ただの田舎のママ美容師がwebライターも兼業したら収入が5倍になった話
忘れもしない、2019年3月。
私は絶望していました。
現役ママ美容師をしながら、webライターとして活動しています。
主な活動内容は、
・フルタイムで美容師
・セミナー記事やサロンのLP執筆
・SNS制作代行
・ウェビナーの企画・MC
など、オン・オフラインを行き来しながら、主人に変わって一家の大黒柱を担っています。
最近では、同じママ美容師さんから
私のようにwebライターになって収入を上げたいというお声を多くいただくようになりました。
なので、今回は
「なぜライターになったのか」
「具体的な仕事のはじめ方」
を記事にまとめてみました。
・美容師もしながらキャッシュポイントを増やしたい
・美容師の仕事の幅を拡げたい
・美容師以外の仕事に興味がある
そんな美容師さんに向けて、実際に私がどのようにしてライターを始め、今に至るのかをお伝えしたいと思います。
1.絶望的な時短社員
話は冒頭に戻ります。
2019年3月。
二人目を妊娠中。
週5日、9:00〜17:00までの時短社員として働いていた私は、すし詰め状態の予約をこなす日々を送っていました。
当時、平均客単価5000円ほどのいわゆる「低単価サロン」で働いていました。
大手チェーン店だったため、会社で莫大な広告宣伝費をかけてもらっていたおかげで集客に困ったことはありません。
ご来店されるお客様のニーズは「価格」であり、デザインや質は二の次。
こちらからメニューアップを提案をしてもクーポン価格よりも高い値段提示を快諾してくださることは稀なこと。
なので、売上を上げるには数をこなすしかなかったのです。
まもなく生まれる我が子のため、馬車馬のように働く毎日。
しかしある時、会社の規定が変わり、売上目標に達しなければ歩合は切り捨てになってしまいました。
となると、時短社員が歩合をプラスにするために限られた時間の中で、これ以上のメニューアップは不可能です。
どんなにがんばっても基本給のみ。
そこから、社会保険などが引かれると手取りはなんと10万円を切っていました。
何度見ても変わらない給料明細に絶望し、産後しばらくしてお店を変えることにしました。
2.顧客0で新天地へ
産後、前社よりも高い給料の会社に転職。
地域で1、2を争う高単価サロンだったため、もちろん前社からのお客様は来店することはなく、顧客0からのスタートです。
会社が登録しているポータルサイトで集客し、3ヶ月ほどで予約が埋まるようになりました。
しかし、新店舗オープンのため移動となり、そこでは既存の集客ポータルサイトを使用しない方針だと…
リストを失ってまたもや顧客0に。
さらに会社のブランディング上、チラシ配りが禁止。
もう他にどんなことをしたらいいのか全くわかりませんでした。
「会社の集客だけに頼っていたら、状況が変わればいつまで経っても顧客はたまらない。自分で集客するしかない。」
と、痛感してSNSやブログで自己集客することにしました。
3.独学の自己集客
さっそく、ただのプライベートを載せていたSNSを美容師用に変えて集客してみることに。
まずは見よう見まねで、フォロワーが多い美容師さんのようにスタイル写真を載せてみました。
しかし、一向に予約のベルは鳴りません。
そこでスタイル写真だけでなく、文字入りの画像を取り入れてみました。
「10代の頃、今はなき駅前のゲーセンが青春だったアナタへ」
「髪を切ったら、なぜか『痩せた?』と聞かれるカットをしています」
と、切り口はかなり斜め上でクセ強めなタイトルです。
しかし、私の働く地域では文字入れ画像のインスタ投稿をしている美容師さんがいなかったため、地域名を含めたハッシュタグから検索すると、私の投稿は目立ちます。
それからしばらくして、「インスタをみて予約しました」というお客様が一人、また一人と増え…
ご来店されると、投稿の言葉を読んだという話をしていただき「店」ではなく「私」に興味を持ってきてくださるお客様が来てくれていると確信しました。
4.人を集める言葉の力
技術や写真の撮り方が格段に上手くなったわけではありません。
「この髪型は誰に向けたものなのか?」
「どんな想いで髪型を作っているのか?」
そういった言葉を添えただけです。
それだけで、これまで全く響かなかったインスタの投稿から集客に繋がりました。
しかも、世代や髪型の悩みを明確に書いているので狙った人が来てくれます。
まだなんとなくではありましたが、言葉ひとつで人を集めることが出来ると知った私。
それをブログにも応用してみます。
SNSよりも長い文章なので、伝えたいことがもっと書けるようになりました。
すると、次は商品が売れたり集客周期もコントロールできるように。
「言葉の力で人を動かすことができる」
と感じていったのです。
5.ライターという仕事との出会い
そんな日々を送る中で、ひょんな話の流れから
「美容師をしなかったら何になりたい?」
と聞かれた時がありました。
これまで幼い頃からの夢が美容師一本だった私にとって、考えてもない質問に驚き、
「文章とか書く仕事があったらしてみたいですね」
と、とっさに答えました。
すると
「ライターね!いいね!向いてるよ!」
ライター??
