備えて憂いなしです
「あの朝、夢見た言うとったな」
『うん。ミドリと母さんと揺さん』
「わたしも出させてもろた?」
『淡い紫色の光に包まれてね』
「眠るようなお顔やったとか」
『最後に会った時、苦しそうでさ』
「やっと楽になれたんや」
『そうだね。業が済んだのさ』
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こんにちは!
フジミドリです☆
母が他界致しました。先週土曜日の昼過ぎです。89歳でした。大往生です。お気遣い下さった皆様、改めてありがとうございます。
昨日の私物語で、死神の視点から死の前後を書きました。校正が終わり、うつらうつらとしておりましたちょうどその頃です。
普段の土曜日は午前から授業がございます。ところがあの時は、学校の授業参観がありまして、生徒さんはお休みだったのです。
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「それで妹さんのメール、読めたわけやな。いつもやったら、返事でけへんやろ」
『病院から連絡があって、日曜午前に二人で待ち合わせたの、面会。そんなやり取りした後に、様態が急変したみたいでね』
「そっかぁ。間に合わんかったんや」
『妹が着いたら、心電図は止まってさ』
「待っとったんやろか、お母さん」
『ああそうかも。妹はオレと違うから』
「フジさんが最後に面会しはった時、これでお別れや、わかった言うとったな」
『寝てるけど、一瞬だけ瞼を開きかけてね。あ。聴いてくれてるって感じたから、オレは意識でずっと思い出を語ったよ』
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死後の世界をご存知ないから、死にたくなるのです。死んでも続くと理解なされば、慌てる必要などございません。
生きている間は死後へ備える時。そう見極めて、坦々と生きるばかりなのです。
途端に、周囲は光輝いて参りましょう。
どのような苦境であれ、いかなる危機に瀕しても、このままでよいと囁けます。
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「覚悟しとっても切ないものや」
『マジ泣けたね。声なき叫び』
「お母さん、ありがとう」
『いやもうホント、それだけ』
「お別れはいつ来るかわかれへん」
『備えあれば安心して泣ける』
「ああ、なるほど。心地よい涙や」
『今ここで来るかもしれないからね』
「生命波とか送らんかった?」
『ふんわり止められたよ』
「あれま。そうなん。真言も?」
『他にはいらないって言うの』
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神霊通信やチャネリングなど、死後の情報は多々ございますが、すべてご本人の創り出す幻想であると理解した私なのです。
私は、自分の中真から得た感覚だけを信じております。ご縁あって、お付き合い下さる皆様にも、是非そのようにお勧め致したい。
ご自分の中真に訊く──
入試問題の正解や資格試験の知識とは違います。答え合わせができません。真の答えは、ご自身の中にあってよいのです。
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「そもそもフジさん、お父さんと霊的交流する場面、初稿で書いてへんかったやろ」
『あはは~揺さんのイラストで、痒がってるワンちゃん見てスッと浮かんだよ。そういや父さん、痒がってたな』
「ほな、よかったか。けど、公開前日にお母さん逝かはったいうの、お父さんに会いたかったんやないの。そんな気するわ」
『ああ。そうかも。ふぅぅ。これ書けるといいな。あなたしか書けないものを書かなくちゃだねって、母さんの遺言だからさ』
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昨日描いた死の諸相も、私が中真から得た世界観でございます。中には本を読んだり、人から聞いたりした話もあるのです。
中真に尋ねてすぐ、答えが浮かぶ時もある。何気なく手に取った本や、ふと耳にした言葉で腑に落ちることもございます。
我が中真は神なる法則へ通ず──
こうお伝えすると、自分はそんな大それた者ではないと卑下なさる方がいらっしゃる。
私は、生きていれば奇跡、産まれてきたならとてつもない存在、そう感じているのです。
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「いろんな人がおる。経済的な苦境、ご病気でツラい、それと人間関係な。わたしもあれこれいろいろあったで」
『でも、本当の自分である霊魂は大丈夫さ。光溢れる処でのんびりゆったりしてる。それだけは、声を大にして伝えたい』
「まぁ確かに。体のわたし、どんどん変わりよる。昨日の自分、どこにもいてへん。夢でも見てるんやないか思う時あるで」
『夢っちゃ夢だよ。霊魂のいる次元が真の棲み処さ。こっちは仮の宿で出張先ね。いつも眠りで帰ってる。うつらうつらしても』
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母を語るまで、もう少し時間が必要と感じております。私のというより、母が必要とする感覚なのです。
シーズン2残り3回、次は運命について描きます。形が概ね整っているのです。揺さんのイラストも頂いております。
そして、最終話の視点も決まりました。
私は自我よ──こんな書き出しです。
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「ラス前、世界恐慌を扱うんやったな」
『差し替えようかと思うんだよ』
「なるほど。お母さんとの交流やね」
『今しか書けないって気がするの』
「まぁ欧州の戦争やらウイルス騒動やら物価高やら政治のあわあわやら、フジさんの理解を聞いてみたい題材、沢山あるけどな」
『どうだろね。皆さん仙骨を意識なさって、中真感覚が発露されていらしたんじゃないのかな。そう感じているんだよ』
「せやけどゼロになると、今度は相手の想念も受け取りやすいんとちゃうか。ピュアな心境いうか。スッと流せたらええけど」
『迷えば放ったらかす。背後に任せ丸投げ。ゼロなら、想念はくるりと相手へ返る。地球は丸いからね。謂わばゴミ回収さ』
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お読み頂きありがとうございます!
次回フジミドリは11月27日午後3時☆
翌28日午後6時、こちらで創作談話♡