東野圭吾「新参者」 人は、人と関わり合って生きていく
こんにちは。
今日も元気に読書しています美容師なおこです!
先日、映画「マスカレード・ホテル」を観に行きました😊
原作を先に読んでたのですが、肝心のトリック的な部分をほとんど覚えておらず、とても新鮮な気持ちで最後まで楽しめました!笑
あの映画、観た後に無性に高級ホテルに行きたくなるんですよ。
私はちょうど日比谷で映画を観ていたので、すぐそばにあった帝国ホテルに(用もないのに)入りました!
もちろん、無駄にうろうろした後、すぐに出ましたけど。笑
ホテルが舞台の作品なんですが、どこのホテルでロケしたのかな〜、と思って調べたら、ロイヤルパークホテル@水天宮だと判明。
今度行ってみよう。
近くに人形町もある。
蕎麦食べたりあんみつ食べたりしてこよう。
ホテルは、きっと、無駄にうろうろして出てくるだけだと思うけど。笑
東野圭吾「新参者」
人は、人と関わり合って生きていく
人形町って行ったことありますか?
訪れたことがない方はいまいちピンと来ないかも知れませんが、人形町は、いわゆる「江戸風情を色濃く残した町」です。
多くの老舗があり、それこそ、江戸時代から続くお店なんかもあったり。
そういった古くからの町というのは、やはり住んでいる人の交流が町を形作っていますよね。
〇〇屋の何々さん。
人々の頭にそんな枕詞が付いたりする。
この「新参者」は、殺人事件を解き明かしていくミステリーでありながら、実は、そんな「人形町という町に住む人々」の生き方に焦点を当てて書かれています。
それは、煎餅屋のお嬢さんだったり、洋菓子屋のアルバイトの子だったり、その町に住む家族だったり。
登場人物がみな、いろんな形で町と関わっていて、そして町を通してゆるやかに繋がっている。
皆、誰かと関わり合って生きているのです。
人は、人と関わり合うことによって、罪を犯す
人が、それとわかっていて犯罪に手を染める時、理由はふたつです。
自分のためか、誰かのため。
それが、犯罪ではなく、例えば小さな嘘であっても同じです。
自分のためか、誰かのために、人は小さな嘘をつく。
この「新参者」は、主人公の刑事、加賀恭一郎の視点を通して、人形町という町に生きる人たちの、小さな嘘から大きな犯罪までを描いています。
そして彼らの理由のほとんどは、「誰かのために」です。
誰かのために(そしてほとんどは、愛するもののために)嘘を付き、犯罪を犯す。
愚かですね。
人とは愚かなのです。
哀しい生き物でもある。
でも、優しくもある。
人形町という町の、人々の関わり、町への関わり、その生き方。
それらを描きながら、同時に人間の愚かで優しい部分も描いている。
かつ、ミステリーであり、推理小説でもある傑作です。
尖ったもの多い東野圭吾作品にあって、ちょっぴり穏やかなこの「新参者」
私は好き。
そして人形町に行きたくなる。
ついでに水天宮も行こう。
そして、ロイヤルパークホテルにもね😊
以上。なおこでした!
星4。