そんな仕事があるのか…
今となっては、お恥ずかしい話ですが
「ライター」という職業があるという事実を、このとき初めて知ったのです。
それからライターに興味を持ち、自分なりに調べてみると、言葉の力はライティングといわれていて立派なスキルだということを知りました。
美容師の技術同様に鍛錬することで、よりその力で商品を売ったり、人の気持ちを動かすことが出来るのです。
CMやチラシ、ホームページやYouTubeのトークまでも全てこの力を使って作られていることに驚き、一層興味が湧きました。
「ライターにはどうやってなれるんだろう。でも美容師は続けていたいしな…」
そんな私の目に飛び込んできた
「現役の美容師さんで、セミナー記事を書くライターを募集しています」という文字の羅列。
ここから私の運命が大きく変わりました。
5.美容師専門ライター
美容師さんなら誰でも知っているであろう、美容師向けの大手教育プラットフォーム。
そのSNSで流れてきた「美容師さんのライター募集」の文字。
「これはやるしかない」
すぐに申し込みに指を走らせ応募しました。
採用試験があり、技術以外の試験なんて受けたことがありませんでしたが、なんと合格。
その時のライティングのスキルはまだまだ付け焼き刃だったかもしれまさん。
しかし採用担当者の方から
「惹き込まれる文章を書ける人はなかなかいないので、ぜひやってほしい」
と嬉しいコメントをいただきました。
建前だろうとは感じつつも、美容師の仕事以外で褒められることはあまりなかったので、自分が出来ることは全力でやろうとやる気がみなぎりました。
それから、
文章には型があること、言葉には種類があること、伝わりやすい流れがあることなどを知り、ライティングの奥深しさにどんどんハマっていきました。
「ライター」と名乗ると、SNSからさまざまなお仕事の依頼が来るようになり、とにかく片っ端から挑戦しました。
しかし、自分が経験したことがない分野は書くことが難しく、書き手側にも相性があったようです。
なので、
「自分のように困っていた美容師さんのお手伝いがしたい」
と、美容師さん向けで文章を作りたいと考えました。
過去の私のように、美容師さんは職人気質の方が多く、言葉の力の偉大さに気づいていない方も少なくありません。
現に集客で悩んでいる方のSNSを見ると、僭越ながらも
「少し言葉を添えるだけで集客できそうなのにな。」
と感じていました。
それに自分が10年以上美容師をやっていて、スイも甘いも把握している分野だからこそ、わかり合えることが山のようにあります。
ただ、それを伝えるサービスはありませんでした。
なので「美容師専門」のライターとして新たな仕事をすることに決めました。
6.言葉の力で拡がる美容師の可能性
ご覧いただいた通り、私がライターになるために特別な資格を取得したわけではありません。
この記事を読んで感じていると思いますが、小説のようにドラマチックでオリジナルな展開や耳触りの良いかっこいいフレーズは使わずとも、要点は伝えることができます。
これも、文章の型や言葉の種類を「より多く知っているか」が重要で、それは勉強すればだれでも身につけることができます。
はっきり言って、カットやカラーを鍛錬して体得し、仕事にしてきた美容師さんにとってライティングを身につけるのは難しいことではありません。
やったことがない仕事に飛び込むのは勇気が必要でしたが、はじめは右も左もわからずに文章を書きながら引き出しを増やしてきました。
ライティングの素晴らしいところは、応用が無限であることです。
最初の記事を書く仕事から、LPやSNSの制作代行などのオンラインの仕事を拡げ、サロンワークのカウンセリングや商品のセールストークなどにもライティングでレバレッジをどんどん効かせていきました。
気がつくと、悶々としていたあの日に比べて収入が5倍になる月もありました。
どうしても美容師の技術の仕事だけでは売上の天井が決まってしまいますが、ライティングを掛け合わせることで無限に可能性が拡がったのです。
7.言葉の力をあなたにも
もし、あなたが
・美容師もしながらキャッシュポイントを増やしたい
・美容師の仕事の幅を広げたい
・美容師以外の仕事に興味がある
そうお考えでしたら、ライティングの知識を身につけることをおすすめします。
時間と労力をかけて技術を身につけてきた美容師さん。
だからこそ、その技術や美容師としての魅力を沢山の方に伝えてみませんか?
伝え方を知ることで得られる、美容師の無限の可能性。
ライティングこそ美容師の価値を高める、新たなスキルではないでしょうか。
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