運命を信頼できました
「お母さん、送ったんやな」
『通夜告別式なし。ごく身内だけ』
「このご時世やから。形より……」
『うん。しみじみした心持ちさ』
「しみじみな。わかるわ。このところ思うんよ。なんもかんも偶然と違う。決まっとる。悟りいうか、お任せの境地やな」
『同感だね。若い頃は、なんとかして変えようと足掻いてたよ。両親看取ってこの歳になると、いよいよ終活って感じなのさ』
♡♡♡
こんにちは!
フジミドリです☆
昨日の私物語、運命に成り切りました。興味深いですね。決まってないと大変──
運命の立場からすれば、決まってるから遂行できる。決まってなければ、混沌として成り立たない。そう感じたのです。
♡♡♡
「混沌いうたらカオスやで」
『あ。カオスの対義語はコスモスだ』
「そうか。宇宙は調和しとるんや」
『死後の世界は混沌なんだね』
「混沌は確か、渾沌とも書いたな」
『うん。荘子に出てくるよ』
「書きたい言うてなかったか」
『あはは~まだ力不足だね』
「そうやなぁ。自分なりの荘子でええんやないの。フジさんは、老子に比べると莊子の方が、私物語に近い思うとるんやろ」
『たーしかに確かに。まだまだなんて、のんびりしてる場合じゃないね。すっかり忘れていた。スビバセン。間に合わなくなる』
♡♡♡
死後の世界は決まっておらず、渾沌としているため、この宇宙に秩序正しく映し出せば体験できる。そう理解した私です。
私は臨死体験がございます。
けれども、今こうして戻っておりますので、本当の死とは申せません。移行してからでないと、真相がわからないのです。
準備は怠りません。正しく、死んでからだと遅いのです。備えあれば憂いなし──
♡♡♡
「わたしは自殺しかけたことある。今から思えば、しょうもあれへんことやけど。その時はもう、どないもでけへんのや」
『オレもだよ。ただ、その都度いつも引き留められたね。守護霊の導きか本霊の囁きか。たぶん、前世で経験してるんだろうな』
「自殺はいかん言うたかて、人生のシナリオへ組み込んできたら変えられへん。誰にでも守護霊おるんやし、任せたらええねん」
『そう。オレが伝えられるのは、自分の中真と話そうよってお勧めだけね。中真を信じていれば間違えないからさ』
♡♡♡
以前の私は、正しく伝えたいと願いました。知っているから。そのような気負いもございました。驕りと言ってよいでしょう。
しかし──
言葉は不完全。霊的真相など表現できない。そう理解すると、思いが鎮まりました。
♡♡♡
「人の数だけ正解あるんや」
『それぞれの真実なのさ』
「みんな違うてみんなええ」
『お互い認め合えば平和だね』
「あんたにしか書けんもん、書かなくちゃ」
『覚えていてくれたんだ。母さんの』
「お母さん、言うてくれはったんやろ」
『あの時だけ、元気な頃に戻ってさ』
「ええなあ。わたし、親とはどうもな」
『あ。オレたち今、両方経験したよ』
「なるほど。みんな自分なんやね」
『一体感だな。理解に繋げられるのさ』
♡♡♡
知識も財産も権力も名誉も、死ねばリセットされます。何もかもゼロに帰すのです。
理解だけが死後の世界で使える──
そのような考えに至って私は救われました。今もひたすら理解を深めているのです。
♡♡♡
「そこまで悟れたらええな」
『生きるのがラクだよ』
「そうやろ。いくら辛いこと苦しいことあっても、ただ理解すればええんやから」
『かつてのオレみたいに、迷ったり苦しんだりしてる、たった一人にでも伝わればいいと思うの。それで書いてるわけさ』
「かといって、フジさんのことやから、使命感いうほど重い気持ちはないんやろ」
『道楽かな。オレにとってはさ。楽しみながら、理解が深まるんだものね』
♡♡♡
私にとって、ここは身近な共同空間の位置づけです。思うがまま自由に発信して、お読み下さる方がある。ありがたい。
なんと贅沢な余生でしょう。
私の文体は霊感が元です。少し先に旅立ったミドリや父と母──霊魂の故郷から流れくる声を聴きとっております。
♡♡♡
『揺さんのイラストに助けられてるよ』
「ほんまかいな。嬉しいお言葉や」
『オレってブレるの。纏まらなくて』
「フジさん、話すパフォーマーやから」
『たーしかに確かに。今、個別塾だし』
「昨日のは宇宙ネコや。知っとる?」
『いや。でも、あの顔に向けて書いたよ』
「あらま。そらええわ。あっはっは」
♡♡♡
初稿はお見せ致しますが、イラストの注文は出しません。自由に描いて頂くのです。
揺さんの閃き─【降りてくる】と表現なさいます─に添うことで、私が書く内容も新たな導きを得ております。
意図したのではなく、感覚に任せるうち自然とできた流れです。書き方の指南もあるようですが、参考にしたことはございません。
♡♡♡
「次はお母さんについて書くんやな」
『終わって青空を見上げたんだよ』
「なんや吹っ切れた感じがしとるで」
『うん。オレもだけど母さんがね』
「ああ、なるほど。伝わってくるものある。想像やけど、移行してすぐやと、お母さんも戸惑いあったやろな」
『平日の昼前だけど、何人か集まってくれてさ。待つ間、控え室で従姉妹たちのお喋りを聞いて、目は閉じていたの』
♡♡♡
椅子に座ったまま、中真を取りました。両手はハラの前に開いて、見えないボールでも抱え持つような形です。
スッと次元が変わります。
お喋りは遠ざかって、ガラス一枚隔てた外の世界で聞こえる感覚でした。
従姉妹たちの声が、先に逝った叔父や叔母の声と重なります。私は目を閉じているのに、賑やかな情景が浮かんでくるのです。
♡♡♡
「皆さん、おるんやな」
『そう。光の中で笑顔なの』
「なんておっしゃるん?」
『それが何もないんだよ』
「ははあ。わかるわ」
『言葉じゃない波動でさ』
「そのままでええんや」
『うん。そうなの』
♡♡♡
─何も言うことない。そのままでいい。何があっても大丈夫。呼べば傍にいるよ。待ってるからね。ゆっくりおいで─
言葉にすれば、こんな感じでしょうか。
とても心地よくなれました。
♡♡♡
お読み頂きありがとうございます!
いよいよシーズン2残り2回☆
次回フジミドリ12月4日午後3時です。
翌5日午後6時こちらで創作談話♡