冷たく肌寒い。つい昨日までアイスコーヒーをがぶ飲みしていたのが嘘のようだ。

「ねぇ、あったかいコーヒー淹れるけど飲む?」
「おー、飲む飲む。ほなついでにこのクッキー食べてしまおか。はよ食わな湿気てまうで」
「確かにー」

 午後三時過ぎ。食器棚からマグカップを取り出した。夏の軽いグラスから、冬の重いマグカップに変わる瞬間。明日は新品のもこもこスリッパを出そうと、頭の中のスケジュール帳に書き込んだ。


ホットコーヒーの時期になるの急すぎやしませんかねぇ。
あとごりごりの関西弁ブームがまだ終わる気配がない。


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