もう一度あなたと
「今回は幽界の恋愛事情やったな」
『あはは~やんわりで抑えたつもりだよ』
「せやけど、幽界は自由奔放やな」
『スビバセン。この世の常識は超えるんで』
「分体か。分身みたいなもんやろ」
『幻想小説って捉えたらいいさ』
「幽界が自由やき、この世は苦しくてええ」
『何が思い浮かぶかも決まってるからね』
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こんにちは!
フジミドリです☆
日曜午後3時の私物語、今回は恋愛に関する幽界見聞録の二巡目でございます。
お楽しみ頂けましたでしょうか。
ではいつものように、イラストの朔川揺さんと創作談話お届け致します。
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『この世にある人間関係で、男と女の交わりは大きな要素を占めてると思うのよ』
「そらまぁ、性別言うたら男と女しかあれへんからな。最近は多様性いうのあるけど」
『全て魂が理解するために決めてきた人生。オレは幽界でそう学んだのさ』
「ほな、わたしらが納得いかんことでも、魂の自分はそれでええいうわけやね」
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私たち地球人は、他人に対してとやかく言う傾向がある。そう見受けられるのです。
どうしてなのか。
恐らく、ご自身の出す結論に自信がないからではないか……そう感じてしまいます。
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「自分の考えに自信あるんやったら、他人なんか気にせんと、独りで進めたらええねん」
『自信ないから、説得して仲間にしたくなる。みんなで語れば怖くないってやつさ』
「これこそ本物やいう確信あったら、周囲が何言うても淡々と進めるだけやもんな」
『男女の交わりも同じなのさ。相手を説得したり束縛したりは、必要ないんだよ』
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愛とは何か──
純粋な波動である。
私は幽界でそう学びました。
愛するとは純粋な波動を解き放つこと。相手に対して、そのままでよいと手放すのです。
決して、ああしなさいこうして下さい、押しつけがましい態度など取りません。
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「理屈はわかるんやけど、なかなかうまくいかんもんや。愛と憎しみ、混じっとるわ」
『それでいいのさ。過去世でこびりついた、余分な業を解消するための人生だからね』
「仲が良いから恋人や夫婦になるとは限らんのやね。はぁ、身につまされるで」
『かつて共感した二人の心が離れてしまう。幽界で許し合えたら、嬉しいご縁だね』
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そういった繊細な男女の交わりを、多くの芸術家たちが世に遺してきたものです。
優しく表現した曲もありました。
忘れ去られた古い曲かもしれません。私は、よく聴き返します。心に染み入るのです。
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「なるほど。この歌詞よくできとる」
『そう。物語になっているんだよ』
「確かオリジナルやなかったで」
『カバー曲だね。でも、いいのさ』
「フジさん、カバー曲は合わんやない?」
『たーしかに確かに。元歌がベストだよ』
「けど、この曲に関しては違うんやね」
『伸びやかな声でじーんとなるのさ』
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好みの曲を聞いて、ある情景が浮かびます。気がつくとその世界に入り込んでいる。
こうして、幽界へ渡る方法がございます。
数ある曲の中で好みとなるのは、私の魂が発する波動と調和しているからなのです。
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「わたしは絵を観たり描いたりやな」
『スポーツ観戦で渡る人もいるだろね』
「ほとんどの人が知らんとちゃう?」
『楽しみつつ、意識するだけなのにさ』
「もしかして受験勉強でも渡れる?」
『オレはそうなるよう指導してるのよ』
「ほぉ。そらまた。ちょっと驚いてまう」
『掃除でも料理でも……何でもそうさ』
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かつてボクとキミは誓い合ったね
いつまでも仲良くしようって
楽しかったなぁ
けれど──
あの時は同じ花を見た二人が
美しいと感じ合えたのに
どうしたことだろう
今はもう心が通い合わないのだ
ああ一人、荒野に佇むようで
涙が溢れてしまう
悲しいよぉ。切ないなぁ
もう一度、あの時に戻れたなら
ボクはきっと
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「おもろいことやっとるやん」
『歌詞そのまま書くと著作権にね』
「へ~そうなん。知らんかった」
『やってる人、結構いるんだけどさ』
「ほな、厳密にはあかんのやな」
『それでちょろっと変えたわけよ』
「ふーん。所謂一つのパクリや」
『いやだからオマージュだってば!』
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私だけのオリジナルを夢見ておりました。
ところが、どうやら私の資質は、気に入った作品をアレンジするタイプらしいのです。
この歳にしてようやく気づけました。
薄々は分かっていたけれど、もしかして認めたくなかったのかもしれませんね。
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「イラストは動画を絵にしただけや」
『いや、それがまたいいんだよ』
「背中のラインが気に入っとるの」
『自分で気に入るって最高だね』
「シーズン4は元ネタあったんとちゃう?」
『あはは~なかなか語れてないのよ』
「シーズン3は文体オマージュやったな」
『今回は世界観に関するものだからさ』
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私たちの創作をどのように味わって頂くかは、皆さまにお任せ致しております。
私はただ、尊敬する作品の世界観を意識しつつ、その波動に包まれながら書くのです。
揺さんの描くイラストが道標となり、そこには心揺らす優しい曲が流れております。
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お読み頂きありがとうございます!
次回の私物語が11月5日午後3時です。
こちら西遊記の創作談話は木曜の朝8時に公開致します。
是非いらして下さい☆