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kana872
【毎週ショートショートnote】ジンジャークッキーイブ
お題:ジンジャークッキーイブ
「いや、お洒落なクリスマスどこ行ってん」
「遥か彼方へ消えました」
鼻を掠めるほのかな生姜の匂いと、香ばしいほうじ茶の匂い。ぽりぽり、ぽりぽりと彼女が食べているお菓子の袋にはでかでかと、「生姜煎餅」と書かれていた。
今年のクリスマスイブは絶対お洒落にする。彼女はそう意気込んで、ジンジャークッキーを作ろうとしていたはず。もしかして俺の記憶がおかしいのか?
とにもかくにも、コンビニ帰りの冷えた体を温めようと、彼女の隣へ腰を下ろす。肩まで炬燵に潜り、ふんわりとした脱力感に目を細めた。
しかしどうしても鼻を掠める生姜の匂いが気になり、姿勢を正す。机の上に置かれたそれをひとつ手に取って、ぽいっと口内へ。硬めの触感と、生姜の味が甘味を引き立てるそれは少し癖になりそうだ。
「ジンジャークッキーの代打です」
「もうちょっとマシな代打おったやろ」
口ではそう言っても、手は止まらない。炬燵から出るのは非常に億劫だが、俺も彼女と同じほうじ茶を淹れようと思う。
生姜せんべい大好きなんですよね。
下記に今まで書いた小説をまとめていますので、お暇な時にでも是非。
ついでに下の「スキ」と「チップ」をぽちっとしてくれると嬉しいなぁ~!!!
明日の笹代にします!!!
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