“研究開発”と”事業開発”の両輪で、お客様・業界・自社の全てが栄えるような三方良しの新しい水産会社を目指す -CEO 細谷俊一郎
はじめまして。
2023年7月にさかなドリームという東京海洋大学発の水産スタートアップを共同創業した、CEOの細谷 俊一郎(ほそや しゅんいちろう)と申します。
この度、さかなドリームのことをいろんな方に知っていただきたいと考え、
公式noteを作りました。
まずは創業経緯や大事にしている想い、共同創業者たちの自己紹介・担っている役割などについて発信していこうと思っています。
もちろんそれ以外にも今後、様々なことを発信していこうと思いますので、よろしくお願いいたします。
自己紹介・経歴
まずは自己紹介も兼ねて、私自身の経歴を簡単に紹介させていただきます。新卒では総合商社の丸紅に入社し、主に穀物のトレード業務に従事していました。
丸紅を退職した後は、日系や外資系のメガベンチャー、創業直後のスタートアップ、70年以上の歴史がある製薬会社など、様々な企業に勤めました。雇用形態は正社員だけでなく、フリーランスで働いてみたり、副業でドッグフードの会社を起業したこともあります。
友人からは「会う度に職が変わるな」とよく笑われましたが、色々な経験を積んできたことは、さかなドリームのような新しい潮流を生み出そうとする会社を経営する上で、非常に役立っていると思います。
創業のきっかけ・想い
先述の通り、丸紅でのキャリアスタートを選びましたが、その理由は”若くして経営ができそう”というフワッとした理由でした。
そんな想いの原点は、家庭環境にあったと考えています。
曾祖父は起業、祖父は事業承継、父は上場企業の代表を務めるなど、細谷家は経営者が多い環境だったので「自分も経営をやってみたい」と、いつしか自然と思うようになりました。
思い返してみると、丸紅の最終面接では役員の方々相手に「10年後にどうなっていたいか?」と聞かれて、生意気にも「そちら側に座って会社を経営したい」と答えた私を採用してくれた懐の深い会社でした。
とはいえ、丸紅は入社5年目に退職したので、当初掲げた目標を達成することはできませんでしたが、社会人10年目のタイミングにさかなドリームを創業したので、初志貫徹ではあるかもしれません。
その後実際に私が起業しようと思ったのは、CMOの石崎やBeyond Next Venturesの有馬さんとの出会いが大きく関係しているのですが、その詳細は石崎に語ってもらおうと思いますので、よければそちらでご確認ください。(笑)
多くの出会いを経た後、さかなドリーム創業の経緯は、自身の研究や技術の社会実装を目指していた吉崎・森田ペアと、フードテック領域での起業を検討していた細谷・石崎ペアが出会い、意気投合したことがきっかけでした。
まだまだ勉強中の身ですが、当時の私と石崎は水産業のことを何も知らなかったので、プロの方々に教えを請いながら、少しずつ事業構想を練っていき、約半年の準備期間を経て、2023年7月にさかなドリームを立ち上げました。
さかなドリームとは
ここで、さかなドリームについて改めて説明させていただきます。
我々は「世界一旨い魚を創り、届ける」という企業理念を掲げ、東京海洋大が研究開発した”代理親魚”の技術を使い、おいしくても漁獲や養殖が難しかった魚と、飼育しやすい近縁の魚を掛け合わせた新たな価値を加えた『オリジナル品種』を開発・生産し、安定供給することを目指しています。
企業理念に込めた熱い想い
さかなドリームで掲げている最も大事な価値である企業理念「世界一旨い魚を創り、届ける」に込めた想いを3つの軸で伝えさせていただきます。
1.美味しさとは、食べ物の本質的な価値だから
天然魚と養殖魚が同じ価格で売られていたらどちらを選ぶか?という質問に対して、実に9割以上の方が天然と回答したというデータがあります。
飼料価格の高騰や海水温の上昇に伴う魚病の増加などによって、生産コストは年々上がっている中で、養殖魚は天然魚との差別化ができず、売値を上げられない状態が続いています。
これは、魚の品種改良が農産物や畜産物と比べると充分に進んでおらず、成長スピードを上げるといった「生産性の改善」に焦点が当てられてきたことに起因します。それ自体は非常に重要なテーマですが、食べ物である以上、優れた味わいこそが付加価値の源泉であり、際立った味わいを持つ高付加価値な魚を生み出して、業界の収益性を高めない限り、養殖業の衰退は止まらないと考えています。
2.日本の水産業の強みを活かせるから
私は当社を起業するまで水産業に携わったことがなく、魚にも全く詳しくありませんでしたので、起業検討にあたって様々な方のお話を伺うところから始めました。
しかし、そのほとんどが悲観的な意見で、日本の水産業は待った無しの状況まで来ていることを痛感しました。
一方で、日本には4,000を超える多種多様な魚たち、最先端の水産研究、養殖業者の匠の技、発達したコールドチェーン、世界に誇る食文化など、日本にしかない多くの強みがあることも分かりました。これらが充分に発揮されていないのは「高度に品種改良された美味しい魚」と「その養殖魚をブランドとして展開するビジネスモデル」が欠けているためであり、私たちの取り組みによって、あたかも欠けたパズルのピースを埋めるかのように、日本の水産業の強みを引き出していきたいと考えています。
3.この理念の実現を目指すことにワクワクしているから
最後は何よりもシンプルな想いで、自分たちが感動を覚えるような旨い魚を、多くの方に召し上がっていただきたいからです。
私たちが作った魚が、召し上がる方にとっての「人生最高の一皿」になれば、これに勝る喜びはありません。
いつか当社が開発した魚だけのフルコースが、最高の飲食店で振る舞われる日を夢見ています。
CEO細谷の役割
さかなドリームは、私含め4名の共同創業者がいます。その中で、CEOである私の役割とは「集める」、すなわち当社の魅力を関係者に伝えて、人材・パートナー・資金を募ることだと考えています。
そもそも、スタートアップの初期フェーズで必要な機能は、大まかに言えば「作る」、「売る」、「集める」の3つだと考えています。
当社には魚類研究やマーケティングなど、「作る」と「売る」を任せられる各領域のエキスパートが既に集まっているため、自然と私の役割は「集める」となります。
有り難いことに、当社の事業は生産者、流通業者、飲食業者、研究機関、行政、投資家といった様々な方々から関心を寄せていただいており、その関心を具体的な取り組みに繋げていくのが私の仕事です。
さかなドリームで実現したいこと
いうならば私自身、稀代の魚類学者・吉崎悟朗が描く夢や構想に魅了された一人です。
世界最先端の品種改良技術を駆使し「高度に品種改良された美味しい魚」と「その養殖魚をブランドとして展開するビジネスモデル」で国内外から愛されるブランド魚を育て上げ、新たな魚食文化を創出することを目指します。
他のスタートアップと同じように、私たちが越えなくてはいけないハードルは、決して易しいものではありませんが、当社が目指すものの面白さを多くの方に伝えて仲間を増やしていくことで、お客様・業界・自社の全てが栄えるような三方良しの水産会社にしていくつもりです。
さいごに
私たちの事業は、優れた技術や商品を生み出す「研究開発」だけではなく、一緒に魚を生産・流通してくれるパートナーの開拓、徹底的な消費者分析によるマーケティングの推進といった「事業開発」との両輪で進めることが重要です。
どのようなご経歴の方でも、当社の企業理念や行動規範に強く共感・体現できる方であれば、必ず活躍できる場があることが当社の魅力の一つだと思いますので、ここまで読んで興味を持ってくださった方は、ぜひ一度カジュアルにお話ししましょう!
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