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等級(戦闘力)を細分化し、査定の頻度を変更した話

こんにちは!株式会社COMPASSの坂井祐太です。COMPASSは「新しい学びの環境を創り出す」をミッションに、AI型教材Qubena (キュビナ)を開発し、全国の小中学生に提供している会社です。

はじめましてなので、簡単な自己紹介ですが、私は現在COMPASSでピープル&カルチャー部の組織責任者を務めています。(ピープル&カルチャー、という組織が何を目指す組織なのかは、以前取締役の常盤が投稿していますので、興味があればぜひご覧ください。)COMPASSには創業期の2015年からジョインしており、もともと監査法人やコンサルで仕事をしていた経験を活かし、財務や会計の領域を軸にコーポレートの仕事に携わってきました。ピープル&カルチャーの仕事は前任の常盤から約2年前に引き継いでいます。

2021年9月にCOMPASSでは大幅に人事制度を見直し、会社のバリューと連動させた評価制度を作成しています。そこから制度の運用を重ね、数年が経過していく過程で、その時々の組織規模や組織課題に応じて人事評価制度の課題が浮き彫りになっていきました。

人事評価制度の構成や、COMPASSのバリューと連動させる制度としているということなど、根幹となる部分は維持しつつ、いくつか大きく制度を改定してきました。どのような改定をしたのか、またその改定の意図や背景などについて、2回のnoteに分けてお話ししていきたいと思います。

今回は等級(戦闘力)を細分化し、年間の査定の回数の頻度を見直したお話です。


2023年度の4月を適用開始として、以下の変更を実施しました。

  • 査定回数の変更

    • 査定回数を年1回から年2回に増加

  • 戦闘力の細分化

    • 6段階だった戦闘力を10段階に細分化し、それぞれに対して求められるスキルと実績をより明確に定義

    • 戦闘力の細分化に合わせて、給与テーブルも細分化

*COMPASS社内では等級のことを戦闘力と呼んでいます。

査定回数の変更

まず最初に改定をして解決したいと考えた課題は「入社時に給与と能力にミスマッチがあった場合、現行制度では是正するのに時間がかかる」ということです。例えば、これまでの制度では、2022年11月入社の人が査定を受けられるのが2024年3月期が終了した時で、給与改定後の金額で給与支給を受けるのが2024年6月と最長で20ヶ月かかってしまう設計でした。これはあまりにも長い期間で、入社時期でここまで差がついてしまうのはフェアではありません。また、成長著しいメンバーがいたとしても、そのメンバーを1年スパンでないと評価できないことも課題であると感じていました。

これを解決するために、査定回数を年2回に増やし、早期に適正な評価ができるようにしました。

新しい制度では、上半期(4月から9月)の査定を12月に、下半期(10月から3月)の査定をを6月に、と年2回の査定を実施しています。これにより、社員の成長や貢献度に応じた適切な評価と報酬がより迅速に行えるようになり、さらにはモチベーションの向上にもつながっていると考えています。新規入社者が最短で6か月後に初めての査定を受け、その後も短い間隔で評価されるようになり、能力や貢献度に基づいた適正な報酬改定を早期に実現できるようになりました。


戦闘力と給与テーブルの細分化

次に取り組んだ改定が、戦闘力と給与テーブルの細分化です。これまでの制度の戦闘力の定義は以下の6段階になっており、1つ1つの戦闘力の定義の要求の差が大きく、明確な差を感じなければ昇降格の決定をすることが難しいものになっていました。また、設定されている給与テーブルの差も大きく、例えば戦闘力の3の下辺から戦闘力4に昇格すると200万円の昇給、逆に戦闘力4の上辺から戦闘力3へ降格すると200万円の降給となっていました。降給の場合は緩和措置を設けているとはいえ、こうした差の大きさは昇降格の判断を、より厳密で慎重にならざるを得ないものとしていました。

6段階に設定されていた時の戦闘力の定義

しかし、本来は能力や貢献度と待遇にミスマッチがある場合はそのアンフェアな状態を早期に是正していきたいため、それを実現するために戦闘力と給与テーブルの細分化を実施しました。この改定では、下位戦闘力と上位戦闘力の中間地点に新たな定義を作り、戦闘力間の差を細かくすることで、昇降格が発生しやすくすることを目指しました。

戦闘力を10段階に細分化し、それぞれに対して求められるスキルと実績を明確に定義しました。これにより、社員一人ひとりの成長やスキルアップをより適切に評価できるようになりました。戦闘力3Aと3B、戦闘力4Aと4Bなど、より細かく分類することで、昇降格時の変動も緩やかになり、社員のモチベーションを維持しやすくなっていると感じています。

従来の6段階の戦闘力定義をベースに、3B , 3A のように段階を細分化。3Aや4Aなど新たに設けられた段階には、必要なスキルを定義。
戦闘力の細分化に合わせて、給与テーブルも細分化

まとめ

以上、等級(戦闘力)を細分化し、査定の頻度を変更した話でした。2023年4月から適用されているこの改定内容に基づき、すでに1年間制度運用がされており、2度の査定が実施されています。
細かな課題は上がってきてはいるものの、当初の意図通り、戦闘力の昇降格が細分化前よりも活発に実施され、一人ひとりの能力や組織への貢献度より適切かつタイムリーに待遇に反映することができていると実感しています。

続いて、次回の記事では、2024年4月に実施をした、給与テーブルの見直しと特定の職能における市場調整手当の導入についてお話しします。

昨今の採用市場の状況を踏まえ、採用競合の給与情報、人事コンサルタントへのヒアリング、統計データなどの入手可能な公式情報と、COMPASSの報酬水準の比較検証を実施しました。結果として、主に、市場全体の報酬水準の高騰、特定の職能における社会的なニーズ増、などの要因をCOMPASSの報酬制度に反映させる必要があると判断し、改定を実施した話です。ご興味ありましたら、ぜひ次回も読んでたいだけると嬉しいです。

COMPASSでは引き続き採用活動を積極的に行っています。応募意志が明確でなくとも、カジュアル面談からスタートすることも可能ですので、少しでもご興味があればご連絡を頂けると嬉しいです!

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