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読書感想文の書き方 ~本を利用して君のことをみんなに教えてあげよう~
読書感想文が苦手な方。感想文で何を書けばいいか全然わからない方。
本稿ではそんな方々に向けて読書感想文の書き方をお伝えできればと思います。
「読書」だけでなく、「映画」でも「マンガ」でも「料理」でも、人は感想を求められたり、自身から感想を述べたくなったりします。
「かっこよく書きたい」とか「平凡じゃない書き方が良い」とか「あらすじだけで終わるのは嫌」など、いかに自分がすごい奴かみんなに知って欲しいという願望を持つ人もいるでしょう。
「すごい作品を見つけたからみんなに知って欲しい」とか「いかにすごいかを説明したい」など、書けないのがもどかしく感じることもあることでしょう。
この記事では、
・感想文を書くのが楽しくなります
・感想文が簡単に書けるようになります
・君のことをいろんな人に知ってもらえます
・伝え方が上達します
この4点を重視します。
まずは書く前の準備から学んでいきましょう。
■準備が大切
物事を始める時はその前の準備がすごく大切です。
例えば旅行。
準備しないで行く旅行も楽しいですが、見たい場所や宿泊施設、食べたいものなどが決まっている場合は準備が必要になります。
感想文も同じです。
「読書をすること」と「感想文を書くこと」は決められていることなので、そのための準備をしましょう。
本はなんでも良いです。
大事なのは君が何かを感じることができたかどうか。
本を選んだ理由。読んでる途中で感じたこと。疑問に思ったのに読み終わっても解決しなかったこと。読み終わって感じたことをメモしておきましょう。
メモを書いたらもう準備は完了です。
あとはそれを順番に配置していくだけです。
■なぜその本を選んだか教えてあげよう
読書感想文の最初は「本を選んだ理由」が書きやすいかも知れません。
例えば「好きな有名人」を説明する場合を想像してみましょう。
「さまぁ〜ずの三村マサカズさん」とだけ告げても会話は盛り上がりませんよね。なぜ好きになったのか、きっかけは何か、三村マサカズさんのどんなところが好きか、などを伝えて会話が盛り上がります。
読書感想文も同じです。
その本を選んだ理由を伝えることで君がどんな奴かも一緒に伝えることができます。
それが濃くても薄くてもどちらでも構いません。
先ほども書いたように本を読んで君が何かを感じることができたかどうかが大事です。
本の装丁がキレイだから手に取ったけど、読んでみたらものすごく惹き込まれた、ということもあります。本との出会い方は様々。それは人との出会い方と一緒です。たまたま話しかけたらその後何年も仲が良いという場合もあるでしょう。親友との出会いもあらかじめ予想は出来なかったはずです。
予期せぬ本との出会いが君の今後を左右する場合だって十分あり得ます。
■すごいってなんだ
「すごい」にはいろんな種類があります。
本(を書いた著者)もすごい。本を出版しようとした出版社も編集者もすごい。そんな本を手にした君もすごい。
本の中で展開していく物語や社会構成もすごい。
この世界はすごいものであふれています。
読書体験はそういった「この世界のすごさ」を短時間でしかも端的に君に伝えてくれるものです。
本を読んだ君にお願いしたいことがあります。
それはまだその本を知らない人たちへ何がすごいのかを教えてあげて欲しいということです。
読書をする時はぜひこのことを念頭に、「すごいもの探し」をして欲しいのです。
読書をする前とした後で何を獲得したか。何に気付いたか。世界の観え方がどのように変化したか。それをぜひ書いて欲しいです。
■本を読む前と読んだあとで君に変化はあったか
次に読書感想文に書くことは「読む前と読んだあとの君に起きた変化」が良いでしょう。
毎日の生活では見逃していたことに気付けたり、今まで知ることが無かったことを知って社会を捉える視野が広がった感覚になったり。
変化が無かった場合はそのことを書いても良いでしょう。変化が無いと感じたということは、読書中に何か期待感があったと思われます。つまり君の想像力が刺激されたということを意味します。
想像力が刺激され、すごいことが起きそうな予感があった。だけど読後にそれは訪れなかった。
それならば「どう展開してたら自分に変化が起きたか」ということを説明してあげてください。
小説であれば「この人物にはもっと幸せになって欲しかった。なぜならこの人物は私と似た境遇だからだ」とか。
ノンフィクションであれば「このような環境が存続できてしまう社会がおかしい。私なら法整備から見直す」とか。
怒り。悲しみ。喜び。驚愕。
どんな変化でも良いので、君に訪れた体験をまだ読んでいない人に伝えてあげてください。
「その本を読んでみたい」と思ってもらえたらプレゼンが成功したみたいで嬉しいですし、「そんな考えを持っている君と話してみたい」と誰かに思ってもらえたらきっとものすごく嬉しいはずです。
■感想文から君が浮かび上がってくるかどうか
繰り返しになりますが、読書感想文で一番大事なのは君が何かを感じることができたかです。
理由は簡単です。
その本はこの世界に何千、何万冊とあるけど、君はこの世界に一人しか居ないからです。
この世界に一人しか居ないとても希少な存在である君が、読書体験を通じて何を感じたのか。それが大事です。
読書感想文とは、世界に一人しか居ない君が、みんなが手に取れる本を使って、君の言葉を用いて読書体験を伝えて、君という存在を浮かび上がらせることです。
だからあらすじと「とても感動しました」とだけ書いた文章ではダメなのです。そこに君が浮かび上がって来ないからです。そんな文を書くのは君じゃなくても誰でもできる。botでもできる。
それを読んだ人からはせいぜい「手を抜いたどこにでもいる人物だな」としか思われません。
読書感想文は、君がこの世界をどのように観ていて、君がどのような人物かを理解してもらうのにとても有効です
こんな機会は今後なかなか訪れません。
読書をして感想を書く。そうすることで君はこの世界に記されます。ぜひ時間の無駄なんて思わずに取り掛かってみてください。
■まとめ
読書感想文の書き方を指南する記事はたくさんあると思います。
本稿はそれらとは一味違ったものになっているかと思います。
それは「この世界を生きるってものすごく面白い」ということに気付いてもらうことが一番の目的だからです。
読書体験も、感想文を書くことも、そのための一つの契機でしかありません。
いやいや読書をして感想文を書くのではなく、大前提として「この世界すげぇ」があり、だからこそ「書きたい」「自分を知って欲しい」という感情が発生します。
そのためいわゆる読書感想文マニュアルのような構成にはしませんでした。
本稿を最後までお読みいただきありがとうございました。
もし本稿をきっかけに読書感想文を書くのが好きになったと思っていただけたらとても嬉しいです。
そんな読書感想文をぜひ読んでみたいです。「さかもと五度に読ませたい!」という方はぜひ僕に送ってください。添削をご希望の方はもちろん無料で行います!
本稿についての疑問や質問なども随時受け付けております。
コメントいただけるととても嬉しいです。
それではこの辺で失礼いたします。
良き読書感想文ライフを過ごしましょう!