困ったときの「まる、さんかく、しかく」~イラレを使って形で描く~
まる、さんかく、しかく、など単純な形を組み合わせて絵を描くのにイラレは最適。
パズルのように形を組み合わせて絵を描くことは、直接手で描くのとは違う感覚があります。
絵を描く際、今までのやり方に煮詰まってしまった時、自分の手癖から離れてものを捉える練習としてもいい方法だと思っています。
輪郭線でものを捉える癖のある人にもおすすめです。ものの見方が変わるよ〜
※作業環境はmac14.5、Illustrator 2024 バージョン28.0
◎基本編
まる、さんかく、しかくを組み合わせる
まずは下記のようにざっくり形をとらえます。
それをイラレで描くと…、
イラストならではのミニマムな表現ができます。
べジェ線で描くことは、直接(鉛筆などを使って)手でかくのとは違う不自由さがあり、普段と違う脳みそをつかって描いている感じがする。
思うようにいかないのがまたいいのだ。(思わぬことが起きるので。)
以下バリエーション↓
制作過程(動画)
下記は制作過程の例です↓
(別の絵ですが)
さらにつきつめて、最小限の形でねこという概念を描いたものがこちら↓
はじめは自分が描いてテンションのあがるものを描きましょう。
なれると、人物や建物などいろんなものがこの手法で描けるようになっていきます。
ちなみに私の普段の手がきの絵はこんなかんじ(フォトショのブラシで制作)↓
これはこれでいいんだけど、一旦、別のもの(イラレ)をはさむことで、別の視点、表現ができるってとても面白い。
◎応用編
「イラレ(下絵)→手がき(フォトショ)で線画」にする
最近は、上記で描いたイラレの絵を下絵にして、線画(フォトショ)で本がきすることが多いです。
イラレで描いた下絵(ねこと夏目漱石)↓
線画(本がき)↓
上記はフォトショで線画にしましたが、他のソフトやアナログで描いてもOK。もちろん線画でなくてもOK。
人は人の形跡を求める
余談ですが、大抵の場合、イラレで描いた絵より、手がき(線画)で描いた絵の方が反応がいいんですよね…。私個人のものに限って言えば、インスタのいいねやインプレッション数、販売しているTシャツの売り上げ、直接の感想、どれも手がき(線画)の方が評判がいい(いまのところ)。
イラレで数時間かけて描いた絵より、数分で描いた手がきのスケッチの方の反応が大きいと、正直複雑な気持ちになることもある。こういう時、人って人の形跡を求めるものなのだなぁと思います。
たしかに、自分でもイラレで描いた絵に対してなにかがたりない…と思うことは多く、「イラレ(下絵)→手がき(フォトショ)で線画」という方法をとるようになってようやくしっくりした感じです。
イラレで下絵をつくり、それを手がきで仕上げることって人為的に痕跡を作っているようなものだと思うんだけど、(慣れればイラレをはさむ必要もなくなるが)わずかでもなにかしら手仕事の後(形跡)があるところに人は心が動かされるのだろうなぁ。。人の手でこれを!?っていう驚きと感動を無意識に求めているのかもしれない。
話はそれますが、私は絵を描くたび「この絵最高だな」って自画自賛しています。評価を外にゆだねると本来やりたかった方向と違う方に向かってしまうので自分がどう思うかを第一にしています。
つたない文章でしたが、今回もお読みいただきありがとうございました。
それでは、たのしい制作ライフを〜
おすすめ参考本
「 ムッシュ・ロベールのどうぶつイラスト描きかた帖 フレンチ・レトロなお絵かき教室」
シンプルな形への落とし込み方が美しく、みるだけでもたのしい本です。
◎おまけ
今回参考にした絵を使ったグッズ販売してます。
よかったらみてみてね〜