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本の紹介『モンク思考 自分に集中する技術』| 自分の在り方を問い直す一冊


長久手市の行政書士、酒井洋一です。

普段は相続・遺言のお手伝いや不動産のお仕事をしています。

noteでは、専門的なコラムや僕が普段考えていること、趣味のことなどを綴っています。


モンク思考 自分に集中する技術 / ジェイ・シェティ


いやー、とっても面白かったです。
情報が溢れ複雑化し、せわしなく生きることを余儀なくされる現代において、本当の自分の在り方とはなんなのか?
外部からの情報に踊らされず流されず、人としてより良くあるためにはどう考えて行動すればいいのか。
元僧侶の著者による、本当の自分を探し、見つめ直し、前へと進むための本です。

全体を通して、いわゆるスピリチュアル系ではなく、また元僧侶ではありながらも特定の宗派に依らない書き方になっています。
(そうは言っても仏教的概念をベースにしてはいますが)

本書は「手放す」「成長する」「与える」の全3パートで構成されています。

まずは「手放す」から。
満水のコップに水を入れても溢れるのと同じで、自分が今以上に成長するためには何かを手放してスペースを確保する必要があるんですね。
手放すべきものとは「こうあるべき」といった虚像や恐怖、あるいは怒りや不満といった、外的要因をキッカケとして自分の内側に発生するネガティブなイメージ。

僧侶ならこれらのネガティブな考えをどう捉え、どういうふうにフィルターをかけて、どのように距離を置くのか。
小さなテーマに区切りながらひとつずつ自分で考えることで、物事の捉え方を再認識していきます。
全編にわたって「やってみよう」というワークがちりばめられているので、やるべきことが具体的に記されているので実践しやすいのも特徴です。
いきなり全てを僧侶のように行うことは難しくても、自分にできることから実践していくことで不浄なものをひとつずつ吐き出していくような、心が洗われるような清々しい気持ちになれました。

不要なものを手放して自分の中にスペースを作れたら、パート2ではいよいよ「成長する」段階に入ります。
これまでの自分の生活を見直し、自分の望む方へ自分を変えていく変化のパートです。
人生の目的をどこに置くか。
日々のルーティンの意味。
理性の制御や心のいたわり方。
エゴの原因と対処法。

これをやれば人生が上手くいきます!みたいな特効薬は書いてありません。
小手先のテクニックもありません。
自分を見つめ直し、心の扱い方を学び、自分というものをもっと深く理解することで自分を変えていく。
自分の内面から浄化していくような感覚です。

そして最後のパートが「与える」です。
自分自身を超えて周囲に目を向ける。
周囲に感謝し、分かち合い、人間関係を深める段階となります。

正直僕はここまでまだ至りません。
言っていることは理解できるけど、おそらくそこまで寛大で余裕がある状態にはなれていないのでしょう。
パート2までの、自分自身の不要なものを手放し自らの心と折り合いをつけて成長するという段階で手一杯になっていて、まだ開放しきれていないんだと思います。
何度も読み返して落とし込みたいと思いました。

ちなみに僧侶といえば瞑想が思い浮かぶ人も多いのでは。
この本でもいくつかの瞑想を紹介してくれています。
その中のひとつに具体的なイメージを思い浮かべながら行う視覚化瞑想というのがあって、これは五感を使いながら特定の環境にいるとイメージして行うのですが、面白いと思いました。
まだ長くイメージし続けるのが難しいですが、とても新鮮な気持ちで瞑想できていて楽しいです。
といっても瞑想というもの自体馴染みがないので、この視覚化瞑想をしていると高確率で寝てしまいます笑
瞑想のリラックス効果だけは抜群に感じ取れているということでしょう。


さて、お気づきのように本書、長いです。
525ページもありますし、一気に読んで何かが変わるというより、何度も読み返してはひとつずつ丁寧に実践し続けるための教科書、といった感じですね。
僕はそういう本は電子書籍にせず、紙の本で手元に置くようにしています。
体系立った構成のものは紙の本の方が全体の流れを把握しやすいですしね。

ということで僕にしては珍しく瞑想や心のあり方を見つめ直すといった精神的な内容の本を紹介してみました。
新鮮で興味深く読めたし、実践してみたくなる内容が多く、自分に向きそうなものから実際に試してみているというのもあまりこれまでにない動きです。
それだけ普段から見えない抑圧に耐えていて、気づかぬうちに心の解放を求めていたのかもしれません。
疲れてるんだな、きっと・・・。

最近、具体的なテクニックが書いていあるビジネス書を読みすぎたせいか、人それぞれ答えが違う、ある意味で答えのない大きすぎるテーマの本書がカウンターとなり、包括的に僕の心境を変えてくれた気がします。
なーんだ、最初っからこの本読んでおけばよかったな~、と。

読書の秋に少し手ごたえのある本、いかがですか?



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酒井洋一|行政書士
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